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このスレッドは、私ちちさすがオーディオ機器を購入するための検討を、個人的に残しておくためのものです。
このスレッドに書き込めるのは、私だけとさせていただきますのでご了解くださいませ。

まず、SACDプレーヤーの検討をいたします。
ここ3年ほどの製品は聴いておりませんので、2013年までの製品で進めていきます。

2016/10/17 14:05  [1736-4346]   

マランツのSACDプレーヤーの検討をします。
SA1(1999年発売:550,000円)
SA14(2000年発売:250,000円)
SA12S1(2001年発売:380,000円)
SA14ver.2(2002年発売:270,000円)

SACD始祖期から3年間の代表機種がこれら4製品でしょう。
4機とも試聴してメモが残っています。
SACD登場当時はDSD録音はほとんどなく、過去の16bit/44.1kHz音源のアップコンバートリマスターがソフトの主流でした。
テスト音源で解像度の高さとダイナミックレンジの広さを求めたソニーと異なり、マランツはアップコンバート音楽ソフトを音源として音質の練り上げをしたことは知られています。
結果としてマランツの初期のSACD機は、従来のCD機の延長線上にある音でした。志向としては音楽重視だと思うのですが、やはりチューニングに用いた音源がアップコンバートものでは、後に普通になったDSD収録の音源再生では、解像度とダイナミックレンジの面で不利でした。
結果として、CDとあんまり変わらない印象を与えてしまったと思います。
私も、当時解像度の高さや広い音場感とピッタリ定位を求めていたので、余計に不出来な印象を持ってしまいました。

1号機のSA1について特に書きますが、マランツがまだフィリップスのパーツを採用していた時期の開発と思われ、DAC7をDACに使用していたとメモにあります。そのせいか、音に厚みのある、ほんわかソフティケートされた印象でした。スイングアームはSACD対応でないので、また自社製ドライブメカを作っていなかったはずなので、ドライブメカはどこからかの外販ものを使ったのは間違いないでしょう。当時の協力関係からすると、シャープではないかというのが私の予想です。

2016/10/17 15:54  [1736-4347]   

SA17S1(2002年発売:180,000円)マルチch対応
SA11S1(2004年発売:350,000円)
SA15S1(2005年発売:150,000円)

他にエントリークラスの製品もありましたが、ここまでがマランツの技術蓄積期と言えるのではないでしょうか。
SACDはステレオ2chのほかに、マルチchとして5.1chの収録もあり、サラウンドとして聴けるようになってましたが、マルチchは後年に廃れて、マランツ製品としても2002年のSA8260が最終です。
またSACDと同時に規格が生まれたDVDオーディオに対応したDVシリーズのプレーヤーもありました。

2004年のSA11S1から、ドライブメカがデノンとの共同開発のもになりましたが、基本的にはまだデノン1社で開発し、そのまま搭載です。

マランツの製品は耐久性が高くなく、寿命が短いことは度々指摘されていました。デノンとの技術共有は、マランツ製品にとって耐久性の向上に大きく寄与したと思います。
ということで私にとって、2016年において、中古で導入するのにここまでの製品は対象になりません。

2016/10/18 13:12  [1736-4348]   

SA7S1(2006年発売:700,000円)
マランツが初めてSACDの特性を丹念に研究して、合理的手法を用いずに物量投入で作り上げた、本格的SACDプレーヤーです。
基本設計はSA11S1と変わりません。なのにお値段は倍額になったのは、どの部分をとっても高精度・高品質・高スペック・大物量のいずれかを行ったから。
ドライブメカは初めてデノン製メカに大幅に手を入れました。
DACはこれまでのオルフォソンやシーラスロジックの2chDACではなく、なんとモノーラル構成でコンバート以外のものはみな外付けという巨大パーツ化。
電源部は100W+100Wクラスのアンプのものをそのまま移管。
デジタルとアナログの干渉排除のために、超高コストのデジタルアイソレーター搭載。

試聴した時の感想は、「今までのマランツ機は何だったんだ…」でした。
残響や弱音が何の強調感もなく静かにスーッと消えましたし、立ち上がりも同じ。
SNに関しては、アキュフェーズやエソテリックのフラッグシップ機を凌いでいましたし、寒色系の極みの割りには音色の色数も豊かでした。
とにかくセパレーションも良いし、エンクロージュアの響きを抑え込む構造のスピーカーを鳴らすなら、このプレーヤーしかない、と思ったくらいです。

きちんとしたメンテナンスがなされていれば、このプレーヤーは現在においても一級品の音質だと思います。聴感上SNは、マランツのアイソレーターを超えるのは現行品でも難しいでしょう。
暖色系の音に好みがシフトした私には、購入の俎上には上がりにくいですが、このSNを生かしたまま暖色系の音が構築できれば、すごい音ができそうです。

このプレーヤー開発の技術を下ろしてから、マランツの下位機種はパフォーマンスを大幅に向上させたと思います。
2007年以降、マランツのSACDプレーヤーは高度安定期に入ったと思います。

2016/10/18 14:20  [1736-4349]   

SA11S2(2007年発売:450,000円)
SA13S1(2007年発売:250,000円)
SA8003(2008年発売:90,000円)
SA15S2(2008年発売:150,000円)

2006年から2008年は、オーディオ界はSACDプレーヤーの隆盛期でした。
マランツのプレーヤーも2006年のSA7S1からブレイクスルーし、2008年までにグレードラインナップを新編成させました。
ハイエンドの7シリーズ、高級クラスの11シリーズ、中級クラスの13シリーズ、エントリークラスの15シリーズ、ビギナー向けの8000シリーズ、とグレードと価格も明確に階級がつき、選びやすくなりました。
特筆すべきは、どのグレードを選んでもマランツらしい広めの音場と爽やか系の音調で統一されていたことです。「ブランドの音」を確立させることができた、つまり、一流メーカーの仲間入りを果たした、ということだと思います。

また、2005年のSA15S1のチューンナップ機が2007年のSA13S1、という関係性は当時としては目新しかったです。1クラス上という位置付けというより、SA15S1のリミテッドバージョンとみなされていましたね。

注目機はビギナー向けのSA8003でしょう。これはSA15S1とほぼ変わらないクオリティでした。
これら4機種は、現在でも他の人には中古で十分おすすめするに値するだけの性能と音質だと思います。

2016/10/19 23:15  [1736-4358]   

SA8004(2010年発売:100,000円)
SA13S2(2010年発売:250,000円)
SA11S3(2012年発売:480,000円)

この3機種は少しの試聴だけです。2010年に出産し、まもなく全身の麻痺を患い、1人で外出ができるようになった2012年にちょっと聴けたのみです。
また、これ以後の製品は未試聴です。

SA13S2は、S1と同様、SA15S2のチューンナップバージョンとしての登場でした。デジタル部の構成がまったく同じなので、部品の選択でどれだけの音質向上があるかが製品価値を決めますが…。
価格上昇だけの価値はあると言えばある、ないといえばない。私のメモにはそんな風に書いてあります。あまり注目もしていなかったので音もうろ覚えなのですが、音質として基礎力が上がったような感じではなかったと思います。少し音の背景が静かになったとか、ちょっと音場が広がったかも、というくらいだった気がします。これらの項目は、重視する人とそうでない人とはっきり別れますので、25万円という限られた金額で何を重視したいかをはっきり自己分析できる人こそ、SA13S2の価値を決められるんでしょう。

SA8004は、私の注目機SA8003の後継機種で、10万円以内で音楽の「空気感」が欲しいなら、世界の全メーカーを検討してもこれ一択と言っていいでしょう。その他音場やfレンジも十分です。コストパフォーマンスはものすごく高く、SA15S2の15万円を基準にするなら、SA8004は13万円の価格でも納得します。それくらい肉薄していて、一般的見地では中古で買う価値はかなり高いでしょう。


病気でここ3年ほど家から出る機会のほとんどない私は、SACDプレーヤーは試聴経験のある機種(これが重要)を中古で、という方針で検討することにしています。
マランツ製品全般としては音の格というか基礎力の点で、アキュフェーズやデノンには及ばないというのが私の見方ですが、その代わり空気感やSNの高さではそれぞれの機種が確実に1ランク上のものを持っていたのは間違いないでしょう。
私が検討するに値するのはSA7S1で、これだけのものを作る設計と、製造の手間、コストゆえに、後継機は出ませんでした。しかし、極寒色系音色はいかに暖色系のアンプを当てても私好みに持っていくのは難しいでしょうし、それが組み合わせの妙で実現できるとしても、アキュフェーズやサンスイのような古くともしっかりメンテナンスがなされた中古品がマランツ製品にはほとんど存在しないのは痛いところです。
現実的には、メインシステムとしてマランツ製品の中古での導入はないでしょう。マランツなら、やはり現行の新品を購入すべきです。
とりあえずSACDが聴きたい、という購入動機なら、SA8004は年数も経ってないので十分価値があると思います。

2016/10/21 14:59  [1736-4370]   

一応この検討スレッドでは、個々の製品の音質や音調については、注目製品だけ触れておくつもりにしています。なので多くの製品は音質や音調についての言及はないものと思ってくださると助かります。

次はソニーのSACDプレーヤーを検討していく予定です。

2016/10/21 15:03  [1736-4371]   

