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「大口径マウントvs小口径マウント」のスレッド。
マウント径とセンササイズで持論を戦わせる方が多いけれども、
今回は、自分なりにセンサ側からマウント径を考えてみて、
主要フルサイズミラーレスマウントが何を狙ったのかを想像してみる。

2022/3/19 23:42  [2311-66]   

フィルム時代には、レンズを通した光は、
まっすぐだろうが斜めだろうが、フィルムに当たれば感光した。
レンズが良ければ周辺までしっかり写った。
それは、レンズとフィルムの間にはシャッター以外遮るものがなかったから。

デジタルになって、今までのレンズの性能をうまく引き出せなくなった。
それは、デジタルカメラのセンサが、小さいピクセルの太陽電池に変わったせい。
太陽電池の周辺には制御回路、
太陽電池の前には、色フィルタ、集光用マイクロレンズ、
赤外線カットフィルタやローパスフィルタが重なり、その前にカバーガラスまで付くため、
斜めからの光が入りにくいためである。

これの対策として、
・レンズの光をなるべくセンサ各ピクセルの正面近くから当てる
・カバーガラスを薄くしたり集光用マイクロレンズを工夫する
・裏面照射型センサ、制御回路の配置などで光を遮らないように工夫する
などが存在する。

ソニーが裏面照射型CMOS発表時に説明していた内容だと、
入射角20°の斜入射特性で、表面照射型に比べて2倍の感度。だったかな。
なので、20°あたりの斜入射は表面照射型では影響があると思われる。
パナソニックの有機センサの資料によると、
裏面照射型CMOSの斜入射は30〜40°が限度らしい。

斜入射の限度に近くなると、
・光量が低下する=周辺光量落ちが厳しい
・画質が低下する=周辺解像度が落ち、画像の歪みや流れが増える
と、自分は理解している。

2022/3/20 00:04  [2311-67]   

斜入射特性からカメラマウントの何を考えるか。

いわゆるフルサイズは縦24mm横36mmなので、画面四隅は、
センサ中心から21.63mm離れた場所である。
ここから、入射角を2、5,10、20、30°で、フランジバック長分だけ離れた場所の
マウント中心からの距離を求める。

各社マウントの標準レンズで後玉が大きそうなものを選び、
実測は難しいので、商品説明文や図からざっと半径を求める。

この後玉半径がどの程度の四隅での入射角に相当するのかをざっくり見る。

その結果とマウントの諸元から、特徴と得手不得手を想像する。
あたるも八卦、当たらぬも八卦。

2022/3/20 00:16  [2311-68]   

まず最初は、ニコンZマウント。
マウント内径が55mm、フランジバックが16mm。

入射角 2°レンズ半径21.07mm、レンズ直径42.15mm
入射角 5°レンズ半径20.24mm、レンズ直径40.48mm
入射角10°レンズ半径18.85mm、レンズ直径37.71mm
入射角20°レンズ半径16.16mm、レンズ直径32.32mm
入射角30°レンズ半径13.63mm、レンズ直径27.27mm

なぜZを最初にしたかというと、
マウントの規格を決める際に、
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctの周辺画質を出す前提で設計して、
マウントの後玉有効最大径(Noctの後球径)43mmを定めているので、
説明用にちょうど良いから。

Noctの後玉径43mmは入射角2°未満の計算になるので、
隅々まで高解像なハイスピードレンズを
しっかりサポートということなのだろう。

また、レンズが43mmでマウント内径が55mmなので、
重量級レンズであるNoctをしっかり支える剛性を確保したか、
あるいは、将来フジGFX同様の中判センサを載せる腹積もりなのかも。
通常のレンズの場合はややオーバースペックか。

センサのカバーガラスが薄めなので、
表面照射型のZ5やオールドレンズ使用時でも、
周辺画質への影響が出にくいと思われる。

2022/3/20 00:43  [2311-69]   

次は、ソニーEマウント。

マウント内径が46.1mm、フランジバックが18mm。

入射角 2°レンズ半径21.01mm、レンズ直径42.01mm
入射角 5°レンズ半径20.06mm、レンズ直径40.13mm
入射角10°レンズ半径18.51mm、レンズ直径37.02mm
入射角20°レンズ半径15.48mm、レンズ直径30.95mm
入射角30°レンズ半径12.63mm、レンズ直径25.27mm