ソニーはSACDの世界1号機を製作しており、第1世代はSACDの特性を強調するような音作りを目指していたように思います。
SACD用のドライブメカの設計にはやはり一日の長があり、ソニー機と、ソニーからドライブメカを外販で採用していたアキュフェーズは、音質上もSACD登場時には有利な立場にあったというのが歴史です。
CDの延長線上だったマランツ機とは、メカニズム的にも音質的にもアプローチが大きく異なり、SACDが世に出た当初から傾向を選べたのは、オーディオファイルにとって恵まれた状況だったと言えるのではないでしょうか。
ソニーのSACD第1世代は以下の6機種です。

SCD1(1999年発売:500,000円)
SCD777ES(1999年発売:350,000円)
SCD555ES(2000年発売:180,000円)
SCD-XB9(2000年発売:80,000円)
SCD-XA777ES(2001年発売:オープン価格実売250,000円前後)
SCD-XA333ES(2001年発売:オープン価格実売110,000円前後)

個別に記しますと、1号機のSCD1はfレンジ、dレンジともこれでもかというほど伸ばし切り、音質的なまとまりも第1世代の中で一番バランス良く、メカ的にも現在のソニーからは想像もつかないような相当強固で高い耐久性と言われています。
私も試聴しましたが、マランツのSA1と同額の製品でありながら、聴感的にスペック上は相当上のような気がしました。両機のコンセプトを考えれば、そういう聴こえ方は当然なのですが、当時の私は「買うならソニー」と一聴で思いましたね(笑)。
この頃までのソニー機は、ピックアップメカにアイドリングを採用した上に、読み込みプロセスが遅く、SACDディスクをセットしてから再生可能になるまで相当時間がかかりました。時間までは覚えていませんが、30秒ではきかなかったのは間違いないです。SCD1はもっともっと長かったと思います。1分近くだったかも。
今の感覚でSCD1を使いましたら、完動品でも読み込みが遅すぎて、壊れてるんか!?と思っちゃうんでしょうね(笑)。

SCD-XB9の登場は衝撃的でした。SACDプレーヤーはコストがかかると思われていたので、80,000円という価格、実売では6万円台でSACDプレーヤーが買えるという夢のような製品でしたね。
しかも、当時のDSD信号のDA変換はあまり選択に余地がなく、上級機のと遜色なかったので音質もお値段以上の超お買い得。ただし、ドライブメカはこれでもかというほどコストダウンのケチっぷりで、ピックアップもCD共用という、メカと筐体はお値段以下のものでした。

SCD-XA333ESは、それまでのSCD555ESの存在価値を失くしてしまったハイコスパ機で、実際SACDプレーヤーはこれで十分と思いました。音もSCD555ES以上だったのは間違いないです。
私が聴きたいSACDソフトが存在していたら、おそらくこれを購入していたと思います。お値段的にも十分購入できる範囲でしたし。
それにしても、当時のクラシック音楽のSACDソフトは、適当なアップコンバートばかりで、ちゃんとしたマスタリングのがほとんどなかったです。エソテリックのソフトが現れてからですね、まともなマスタリングが出るようになったのは。ポリグラム系も充実するのが本当に遅かったです。おかげでSACDと縁なく過ごしてしまいました。

SCD1はサブとしては中古導入の価値があると思いますが、メイン機としてはいくらメンテナンスがちゃんとしてても無理です。きっとイライラします(笑)。
他のも、私には導入はちと微妙ですね(^^;)
音的には、SCD-XA777ESやXA333ESはいいのですが、自分でメンテナンスできる人向けでしょう。
ただ、次の世代がSACDマルチch再生に力を入れた機種なので、当時の目の覚めるようなソニーの音が聴きたい向けにはいいと思いますし、おすすめできます。

2016/10/23 13:42  [1736-4391]   

ソニーの第2世代機は、2年のブランク後、SACDマルチ5.1ch再生に重点を置いたモデルとなりました。

SCD-XA9000ES(2003年発売:350,000円)
SCD-XA3000ES(2003年発売:125,000円)
SCD-DR1(2004年発売:1,200,000円)

SCD-XA9000ESとSCD-XA3000ESについては、いい印象はありません。iLINK出力も備えてサラウンドを構築するには最適な製品だったのでしょうが、音質としてはソニー機らしいリファレンスぽい格が薄れて、何より通常CDの再生が重心の高い高域寄り、と私のメモにあります。マルチch再生が廃れたのも、対応DACが44.1kHz/16bitとの音質の両立が難しかったのだと思いますし、2ch再生並みの音質実現のハードルが高かったのでしょう。
この2つの製品の中古導入は絶対にありません。

SCD-DR1はソニーのフラッグシッププレーヤーとして鳴り物入りのデビューでした。前年にデジタルアンプとしてTA-DR1をデビューさせており、それに合うグレードのプレーヤーとして発売前から話題でした。ソニーのフラッグシップ機はCDP-R10のような威圧感のない普通に高級っぽい程度の見た目ながら中身は超弩級というラインだったのですが、DR1もそのイメージを踏襲してました。
そしてフルサイズの寸法でなく、幅が34センチという、TA-DR1以外とデザイン的に合わないという独特のプロポーションが驚きでした。まあ、筐体強度としてはかなり理にかなっているんでしょうが…。
そして、トランスポートとDACをセパレートせず、一体型で勝負したのも意外な選択に思えました。
音質は相当な高品位なのは良く分かったのですが、私には正直これを生かせる自信はありませんでした。普通に使えば、当時のアキュフェーズの2世代前の製品ぽい、メリハリのない植物性な音調です。
しかし、アンプもスピーカーも相性を研究して、長い時間をかけてケーブル類も吟味して、ベストな組み合わせができれば、120万円では安いと思わせる音にできる素材でしょう。
私としては、120万円の製品が「素材」では困るんですけど(^▽^;)
まあこれはSCD1からの第1世代機でのレンジにこだわりすぎた反省を踏まえたチューニングなんだろうと思います。
ソニーとしては、トランスポートとして使って欲しいというのが本音のようで、このギッチギチにリジットなメカだけで、価値はあるんだと思います。私はこのメカ、エソテリックのVRDS系よりも信頼度も音質も上と思っています。
これを中古で導入するかと聞かれますと、これを生かせるアンプもスピーカーも持ってないので…と答える他ありません。でも、これ状態まずまずのものが50万円で売られていたら、飛びついちゃうかも?(笑)。

2016/10/23 18:16  [1736-4392]   

ソニーのSACDプレーヤーは、なんと次にあげる第3世代機で終焉を迎えます。

SCD-XA1200ES(2006年発売:90,000円)
SCD-XA5400ES(2008年発売:168,000円)

SCD-XA1200ESについては、まったく試聴したことがありません。これはタイミングが合わなかったというか、たまたま試聴の機会に恵まれなかったのです。

SCD-XA5400ESは、現在において唯一の現役機種でもあります。第1世代機のスペック重視し過ぎ、第2世代機のマルチch再生重視しすぎ、の経験を踏まえて上手く中間路線をゆき、高度なバランス感覚で音をまとめた傑作機だと思います。
音の強さもあり、メリハリ調でありながらリファレンス調でもあるという、そして音の品格もある、この価格でこれだけのものはそうはないでしょう。アナログXLR出力を備えているのも良いです。
現役機ではありますが中古もタマが多く、これは中古で導入するだけの価値があります。


ソニーのSACDプレーヤーでは、SCD-XA5400ESが一番手、本格的に手間暇とお金をかけられるならSCD-DR1という選択になります。

ところで、他のメーカーがSACDプレーヤーの設計が円熟した頃に、SACDのリードオフだったソニーがSACDの未来に見切りをつけていたことは、パッケージオーディオが終焉を迎えていることを示唆しています。
時代は配信に向かい、SACD以上のハイスペックなハイレゾ音源が席巻するようになりました。しかし、まだまだ仕様が不安定なハイレゾ再生に対して、SACDは再生の安定性では絶対的な強みがあります。
私がSACDプレーヤーを検討しているのも、その強みゆえでもあります。

2016/10/23 18:54  [1736-4393]   

そう言えば、ソニーはプレイステーション3を発売した時に、SACD再生機能を備えていました。2006年11月発売の初期型です。
1年後、マイナーチェンジされたプレイステーション3には、SACD再生機能は省かれていました。
初期型はSACD再生機としては安物過ぎましたが、実はその音質はSCD-XB9を超えているという評価もありました。
マイナーチェンジ後の機能カットは表向きはコストカットということでしたが、もしかしたら本家のSACDプレーヤーの売れ行きへの悪影響を懸念してのことなのかもしれませんね。
プレイステーションはすでにソニー本体から分離されて独立した会社になってましたので、プレイステーション3の発売時には、SACDのことはソニーと確認がとれていなかったのだと予想できます。

2016/10/23 19:03  [1736-4394]   

次はラックスマンの製品を取り上げますが、その前に、SACDとDVDオーディオの規格主導権争いをおさらいしておこうと思います。

次世代オーディオとしてまとめられたフォーマットは、かつてのビデオデッキのVHSとβマックスのように二分化されました。
レッドブックと同様にソニーとフィリップスが主導したSACDフォーマット。これに追従したのがアキュフェーズ、シャープ、マランツなど。
DVDの音声専用フォーマット(192khz/24bit)であるDVDオーディオ。日本ビクター、パナソニック、東芝、パイオニア、オンキヨー、デノンなどの連合でした。
ラックスマン、エソテリックは協力関係をもつメーカーがどちらの陣営にもいたため、日和見を決め込んでいました。

当初の予定では、両フォーマットとも1999年に同時デビューのはずでした。しかしDVDオーディオはのっけからつまずきます。コピー防止の技術に不備があり、ハード、ソフトともに予定通りの発売ができませんでした。
一方SACDはソニーとマランツから1号機が発表され、下位機種も登場し始めます。焦ったDVDオーディオ陣営は、ソフトが出ていないにもかかわらず、DVDオーディオプレーヤーを発売しました。
半年ほどしてからソフトもポツポツとリリースされましたが、完全な出遅れです。