最新のFE 50mm F1.2 GMの後玉径は、図から概算で約38mm。
入射角10°未満で作られている。
最新なので自社製裏面照射型センサ前提でしっかり性能を出してきているのはさすが。
ただ、気になるのは、マウント内径と後玉径の差が8mmと小さいこと。
初代α7はマウント部がたわむ問題があり、その後補強された経緯を持つ。
凝ったレンズ設計、物理強度に余裕がない、など、
ハードな使い方で課題がでる可能性がある。

αAマウントとの絡みもあり、
当初はAPS-C専用と公式で言われていたし、カバーガラスも厚め。

古めの明るいレンズなどでは、
入射角が大きめになる分周辺画質が低下しやすいと思われるので、
周囲をぼかすとか整理する工夫が必要ではあるけれど、
それさえできれば実用上ほぼ問題はないのではないか。

2022/3/20 01:07  [2311-70]   

キヤノンRFマウント。

マウント内径が54mm、フランジバックが20mm。

入射角 2°レンズ半径20.94mm、レンズ直径41.87mm
入射角 5°レンズ半径19.89mm、レンズ直径39.78mm
入射角10°レンズ半径18.16mm、レンズ直径36.32mm
入射角20°レンズ半径14.79mm、レンズ直径29.59mm
入射角30°レンズ半径11.63mm、レンズ直径23.27mm

RF50mmF1.2の後玉径は、図から概算で約41mm。
入射角4°未満で作られている。

ソニーやニコンに比べて長めのフランジバックが入射角の小ささに繋がっている。
キヤノンが表面照射型CMOSで裏面照射型CMOSに並ぶ性能が出せているのは
センサの正面から光を入れやすいマウント規格の効果なのかもしれない。
だとしたら、昔のレンズでの周辺性能落ちがそれなりにある可能性がある。

カバーガラスの厚さは不明。

また、レンズが41mmでマウント内径が54mmなので、
重量級レンズをしっかり支えるマウント剛性は
マウント規格として確保してあると思われる。

2022/3/20 09:43  [2311-71]   

ライカLマウント。

マウント内径が51.6mm、フランジバックが20mm。

入射角 2°レンズ半径20.94mm、レンズ直径41.87mm
入射角 5°レンズ半径19.89mm、レンズ直径39.78mm
入射角10°レンズ半径18.16mm、レンズ直径36.32mm
入射角20°レンズ半径14.79mm、レンズ直径29.59mm
入射角30°レンズ半径11.63mm、レンズ直径23.27mm

パナソニック LUMIX S PRO 50mm F1.4の後玉径は、図から概算で約32mm。
入射角17°未満と、他マウントに比べてきつめ。
ライカLマウントの場合、元々明るめのレンズが少なかったり、
純正でフィルムライカ各種のレンズを付ける前提のアダプタが出ていたり、
カバーガラスを1mm未満と非常に薄く作っていたりするので、
フィルム機時代のレンズがそのままの写りになるように、
入射角がある程度大きい前提でセンサ側を調整する形の
マウント規格なのかもしれない。

2022/3/20 11:49  [2311-72]   

ここまでをざっくり踏まえて。

明るいレンズで周辺まできっちり解像させたいのなら、ZマウントかRFマウント。
明るいレンズで中央付近の主題以外をお気楽にぼかしたいなら、RFマウントかEマウント。
オールドレンズを楽しみたいなら、LマウントかZマウント。
重いレンズをあまり使わないまたは機材をどんどん買い換えていく人は、Eマウント。

というのが自分の見立て。

2022/3/20 12:01  [2311-73]   

補足

Eマウントのところで
>古めの明るいレンズなどでは、
>入射角が大きめになる分周辺画質が低下しやすいと思われるので、
>周囲をぼかすとか整理する工夫が必要ではあるけれど、
>それさえできれば実用上ほぼ問題はないのではないか。
と書きました。

Webで実際の作例を探すと、
オールドレンズの広角側で、
周辺減光や紫の色かぶりが強めに出ている写真が多い印象。
これを味と割り切るか、フィルム機程度に写ってほしいと願うのかが、
Eマウント機の使用可否を分けそうに思えます。

2022/4/7 10:23  [2311-77]   


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