日和見していたラックスマンとエソテリックは、SACDもDVDオーディオも再生できるユニバーサルプレーヤーを開発し、日和見を続けます。
DVDオーディオ陣営だったデノンも、ユニバーサルプレーヤーDVD-A11-Nを1号機として発売しましたが、早い段階でDVDオーディオには見切りをつけ、SACDに加わりました。しかし、日本コロムビアはDVDオーディオ推進だったため、DENONブランドとしては再生機器はSACDなのに出している音楽ソフトはDVDオーディオというねじれた構造になってしまいました。日本コロムビアがSACDソフトをリリースするのは、さらに2年近くの年月がかかりました。

他のDVDオーディオ陣営も、パナソニック、東芝はオーディオから撤退し、オンキヨーはインテグラというブランド名で再出発するも頓挫、パイオニアも後年SACDに転換。
今やDVDオーディオを知らない人、忘れていた人も多いです。

エソテリックはデノンより少し遅れてSACDのみに専念。ラックスマンは最後までDVDオーディオの様子を見ていましたが、終焉と同時にユニバーサルプレーヤーの発売を終了し、SACDに転換しました。
海外勢は、リンやゴールドムンドがユニバーサルプレーヤー、クラッセやクレルはSACDプレーヤーでスタートしました。

2016/10/24 08:47  [1736-4399]   

ついでのお話ですが、ビデオデッキのVHSとβマックスの規格争いは「ビデオ戦争」とまで呼ばれたようです。
これについては私の夫が詳しいので、聞いたところをかいつまんでおさらいしておきます。

VHSは日本ビクターが主になり、三菱電機、シャープ、日立が賛同し、遅れて松下電器が参入。
βマックスはソニーが主導し、東芝、三洋電機、ゼネラル、NEC、アイワが参入しました。

ビデオ規格の争いはβマックスが先行しました。
βマックスは、標準録画時間が最長3時間20分あり、VHSの最長2時間を大きく上回ったこと。録画画質がVHSより良かったこと。テープの大きさがコンパクトだったこと、などの理由で人気でした。
一方VHSは、異なるメーカーのデッキで再生してもトラブルがないこと(βマックスはテープがよく内部で絡んだ)を売りにしていましたが、テープのコストの悪さから売れ行きはそれほどでなかったそうです。
そこでVHSは長時間録画できる3倍モードを開発。120分テープで6時間の録画が可能になりました。
さらに160分テープも開発され、3倍モードで8時間録画ができるようになりました。
βマックスもβVモードで録画時間を1.5倍に伸ばしましたが、それでも最長5時間。標準120分テープで比較すれば、VHSの6時間に対し、βマックスは3時間。画質で上回るとはいえ、見れれば良いという層はVHSに流れていきました。

苦境に立ったβマックスは、三洋電機、ゼネラルがVHSに寝返り、NECが撤退、アイワは両方式を続ける形となり、東芝と強力な協力関係を結びましたが、その東芝が突如予告なくVHSに転向し、ついに一人規格となってしまいました。
1988年、ソニーもVHSとの両方式をとることとなり、βマックスは細々と継続はされたものの、2002年に完全終了を迎えました。


考えてみると、DVDオーディオ陣営は主導した日本ビクターがケンウッドに買収されるくらいの経営の弱さで、βマックスのソニーのように、このフォーマットで頑張る気概を見せたところは一つもなかったですね。
DVDオーディオはPCで再生できたので、PCオーディオが広まった頃の登場だったなら違った運命を辿ったでしょうね。

2016/10/24 12:46  [1736-4400]   

ラックスマンのSACDプレーヤーを検討していきます。
先にも書きましたとおり、ラックスマンはSACDもDVDオーディオも再生できるユニバーサルプレーヤーとして出発しました。

DU10(2000年発売:880,000円)
DU7(2002年発売:400,000円)
DU80(2004年発売:600,000円)
DU7i(2004年発売:430,000円)
DU50(2004年発売:280,000円)

1号機のDU10は、DSD用のDACとPCM用のDACを搭載して、SACDだとどちらのDACで聴くことも可能という面白い製品でした。PCM用のフルエンシーDACは、私の記憶ではマルチビットDACだったと思うのですが、これが私好みのピラミッドバランスの音で、SACDもDoPで再生する方がいい音になると刷り込んでくれた機種です。
ただ、いい音には違いなかったですが、音に比して価格が高すぎると思いました。
DU10とDU7は、ドライブメカはパイオニア製だったはずです。ここが私にとってちとネックとなった部分です。当時のパイオニアメカは、ソニーやデノンに比べるとかなり弱かったですからね。
2004年発売の3機種も含めて、ラックスマンのユニバーサルプレーヤーは映像の再生もできたのですが、私としてはピュアオーディオとして悪影響な気がして、精神衛生上宜しくなかったです(笑)。

ここであげた5機種は、私が中古で導入するのにまったく候補になりませんが、その理由は、通常CDの音が良くなかったからです。今でもその見解は変わりません。

2016/10/25 08:05  [1736-4411]   

ラックスマンの第2世代機はSACD専用プレーヤーとして世に出ました。
前作から4年のブランクがあり、DVDオーディオの完全終焉を見届けてからのリリースです。

D08(2008年発売:950,000円)
D06(2009年発売:500,000円)
D05(2009年発売:300,000円)

私はD05は2回聴きましたが、上位2機種は試聴の縁がありませんでした。
ラックスマンといえば温度感が高く低音の量感があり、音は柔らかく滑らかでクリーミー、というイメージをいまだに持っている人もいるみたいですが、アンプも含めて21世紀のラックスマンはサッパリ系の部類でしょう。少なくとも、ラックスマンよりももっと滑らかでクリーミーで、低音の量感をもつ製品は他メーカーにあります。
21世紀に入ってまもなくのラックスマンは、中庸のバランスでないのにバランスの良い音、です。それはビクターのような甘さでもなく、ちと私の言葉では表現し切れませんが、寝心地の良いお布団にくるまっているような感じ?
なので、音楽と真剣に対峙しようとすると、D05の音はイラつきます(笑)。
でも、7割がた聴き流す聴き方だと、ふと心に染み入る瞬間があったり。
上位2機種も、おそらく音質を向上させた同傾向の音だと予想します。

音楽表現を聴きたい私には、諸刃の剣のような性格のプレーヤーだと思います。
はっきり言えば、D05はサブシステムだったらアリです。メインではちょっと…。
D06もD08も同じ立ち位置と考えます。
それと以前からですが、ラックスマンの製品は、量産効果的なコストパフォーマンスはとても悪いですね。割高に感じます。

昨年、3製品ともモデルチェンジしているので、音質はともかく、傾向がどうが変わったのか、あるいは変わってないのか、知りたいものです。

2016/10/25 14:21  [1736-4412]   

次にエソテリックの製品を検討します。
エソテリックは当初、ユニバーサルプレーヤーからスタートしましたが、世間の趨勢を見てSACD専用に切り替えたのが2003年です。
私のだいぶ昔の他所への書き込みをご覧になったことのあるみなさんの中には、私がエソテリックの製品に好意的でなかったことをご存知の人もいらっしゃるでしょう。
でも、それはなかったことにしてください(笑)。私好みではないにしても、製品としてダメということではまったくありません。

X01(2003年発売:1,250,000円)
P01+D01(2004年発売:2,200,000円+2,200,000円)
P03+D03(2005年発売:1,200,000円+1,200,000円)
X01Limited(2005年発売:1,300,000円)
X03(2005年発売:650,000円)
X01 D2(2006年発売:1,400,000円)
SZ1(2006年発売:550,000円)
X03SE(2006年発売:700,000円)
SA60(2006年発売:440,000円)
P05+D05(2007年発売:600,000円+600,000円)
SA10(2007年発売:320,000円)
X05(2008年発売:480,000円)
SA50(2009年発売:390,000円)

第1世代機と第2世代機は以上でしょう。そして私が試聴したことがあるのは、X01、X03、SZ1、SA60、X05、SA50です。
コメントは次のレスにてです。

2016/10/26 12:25  [1736-4416]   

X01、X01Limited、D01、X03、X03SEは、DSD信号をPCM88.2kHz/24bitに変換して、バーブラウンのマルチビットDACのPCM1704でアナログにする方式でした。いわゆるDoPです。
個人的にはCDの延長上で高音質にした感じで、堂々とした音で良かったです。エソテリックが一番クラシックに向いていたのは、この時期だったかもしれません。
X01 D2は、そのDoPの他にDSDをそのまま変換できるDACも備えた2DAC式でした。ラックスマンと同じアイデアですね。こちらの音は試聴したことがなくわかりません。

SZ1、SA 60、SA10、X05はシーラスロジックのCS4398を使っていますが、同じDACを使ったマランツよりも、シーラスロジックを生かせていない感じは否めませんでした。
エソテリックは音数の多さを音作りの中枢に据えているので、シーラスロジック採用は方向性としては合ってないと思うのですが、当時DSDとPCMの両方をDA変換できる普及クラスDACはこれしかなかったのかもしれません。

その後、旭化成の32bit対応DACを採用し始め、D05とSA50にテスト搭載しました。SA50を聴いた限りでは、音数も多くうるさいくらい情報量があるのですが、音楽としてまとめるには周辺パーツも含めて相当な設計スキルが必要そうで、エソテリックのスキルではクラシックまではまだ無理だと思いました。


ドライブメカはTEACで培ったVRDS方式ですが、そもそもVRDS方式は高速回転が物理的に無理で、当初はSACDプレーヤーでは搭載は無理と見られていました。それを克服したのがSACD用のVRDS-NEOです。
個人的にと前置きしておきますが、この方式はCD時代は良かったですが、SACDのVRDS-NEOは好きではないです。NEOの方は、経験された人も多いと思いますが、アメリカプレスのCDが一部読み取れない、すり傷の多いCDが再生できない、というのもマイナスですが、圧着方式のVRDSは音の滑らかさにおいて、ひいては弦楽器の再生において、相当に不利だったと思います。
初期のDoPでPCM1704でアナログ変換していた頃は不利を補えていましたが、DACが変わって欠点を露呈してしまった感がありました。

VRDS-NEOは社内技術だった頃は特に名称はなかったのですが、いつからか外販をするようになり、名称がつくようになりました。
X05やP05には、それまでのVRDS-NEOをコストカットして簡素化したVMK-5タイプが搭載されました。X05を聴いた限りですが、VRDSのコンストラクションに大きな期待をかけると、VMK-5搭載機は裏切られます。SA60やSA10、SA 50、SZ1に採用されたVOSPとたいして変わりません。逆から見れば、VOSPがかなり優れたピックアップシステムだとも言えるのですが、VRDSの安定感、情報正確度を期待するとVMK-5ではなく、その上のクラスを狙うべきと思います。
具体的には、このレスではあげていませんが、VMK-3.5-10を搭載したK-03が最低ライン。それが予算的に難しいなら、VOSP搭載機の方が良いでしょう。

VOSPは軸摺動型ピックアップで、ディスクの反りや異型を強制的に直すVRDSと違い、ピックアップの追従性に正確さを依存するのですが、かなり優秀でした。音の滑らかさとかバランスの良さはむしろVRDS機よりも上でしょう。


ここまであげた中で中古導入を検討するなら、DoPのX01LimitedかX01 D2、X03SEでしょうか。VRDSもコストカットされてないですし、PCM1704はやはり良いですから。
でも、クラシックだったらもっと向いている製品がありますよね…。
VOSP機は、シーラスロジックや旭化成のDACが上手く使われていない印象なので、検討からは外すでしょう。

2016/10/27 09:01  [1736-4419]   

ブラックバードさんから指摘をいただきました。
X01他でのDSDをPCMに変換することは、DoPとは言いません。書き込む前に参考にした本もそういう読み方をすべき内容でした(^^;)
DoPというのは間違いなので、訂正させていただきます。
みなさん、ごめんなさい(^▽^;)

2016/10/28 06:43  [1736-4432]   

SZ1s(2009年発売:350,000円)
K01(2010年発売:1,400,000円)
K03(2010年発売:800,000円)
P02+D02(2011年発売:1,400,000円+1,400,000円)
K05(2012年発売:550,000円)
K07(2012年発売:390,000円)

エソテリックの第3世代のSACDプレーヤーは、ラインナップ的に原点回帰したような印象です。
この中では、K03をちょこっと聴かせてもらっただけで、それも音質がどうのといえるほど聴いたわけではないので、試聴メモもありません。

そもそも、私はエソテリック製品をアキュフェーズやデノンなどよりも格下に見ていたので、新製品が出てもすぐに聴きに行くようなスタンスではなかったです。
エソテリックはCD時代から音数が多かったですが、「音を引く妙」というのを求めたく思ってます。
昔のデンオン、ラックスマン、サンスイ、ソニーなどは、高額機であっても音を引くことでバランスをまとめ、音が引かれた感じを与えない上手い音作りができていたように思います。

ジャンルは違いますが、カメラのキヤノンのセンサーも、もっと情報量を多くできるのをあえて引いて、絵作りを整えていますが、これは撮像のセンサーというものを知り尽くしているからこそできることと思いますし、私はとても共感します。
キヤノンのセンサーのことを、性能が劣るという人もいますが、絶対的な性能の高さを落として得るもの、という面も加味して判断したいものです。
こういうことが、エソテリックの第1世代と第2世代の製品には欠けていたと思います。
Kシリーズになってからのエソテリックの音が、私にどういう印象を持たせてくれるでしょうか?

音質ではない面で注目はSZ1sでしょうか。
これはSZ1のマイナーチェンジ製品ですが、VOSPメカとDAC、筐体構造はそのままで、アナログXLRやiLINKを排しただけで、550,000円だった価格が350,000円になりました。
えっ、そんなに下がったの?!と驚いた人も多かったでしょう。実質的な定価大幅値下げという珍しい形の発売でした。

2016/10/28 08:19  [1736-4433]   

カメラのセンサーのお話はちとわかりにくく書いてしまいました(^^;)
引くというのは、センサーに並ばれている画素を全部使わないという意味ではございません。
画素は全部使いますが、例えば3000万画素のセンサーだったら、3000万画素で表出できる解像感をあえて出さない、という絵作りのことをいっています。
デジタルだからできることでもあります。

2016/10/28 09:19  [1736-4434]   

くどくて済みませんが、このスレッドは、過去の製品で客観的に優れたものはどれか、を探すものではございません。
私の好みに合い、私の価値観に合うものはどれか、を振り返って探してみる、非常に個人的なスレッドです。

では、これから、デノンとアキュフェーズを検討していきます。

2016/10/28 09:25  [1736-4435]   

アキュフェーズのSACDプレーヤーを検討します。
アキュフェーズの音は昔はずいぶんおとなしい印象のものが多かったですが、SACDプレーヤー登場時にはむしろクッキリハッキリな硬めの傾向だったと感じていました。なので高弦などはきつめでしたが、アンプでどうにでもきつさを調整できる懐の深さがあって、細かい音、弱音も丁寧に拾うし、音の「格」を感じさせてくれて好きな音でした。

DP100+DC101(2000年発売:700,000円+800,000円)
DP85(2001年発売:880,000円)
DP77(2002年発売:600,000円)
DP78(2005年発売:660,000円)

第1世代機はここで区切りたいと思います。普通に考えれば、DACが変更になったDP78からが第2世代と言えるんでしょうが、私はドライブメカがソニー製を外販購入で採用していた時期と、ソニーが外販をやめたため自社製ドライブメカを開発した時期で区切りたいと思います。

アキュフェーズのSACDプレーヤーの特長は、HS-Linkという独自の伝送システム、MDS方式のDAC並列駆動です。MDS方式は何回か改良されていますが、改良のたびに電流加算の負担を減らし、電圧加算に負うような変換になっているとのことです。これは音の柔軟さにとても効いたと思います。改良と直接関係あるのかはわかりませんが、「MDS++」方式になってからのダイナミックレンジの拡大は誰が聴いても実感できたところでしょう。

DACはアナログ・デバイセズ製を一貫して使い続けていて、DC101からDP77まではAD9905、DP78からはAD1955です。
これらのDACはDSD信号もストレートに変換できるはずですが、アキュフェーズはあえてそうせず、DSDはPCMに変換して、PCMでDA変換する方法をとっていました。
おそらくこの頃は、DSD対応DACでは、DSD直接のアナログ変換は音質的に劣るという判断があったのだと思います。ワディア、初期のエソテリックなどもDSD直接のアナログ変換を嫌っていましたが、きっとアキュフェーズと同じ見解を持っていたのでしょう。
結果的には正解だったと思いますし、このやり方は私好みの音でもあります。

ソニー製のドライブメカはとても耐久性の高い良いものでしたし、アキュフェーズ製品はしっかりメンテナンスされたものも多く、何かあってもメーカーはちゃんと面倒を見てくれます。
中古で導入するなら、どれも良いと思いますが、この中から選ぶならMDS++方式で、DACもリニューアルされたDP78でしょう。これは発売10年を経た現在でも超一級品と思いますし、アキュフェーズ製品で一番私好みでもあるでしょう。

アキュフェーズのSACDプレーヤーは基本的には同構造で、グレードの差は、使用DACの個数と、ドライブメカの補強度合いと考えて良いでしょう。音以外のファクターで差をつけないポリシーは、多くのメーカーに見習ってもらいたいものです。

2016/10/29 10:13  [1736-4441]   

DP800+DC801(2006年発売:950,000円+850,000円)
DP700(2007年発売:1,100,000円)
DP600(2008年発売:800,000円)
DP900+DC901(2011年発売:1,100,000円+1,100,000円)

私が音を聴くことができたのはここまでです。
はっきりした記述は見つけられませんでしたが、これまでDSD信号はPCMに変換した後でDACでアナログ変換していたのを、DSDを直接アナログ変換するようになったのはDC801からのようです。
アキュフェーズ独自のMDSDという方式で、アキュフェーズの価値に合う音質を達成できたみたいです。
DACはDC801、DP700、DP600がアナログ・デバイセズのAD1995。DC901で初めてESSテクノロジー製を採用し、ES9018です。
これまで2chDACを4-8個複数並列使用してきたアキュフェーズですが、8chDACのES9018は左右に1つずつの2個。しかし、2chDAC8個分と同じ使い方ができるので、実質アキュフェーズの最高グレードにふさわしい選択でした。

これらの製品のトピックは、なんといってもアキュフェーズ自社製ドライブメカに変更になったことでしょう。外販でソニーのメカが購入できなくなったという事情は知られていますが、短期間でよくこれだけのコンストラクションをもつメカを開発したと思います。
DP800のは完全にアキュフェーズ製ではなく、トラバース部だけはソニーのが使われていましたが、かえって良かったかもしれません。
これ以後は完全自社製ですが、DP800の共作ともいえるメカは、アキュフェーズの技術蓄積に多いに貢献したことでしょう。

中古で導入するにはどれも高すぎますが、家計が許すなら、DP800+DC801、DP900+DC901がいいですね。音としてはDP700が歴代で一番柔軟な感じがしましたので、これも良いです。
現実的には、DP78のバッチリメンテされたものを探すでしょうけど(^◇^;)

2016/10/29 10:58  [1736-4442]   

いろいろ間違いが多くてすみません。
アナログ・デバイセズ製DACのAD9905→正しくはAD1853
DC901がES9018を左右に1つずつの2個→左右に2つずつの4個
です。
ブラックバードさんから解説付きでご指摘をいただきました。
ちちさすの履歴書11のスレッドの終わりの方にありますので、興味のおありの人はご一読くださいね。

2016/10/31 07:11  [1736-4447]   

デノンのSACDプレーヤーを検討します。
その前に思い出話をちょっと。
私の初めてのCDプレーヤーは、私が小学4年の時の「CDプレーヤーが欲しいぃぃーーー」という大ゴネをしておとうさんが買ってきてくれた、当時のソニーの最廉価製品。
それから1年後に、おじいちゃんの口添えのおかげで、本格的な製品DCD-1650Gがお誕生日プレゼントとしてやってきました。さらに高校時に、おじいちゃんの最後の私へのプレゼントDCD-1650AL。これがまもなく20年になりますが、現役で稼働しています。
DCD-1650Gは本当に素晴らしい、クラシック音楽再生のために作られたようなプレーヤーでした。DCD-1650ALは量感を減らして力感にシフトした音作りでしたが、それでも現在の感覚ではまだまだ量感型プレーヤーですね。クラシック音楽の適合度はちょっと落ちましたが、その代わり他のジャンルもそつなくこなすタイプです。
でも私は、DCD-1650Gの音は忘れられませんし、いつかこの音を再現したいと思っています。

2016/10/31 07:42  [1736-4448]   

DCD-SA10(2002年発売:250,000円)
DCD-SA100(2003年発売:200,000円)
DCD-SA500(2004年発売:99,000円)
DCD-1650AE(2005年発売:150,000円)
DCD-1500AE(2005年発売:80,000円)
DCD-SA11(2005年発売:350,000円)
DCD-CX3(2005年発売:120,000円)

デノンの中核技術AL24processingを用いたプレーヤーはここまでです。
DVDオーディオ陣営にいながらマランツとの関係で、日和見的なユニバーサルプレーヤーをメインに据え、SACDプレーヤーは年に1機種の様子見リリースしていたのが2004年まで。
DCD-SA10とDCD-SA100はクラシックからジャズに音楽の中心を変えたような力感に偏った音調でした。実は通常CDプレーヤーもすでにそのような音調に変わっており、クラシック音楽好きな私のベクトルから外れてきたメーカーでありました。
そのせいか、あまり試聴には積極的ではありませんで、この中ではSA10、SA100、CX3の3製品だけが試聴経験機です。

1号機のDCD-SA10は、通常CDプレーヤーのDCD-S10Vのドライブメカを入れ替えただけで、DACも含めて内部機構は同じということです。ということは、DSDをPCMに変換してからのDA変換なのでしょうか。24bitのAL24processingを通すことになりますからね。デノンは技術的なことをあまり詳細に公表しないので、わりに根幹的な動作部分が不明だったりすることがあります。

ここであげた製品で私的に注目はDCD-CX3です。これは筐体サイズも小さく、いわゆるハイコンポに通じる意匠の設計だったと思いますが、当時のデノンらしい力感方向に振った音作りでなく、昔の量感豊かなバランスでまとめた、私にとっては懐かしき音のプレーヤーでした。
この音を好んだ層もそれなりにいたようで、かなりのロングラン製品となりました。いろんなことを欲張らなければ、これは満足度の高いプレーヤーだと思います。
中古で導入するにも候補にあげやすい要素が揃っています。

2016/10/31 08:31  [1736-4449]   

DCD-SA1(2004年発売:500,000円)
を書き忘れてました。
長くデノンのトップエンド機だったプレーヤーで、このあと2008年にDCD-SXが登場してからも併売され続けていました。DACにアナログ・デバイセズ製を用いていたという情報もあります。試聴経験はありません。

2016/10/31 08:39  [1736-4450]   

訂正です。

>1号機のDCD-SA10は、通常CDプレーヤーのDCD-S10Vのドライブメカを入れ替えただけで、DACも含めて内部機構は同じということです。ということは、DSDをPCMに変換してからのDA変換なのでしょうか。24bitのAL24processingを通すことになりますからね。デノンは技術的なことをあまり詳細に公表しないので、わりに根幹的な動作部分が不明だったりすることがあります。

SA10について、DCD-S10Vと共通なのは内部機構でなく外部機構(外装やそれに関した部品)で、内部機構についてはSACDでなくCD再生に関するDACなどの部分がS10Vと共通、ということです。
SACDはPCMに変換しないでダイレクト変換です。SA10はCD用とSACD用の2種類のDACを搭載している製品でした。
私の参照した資料はただ「DCD-S10Vと同じ内部機構」としか書いてなかったので、ちと間違えました。最初にステレオサウンド誌145号を読んでおけば多分間違えなかったでしょう(^^;)
ご指摘はいつもどおり(笑)ブラックバードさんからいただいております(^^)

SA1について、
>DACにアナログ・デバイセズ製を用いていたという情報もあります。
型番には触れられず、実は他媒体で別の情報もあったのですが、そこでもDACメーカーと型番は記載がなかったので、未確認情報の意味で「という情報もあります」という書き方をしましたが、ブラックバードさんからバーブラウンのDSD1792との情報をいただきました。
ブラックバードさん、どうもありがとうございます。

2016/11/1 08:24  [1736-4453]   

DCD-SX(2008年発売:800,000円)
DCD-1650SE(2009年発売:180,000円)
DCD-1500SE(2010年発売:90,000円)
DCD-A100(2010年発売:220,000円)
DCD-1650RE(2012年発売:180,000円)
DCD-1500RE(2013年発売:120,000円)

AL32processing搭載の製品で現役でない製品は以上だと思います。
私は2009年に大きな手術をして、2010年に初めての麻痺を発症しました。なんとか街を歩けるまでになったのは2010年の暮れ頃です(2014年に再発してからは歩けません)。
2010年は夫の仕事の都合で山形に越してきた年でもあり、試聴機がいろいろオーディオショップが地元地域になく、プレーヤーはアキュフェーズやデノン、マランツ、パイオニア、ラックスマンあたりのが1-2機種ずつ、そして海外機が少しというさみしいお店だけしかありません。
その中で、デノンのDCD-SXとDCD-1500SEはどちらも2011年に試聴ができています。
ただ、東京や福島でのお店のように、じっくりと試聴できるような感じでもなく、ちょっと居づらくて3回の簡単な試聴程度にとどまっています。

DCD-SXは全機会じっくり聴いたわけでないですし、一番じっくり聴けた時が組み合わせのアンプはブラデリウスのプリメインだったのでした。印象としては音数が多く色数は少なく、量感もありますがそれよりも力感が際立った音です。低音が勝っているというか、多分口径の大きなスピーカーとの組み合わせを意識しているような音作りに聴きました。
お店の試聴盤がジャズとマイナーレーベルのクラシックで、ジャズの方がSACDでしたが、パンチというか、勢いというか、そういう感じの表現がストレートで良かったのに加えて、軽さの表現もできていたように思います。軽さの方はブラデリウスの得意分野だと思うので、このあたりはアンプとの相性や補い合いもあるんでしょう。
私の感想としてですが、DCD-SXは(多分PMA-SXも)ハイエンドなスピーカーとの組み合わせを想定して設計されていて、相当な情報量をスピーカーに送り込むことに注力された製品なんだと思います。
そのためか、私のそれまでのデノンのイメージとは違った感じでした。
私のDCD-SXを聴く前までのデノンのイメージは、音を上手い具合に間引いてるように聴こえる(実際は間引いてないんでしょうが、聴こえとしてそんな感じ)もので、量感主体の音作りの頃はそれがクラシックには心地よかったのですが、力感主体の音作りになってからは間引き感がクラシックには向いていないように思ってました。
でも間引き感なしでさらに力感主体の音のDCD-SXは、心地よく聴けるかどうかは別問題としても、クラシック音楽と対峙してのめり込むように聴いたりするにはベストかもしれません。ここまでくると、向いてるかどうかでなく、リスナーの聴き方によってクラシックに合う合わないが決まるような気がします。

DCD-1500SEは、この価格としてはやたら音数が多く聴こえた機種でしたが、それでも低音中音高音のバランスは良かったですし、聴きやすくもありましたが、音色が私には単調な気がしました。
正直、同じ価格ならマランツのSA8003だと思いました。


デノン製品の中古導入を検討するなら、いろいろ私好みのDCD-CX3だろうと思います。結婚する少し前、音質と好みの間で悩んだこともありましたが、音質や性能の良さよりも、好みに合うかどうかが重要だと、デノンの各製品は私に教えてくれました。これは結婚相手を選ぶのと同じですね(笑)。
DCD-SXはとんでもない優秀機だと思いますが、これを生かしてさらに私好みのシステムに組み上げるのは、相当にハードルが高い気がします。

2016/11/1 15:38  [1736-4454]   

パイオニア機、ヤマハ機はパスです。試聴した製品もありますが、導入検討の俎上にはあがりません。
次は海外機を検討したいと思います。

2016/11/1 15:43  [1736-4455]   

海外機は100万円を軽く超える価格の製品が多く、購入するとなると現実的でなかったため、自分から望んで試聴した製品は多くなく、自分から頼んでのはほとんど100万円以内のものです。
でもショップはSACDプレーヤーを売りたかったし、海外機の販売実績も欲しかったのでしょう。私のような高額機を買いそうにない客にも、積極的に試聴を奨めていた、そんな時代でした。

クラッセ Omega SACD/CD Player(2001年日本発売:2,350,000円→2,000,000円)
日本で最初の海外製SACDプレーヤーはおそらくこれでしょう。これはショップさんに聴かされたプレーヤーです。大変な高額機でしたが、音としてはソニーSCD1とマランツSA1のいいとこどりでした。
バランスはCDの延長線上でありながら、SACDならではのレンジ感と空気感があったと当時は思いましたし、私のメモもそう書いてあります。ただ、音が中途半端にぬるくて、寒色系の音色を求めていた当時も、暖色系の音色を好む今でも、候補にはならないと思います。

クレル SACD Standard(2003年日本発売:750,000円)
クレルの音は好きな方でありました。プリメインアンプのK300iを導入したこともあります。
当時のクレルの音は、レンジは広くなく音場もたいしたことなく、臨場感というか空気感は苦手で、そのかわり音の厚みはたっぷりなのにうるさくなく、音色には深みがあって、ためというかコクがあるというか、味わいのある音、だと思います。そしてSACD Standardもそのまんまの音です。
つまり、SACDの特徴であるfレンジやdレンジの広さや、空気感というものと正反する路線です。これはこれで面白いのかもしれませんが、私の選択肢にはちょっとありません。

リン Unidisk 2.1(2004年日本発売:1,100,000円)
上級機にUnidisk 1.1がありますが、リンの場合は上級機とそんなに差がないと思います。それに当時のリンは、他のメーカーとの組み合わせでもさほど問題ありませんでした。
この製品はユニバーサルプレーヤーですが、CDとSACDの違いをわかりやすく感じさせてくれると思いました。といっても、クオリティ的にはIkemiくらいだと思いましたが。
リンは後にデジタルディスクプレーヤーの製造から撤退しましたので、今更リンのユニバーサルプレーヤーは買えないでしょう。

ゴールドムンド Eidos 18ME-A(2003年日本発売:1,080,000円)
これは2003年日本発売ですが、実際にオーディオ店に試聴機が置かれたのは1年くらいあとだったと思います。
ゴールドムンドは当時の私の憧れのブランドであり、SRシリーズのセパレートアンプを思い切って導入したくらいでしたので、このプレーヤーの音を聴くのはとても楽しみでした。気に入っても価格が価格なので多分買えないとは思いましたが、それでも聴いてみたかったものです。
この製品はユニバーサルプレーヤーですが、通常CDの音が素晴らしく私好みで、SACDも広い音場がなお広く、マランツ以上に空気感というのを感じさせてくれました。
私が後にゴールドムンドの音と好みが違うことを意識したので、価格以外の面でも購入候補から外れました。
これからの中古導入も、ゴールドムンド製品はないでしょう。

2016/11/2 08:49  [1736-4457]   

クレルのSACDプレーヤーで、私の選択肢にはありません、と書きましたが、SACDプレーヤーとしては選択肢にならないということで、通常CDプレーヤーでこの路線の音なら選択肢としてむしろ有力です。

dCS P8i(2005年日本発売:1,500,000円)
このプレーヤーも聴くのが楽しみでした。オーディオファイルの間で非常に話題になったElgarやVerdi、Deliusを開発したメーカーの一体型プレーヤー。業務用機器で信頼もとても高く、アップデートで性能アップが図れる方法が魅力的で、しかもドライブメカはフィリップス製と聞きました。
ものすごくSNが良く、音はすごく滑らかで、高いだけのことはあると思いました。
海外製はほとんどお高い価格ですが、コストパフォーマンスを無理やり考えたら、これが一番ハイコスパかもしれません。少しくらいメリハリがあっても良い気もしますが、それはもっと低価格なプレーヤーに任せれば良いのでしょう。
中古でも70-80万円はするでしょうから今から中古で導入することはないでしょうけど、これは魅力的なプレーヤーです。

エアー C5Xe(2005年日本発売:980,000円)
ユニバーサルプレーヤーですが、SACDもCDもかなり良い感じで、私ならSACDはこう聴きたいなと思わせてくれた製品です。それまでエアーのプレーヤーは薄味のイメージでしたが、これは、エアーらしくありません(笑)。濃いとはいいませんが、SACDらしさを出しながら私にはナイスな濃度でした。
これは40万円くらいの中古が出ましたら狙い目です。

試聴できなかった製品で興味を惹かれるのは、dCS Puccini、マークレビンソン No512あたりですが、聴いてみたかっただけで、購入対象になるような価格ではございません。


海外機をおさらいして改めて思うのは、日本の製品はなんとコストパフォーマンスが高いのだろう、ということですね。正直、通常CDプレーヤーは自分の好みに照らしていろいろこだわりを持ちたいですが、SACDプレーヤーは基本さえ押さえてくれれば、自分の好みとそんなに合致してなくてもいいし(まるっきりベクトル違いではダメですが)、すごく高性能でなくてもいいように思ったりします。

2016/11/2 13:37  [1736-4458]   

では、私が中古導入を検討できるSACDプレーヤーです。
@ソニーSCD-XA5400ES
AアキュフェーズDP78
BデノンDCD-CX3
私は音のグレードは第一ではなく、自分の好みの音調最優先なので、このような選択になります。

以下の4製品は何らかのネックがつきますが、いずれも中古なら購入できる範囲から選んだ高級機であり、もしかしたらあるかも?という可能性を持っています。

ソニーSCD-DR1とデノンDCD-SXは、ポンとつないですぐ良い音が出せるプレーヤーではなく、使いこなせるかどうかが問われるところが、私には難しいです。
マランツSA7S1は自分の好みと離れすぎているところがネックで、しかしSACDを堪能するにはベストという難しいプレーヤー。また状態の良い中古が望めないのもネック。
エアー C5Xeは音は私向きですが、修理は事実上無理のようなので、使い捨て同然の導入になるのが心理的に良くありませんね。

2016/11/2 14:13  [1736-4459]   

CDプレーヤーも検討したいものです。思い出いっぱいの DCD-1650ALを入れ替えるわけではありませんが、CD専用で個性的音調を持った高級機は今後の登場が望めませんので、今のうちに状態の良い往年の銘機を手に入れておかないと、持たず終いになりそうですね。
まず、20年くらいまでに遡って、私の琴線に触れたことのあるプレーヤーをリストアップしてみます。

ワディア Wadia 830(550,000円)
ワディア Wadia 850(850,000円→1,000,000円)
ワディア Wadia 860(1,250,000円→1,390,000円)
ワディア Wadia 861(1,250,000円→1,390,000円)
ワディア Wadia 861 Badic(980,000円)
マークレビンソン No.39L(1,050,000円→1,118,000円)
マークレビンソン No.390SL(1,350,000円)
ボウ・テクノロジー ZZ-Eight(800,000円→880,000円)
リン Sondec CD12(2,800,000円)
オラクル CD Player(1,680,000円)
ミュージカルフィディリティ X-Ray(228,000円)
ミュージカルフィディリティ A3CD(198,000円)
ZIA New Fusion 64(450,000円)
メトロノーム CD3 Signature(900,000円)
メトロノーム CD1Signature(1,000,000円)
ノーススター・デザイン Sapphire(370,000円)
ブルメスター 061(1,680,000円)
ブルメスター 052(850,000円)
オーラ Neo(200,000円)

エソテリック X50w(500,000円)
マランツ CD7(450,000円)
アキュフェーズ DP67(360,000円)

このリストは試聴メモが残っているもので、いいことが書いてある製品なのですが、けっこう数がありますね。で、けっこう高額機を聴いています。
そして自分で改めてみてみると、メーカーが偏ってます。つまり、CDの時代は、「メーカーの音」が確立されていた時代だということなんでしょう。
で、やっぱりCDの時代はプレイヤーは高額になるほど自分の好みに近づくというのを感じていました。これは高額になるほど音質がよくなるということだけでなく、好みの音調にもなっていくということです。SACDプレーヤーと違うのは、この点です。SACDプレーヤーの時は、高額になると音質は上がりますが、好みの音調になっていくとはまったく限りません。

次のレスで、絞り込んでみます。

2016/11/4 09:24  [1736-4467]   

最後にCD専用機を試聴したのは2009年。私の健康状態にまったく問題がなかった時までですね。
そして、以下の製品はまず第一次選考として落選です。
理由はメンテナンスのことを考えてです。

ボウ・テクノロジー ZZ-Eight(800,000円→880,000円)
リン Sondec CD12(2,800,000円)
オラクル CD Player(1,680,000円)
ミュージカルフィディリティ X-Ray(228,000円)
ミュージカルフィディリティ A3CD(198,000円)
ZIA New Fusion 64(450,000円)

2016/11/4 12:19  [1736-4468]   

ちょっと待て(笑)。
考えてみたらワディアも全部修理不可になってました。
まあ、CDプレーヤーに関しては、どのメーカーのを使ってみたいか、に集約されちゃうんでしょう。
つまりは、私はワディアかメトロノームが使ってみたいんだな(^^;)

ブルメスターは、すごくいい音だし、表現力を重んじたい私のベクトルにも合ってるけど、クラシック向きかというと、うーん、クラシックも聴けはしますが、これは本来はロック向きなんだと思います。

2016/11/5 06:30  [1736-4471]   

そういえば、マークレビンソンのNo.360SLは当時、チャゲ&飛鳥を聴くならこれしかない、みたいなことを言われてたのを思い出しました。言い出したのは誰なんだろ?(^▽^;)
私はチャゲ&飛鳥は全然聴かないのでわかりませんが、ポップスや歌謡曲には確かに向いていそうな気がします。

2016/11/6 07:22  [1736-4472]   

表のクチコミのとあるスレッドに参加して感じたこと。
やはり1990年代はじめのオーディオ製品はいい!
CDプレーヤー、DCD-1650Gを買い戻したくなりました(笑)。
ちょっと贅沢にDCD-3500Gもいいな(*^-^*)

2016/12/19 06:27  [1736-4560]   

パパがStereo Sound誌No.201を買ってきてくれました。
発売は1ヶ月前でしたけど、なんとなく買わなくてもいいかなという感じで、でもカタログ要素のある冬号は買っておこうということで。
つらつら読んでますけど、現行のオーディオ製品は、昔に比べると魅力という点では落ちる感じがします。音を聴く前に、この製品の音を聴いてみたい、と思わせるものが随分少なくなりました。少なくとも私には。
いい製品はいっぱいあります。間違いなく高音質だろうと思われる製品もいっぱい。
でもなんか違うなぁ。違う。
多分。
昔のオーディオは高音質+αがあった。今のオーディオ製品は高音質というファクターを大きく伸ばして進化させたけど+αがなくなった、そういうことなんだと思います。
で、+αって何?ていうと。言葉にすると難しいけど。
私にとっては、そのブランドのオンリーワン的要素かな。音調とか、デザインとか。
デザインのいい製品は現代にもあるし、工業デザイン的にはむしろ今の方がいいんだけれど、ブランドデザインって感じじゃないのが、気になると言えば気になる…。
私にとってのオーディオ、どうしようかしら?

2017/1/4 13:09  [1736-4659]   

体の具合のためにスピーカーでのオーディオを断念しヘッドフォンでの音楽鑑賞に移行して、ラックスマンP-1uを核としてのシステムを作ってきました。
上流はまだまだ改善の必要がありますが、ヘッドフォンアンプ以下は3種類のヘッドフォンを使い分けて、自分が求めたいものは得られるリスニングが実現できています。
今月、約7年住んだ山形を引き払い、夫の実家のある群馬に引っ越し夫の両親と同居。これを機会に再びスピーカーのオーディオも設置しようと考えています。
といいましても、寝たきりには変わりないので、まずはデスクトップと同じようなシステムを枕元で再現。ラジカセやミニコンポを枕元に置くのとは次元の違う再生を叶えて行きたいと思っています。
具体的には、10センチ口径くらいの良質なフルレンジスピーカーを導入したいものです。

※この書き込みにレスを付けたいと思われる人がおられましたら、「イタいの飛んでけ」スレッドにお願いしますね。ここは私の書き込み専用ということでよろしくお願いいたします。

2017/3/22 01:00  [1736-4750]   

スピーカーオーディオ復活を期すとともに、ヘッドフォンシステムは上がりを目指して行くことも考えて行きます。
P-1uと3つのヘッドフォンのシステムとは別に、以前からSTAXを導入して、これを私の最後のヘッドフォンにしたいと考えていました。
STAXの静電式は、クラシック音楽を聴くのに最良の選択という意見は多く出ていますが、私の好みに合うかというのはまた別問題です。
P-1uとゼンハイザーHD650の組み合わせはかなりの部分、私が音楽の何を聴きたいのかという欲求を満たしてくれていまして、STAXがそのラインに乗るのか、あるいはそれ以上の満足感を与えてくれるのか、それとも、いい音だけれど私の求めているものとは違う、となるのかはまったくの未知数。
STAXの製品はヘッドフォンに相当するイヤースピーカーと、アンプに相当する専用ドライバーの両方を購入しないと音が聴けませんので、両方を合わせると中級グレード以降はけっこう高額な支出になります。なので、静電式が自分に合うかどうかもわからないのに手を伸ばすにはかなりの躊躇がありました。
もし導入するのであれば、この製品を考えています。
イヤースピーカーはSR-507。
http://www.stax.co.jp/produ/SR507.html
6NのOFC銅導線に銀コーティングを施したケーブルで、銅+銀コーティングはこれまでの経験から私好みにもっとも近い処理ではないかと考えています。SR-507の後継機ともいえるSR-L700というのも発売されていますが、昨今のオーディオ界のインフレの波でだいぶ高価な価格帯に移ってますし、率直にSR-L700とSR-506は性能も音質も実質遜色ないという印象です。
ちなみにSR-507より少し高いくらいの価格でSR-L500という製品もあるのですが、HiFCケーブルを使っている時点で却下です。

ドライバーはSRM-007tA。
http://www.stax.co.jp/produ/SRM007tA.htm
l

出力に左右1本ずつの双三極真空管を用いたフルバランス仕様で、STAXドライバーの最上級グレードです。双三極管は平たく言えば2ch分の増幅ができるのでバランス増幅&伝送、STAXのイヤースピーカーにはバランス駆動として出力されます。もちろんバランス入力を受け付けます。
バランスだから全部が良いってわけでもないんですが、発音体が静電型ではメリットの方が多いと私は見ています。

しかしまあ、これらのイヤースピーカーとドライバーを買ったとして、自分の好みとベクトルが違っていたらかなりのショックではありますね(笑)。

2017/3/22 01:50  [1736-4751]   

ということで、SR-507とSRM-007tAでなく、古い製品で、STAXならではのコンストラクションを味わえるものを中古で購入することを考えています。
つまり、静電型が私に合うかどうかを判断できるだけの性能と音質を有した中古品ですね。
STAXはそんなにバリエーション豊富ってわけでもないので、型落ちで選ぶ余地はあんまりないのですが、目星を付けたのはこの製品です。

イヤースピーカーはSR-407またはSR-404(signature)またはSR-404(Limited)。
3つの中ではSR-407がもっとも新しいですが、いずれも生産中止品になってますので、比較的新しいことのメリットはないので、静電型の音を判断できるSR-404でも十分と考えます。

ドライバーはSRM-006tA。
SRM-007tAの2世代前の製品ですが、双三極真空管を左右で1本ずつ使用したもので、入力からイヤースピーカーへの出力までバランス増幅&伝送という構造は同じですので、STAXのドライバーの方式が私に合うかどうかは判断できるとみました。

これらの中古品が安く手に入れられそうでしたら、STAXが終のヘッドフォンになるかどうか、まずは導入してみたいと思います。もし、STAXが良ければ、SR-507やSRM-007tAへの格上げもあるでしょう。

訂正:上のレスでSRM-007tAに使用されている真空管を、左右で1本ずつ、と書ましたが、正しくは左右で2本ずつ計4本です。片chあたり2本をパラレル接続しています。
今回は自分で気づきました(笑)。

2017/3/22 02:34  [1736-4752]   

補足です。
SR-407あるいはSR-404をあげましたが、STAXには安価な現行下位グレードもあります。
それでもSR-407やSR-404にしたのは、ケーブルの線材がPC-OCCだからというのが決定的な理由です。
PC-OCCは2013年に惜しまれつつ生産中止になった名線材なのです。

2017/3/22 02:46  [1736-4753]   

ドライバーはSRM-006tAに絞りました。評判の良さと、上級からエントリーまでどのイヤースピーカーをつけても、実力を発揮させてくれる懐の深さがあるとみたからです。
後継機のSRM-006tSはまだ現役機種なので、お安く入手はできないでしょうし、上級機のSRM-007tAは今後STAXのシステムでいくことを決めた場合の選択と思います。

2017/3/25 07:19  [1736-4755]   

SRM-006tAの安くて程度普通の中古を見つけました。
これをポチしました(^^)

2017/3/27 00:12  [1736-4763]   

Foolish-Heart さん  

2017/3/28 04:39  [1736-4764]  削除

続いてイヤースピーカーSR-404の程度普通の中古品をポチしました。多分明日配送です。
これでSTAXが揃います。

2017/3/30 15:17  [1736-4766]   

昨日ですがSTAXのシステムが揃いました。
早速ピアノ曲から聴いております。
音質や音調についてはこのスレッドで、STAXでの音楽試聴記は「P-1u,HD650,K702,〜」のスレッドに載せるようにいたします。

2017/4/1 07:42  [1736-4767]   

予定を変えまして、STAXの音質面でのリポートも「P-1u,HD650,〜」のスレッドに書き込みました。

2017/4/2 22:58  [1736-4770]   

んにゃっ!
ビックリ!
http://www.risaie.co.jp/repair_amp.html
この存在、知らなかったぁ。
ボーテク、スレッショルド、クレル、旧ワディア、旧マークレビンソン、ホヴランド、etc。
修理不可で中古を見送っていた人に希望の光が(≧∀≦)
どこまでできるのかわかりませんが、特にボーテクやホヴランドは「まさか」です。

2017/4/22 09:18  [1736-4791]   

ちょっと書いておきます。

BOW TECHNOROGIES
プリメインアンプ ZZ-One
CDプレーヤー ZZ-Eight
「深く濃く密度たっぷり」の代名詞たる名機。

HOVLAND
真空管プリアンプ HP-100
真空管パワーアンプ Sapphire
往年のマランツ#7、マランツ#9にもっとも近いと言われた名機。

2017/4/22 09:35  [1736-4792]   

ボーテクのカタログの画像忘れた(^^;)

2017/4/22 09:39  [1736-4793]   

そろえたい上流を妄想しますと。
・ネットワークプレーヤー → (デジタル接続)DAC → (XLRアナログ接続)P-1u
・SACDプレーヤー → (RCAアナログ接続)P-1u
・P-1u → (スルー端子)オーラデザインプリメインアンプ
・CD専用プレーヤー → オーラデザインプリメインアンプ
という感じでしょうか。
ネットワークプレーヤーとDACは、まだこれというものがありません。
SACDプレーヤーは過去に試聴経験のあるものから、CD専用プレーヤーは1990年代のDENONかSONYのものを選びたいと思ってます。

2017/7/20 14:12  [1736-4817]   

今年の冬はえらく寒かったですね。
オーディオ機器って、低音に弱いものもあるとは聞いていました。
コンデンサへの電流の溜まりかたとか、違うんだろうなとは思っていましたが、ちょっとショックな記事を発見。
私が購入検討していたSACDプレーヤーのうちの1つ、デノンDCD-CX3が低温環境下では動かなくなる、というものです。ディスクトレイすら出てこなくなるということでした。
デノンのプレーヤーでも、この時期のものだけだそうで、他にも1つ低温に弱い機種があったそうです。
ということで、これは候補から外れることになりました。
残った候補から、アキュフェーズは音はいいんですが、これだと購入後に対策が必要なので、ちと音質調整に融通の利くソニーSCD-XA5400ESの方に決まりになるでしょうか…。

2018/3/28 19:12  [1736-5019]   

「音が良い」と「音質が良い」。
同じ意味にとるか、ニュアンスとして違いがあるとするか、どっちでしょうか。
私は「音が良い」と「音質が良い」を使い分けてるかなぁ?

言葉のイメージとして、「音が良い」は製品の持つ個性、例えば、敢えて膨らませた低音とか、煌びやかな強調を伴った高音とか、ピークとディップを上手く配してどこかの帯域を厚くするとか、原音とは異なった音色とか、そういう演出面も含めて、物理性能との兼ね合いが取れた音。

「音質が良い」のイメージは、f特性の広さ、SN比の高さ、Dレンジの広さ、制動の良さ、といった物理特性の高さとバランスが両立した音。

ざっくりこうです。

なので私の言う「音が良い」は、音質としてはさほどでないケースもある、と言いますか、音質としては色々欠点があっても「音楽を聴くのに良い音」と思えば、「音が良い」と言っちゃうわけです。

2018/7/31 10:38  [1736-5069]   

オーディオっていうのは、平たく言いますと音楽を聴くための道具です。
音楽を聴くのなら、数千円の安いラジカセも聴けますし、今やスマホでも綺麗な音で聴けます。
一方で、数百万円、一千万円超の製品あるいはシステムもあります。そういう製品でも、音楽を聴く、という行為はラジカセやスマホと同じです。
数千円でも一千万円でも、同じ目的は果たせるわけです。

では、何で高価なオーディオがあるのか、と聞かれましたら、「音楽を聴くにも、音楽を聴く目的に沿った種類があるから」というのが私の回答です。

じゃ、目的って何?ということと、そのためにいくらの機材が必要なのか、という、私の考えです。
共通目的は、音楽に「感動したい」。
では、音楽の何に感動したいのか?

@「楽曲に感動したい」
いい曲を聴いて、心に染み入る瞬間がほしかったり、ワクワクしたり、癒されたり、とか。時に泣いちゃったりとか。
これが目的なら、数千円のラジカセでも可能です。
機材がショボくても、音楽は音楽ですから。いい曲はどんな機材で聴いてもいい曲です。
同様に、圧縮音源、例えばMP3の128kbpsのものとかでも、いい曲はいい曲で、楽曲の持つエモーショナルな面が無くなってしまうなんてことはありません。
今、圧縮音源で音楽を聴くことに不満を感じない層が多いのは、曲の魅力を感じることを目的にすることで満たされるからなんでしょう。

A「演奏に感動したい」
音楽であるからには、それを演奏する人がいて、または歌を歌う人がいるわけです。
私はクラシックしか聴かないので、同じ楽曲を違う演奏家で聴くという、いわゆる同曲異演が視聴のメインになります。
そうしますと、曲の良さは大前提として、演奏家の音楽表現・楽曲解釈を聴くのが目的となります。
それが聴き分けられる細かい表現ができる機材となると、ラジカセやミニコンポやエントリークラスの単品コンポではちと難しく、それなりにコストをかけた製品となります。
ただ、製品のグレードや価格が上がるほど、そうした表現に長けた再生ができるかというとそうでもなく、例えば10万円の製品でも音楽表現を堪能できるものもあれば、100万円の製品でもできないものもあるという、一様な基準では分類できないものであります。
また、ボーカル曲であっても、曲の魅力だけでなく歌手の歌唱表現を感じたいのなら、その目的は「演奏に感動したい」に含まれます。

B「音に感動したい」
楽曲に感動して、演奏表現と楽曲解釈に感動して、他に何を求めるんだと思われる向きもあるでしょうが、他に求めるものがあるのです。
それが「音」です。
f特性、dレンジ、SN比の物理特性の良さを土台にした、いわゆる「音質」。
広い音場、ボーカルや楽器の距離と位置関係がわかる音像定位、それらに伴うステージやスタジオの空気感とリアルさ、楽器ひとつひとつに広がりだったり抜けだったり、その楽器らしさを感じさせたり、立ち上がりの良い瞬発力や、たち下がりの消え入り方、音全体の透明感、などなど。
あちらが立てばこちらが立たず的なことが多いですが、これらの要素は「音」に感動できるものです。
先ほど、100万円の製品でも音楽表現を堪能できないものもある旨を書きましたが、音楽表現は足りなくとも音質が非常に良く「音」に感動できる製品もありますし、そうした需要も多いのもオーディオの世界です。

2018/7/31 13:51  [1736-5070]   

ではオーディオにいくらお金をかけましょうか、というお話です。

「楽曲に感動したい」なら数千円のラジカセでも良くて、ミニコンポ、エントリークラスの単品コンポとお金をかけるに従って、「音質」として向上していきます。
これは私がオーディオを頑張っていた2000年ごろも、今も、変わりがないと思います。

「演奏に感動したい」となると、2000年ごろだと、CDプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカー、合わせて40万円くらいかけますと、製品選びさえ間違わなければ可能で、私のオーディオシステムもそのくらいの価格です。
40万円ですと音質としては、もっと望みたい項目がいくつもありますが、目的としては必要十分なものは確保できます。
さらに価格を上積みしますと、もっと演奏表現に秀でたシステムにすることができますし、「音質」もそれなりには向上いたします。
で、現在の製品ですと、いくらぐらいからだと演奏に感動できるかなのですが、私はここ数年製品を試聴できていないのでまったくの推測になります。
推測といっても、どの機種がどれの後継ポジションにあるかとはわかっておりますし、メーカーと販売店利益の乗せ方で、グレードは変わらずとも価格は上がっているとか、そういうのも含めているので根拠なしではないつもりです。
現在の製品ですと、75万円くらいからと見ています。

「演奏に感動」でき、なおかつ「音に感動」できるとなると、2000年ごろですとだいたい120万円からと思っていました。
今ですと、おそらく250-300万円くらいだと思います。
演奏表現は足りなくても「音に感動」を主に考えれば、2000年ごろだと80万円くらい、現在なら120 万円が音質の良さを実感できるスタートラインかな、と思ってます。


私は「演奏に感動」できれば、音質はそれなりで良いので、「音に感動したい」の領域には踏み込まないです。
でもその時代時代での「感動できる音(音質)」というのは知っておきたいものです。それを知っておかないと、人とまともにオーディオのお話ができませんもの。

2018/7/31 14:34  [1736-5072]   

今日の脳みそのリハビリ終わります。

2018/7/31 14:35  [1736-5073]   

SACDが登場し、ハイレゾ音源が配信で普及して、格段に増えた情報量をできるだけ再生するために、オーディオ製品は解像力の高い音作りに向かって行きました。
自然な流れとは思います。

でも、私は子供の頃からクラシック音楽ばかりを聴いてきて、解像度の高さが音楽享受にプラスに働くとは限らないと思ってます。
好みの問題で語れば、「解像力」よりも「ブレンド力」の高い音が好きですし、音楽のエモーショナルってハーモニーから得られる部分て大きいと思ってます。

でも、これって、単純に音が分解されないのがいいってことではないです。
「ブレンド力」っていうのは、幾層にも重なった音の融合であって、結局分解力なしで生まれるものではないわけです。
しかし解像力が必要以上に高いと、音の分離の良さは感じる半面、融合感が希薄に感じる、というのが私です。
簡単に言い換えちゃえば、感覚的な違和感。
これが私が近年の製品に魅力を感じられなくなっている最大の理由なんだと思います。

2018/8/8 14:44  [1736-5079]   

ブレンド力の高い製品は、現行からはいくら試聴しても探せないかもしれません。
そもそも現在人気でよく使われているDACは、ESSテクノロジーや旭化成の高解像度系DACです。
音が良い悪いでなく、好みに合う合わないが大事ですから、音質が良いでは満足できません。
しかし、高解像度系のDACを自分の好みに持っていく再生をするためには、高解像な再生をする以上の多くの資金が必要になるのが目に見えているのも現実。
それも現行製品のプレーヤーや単品DACにうんざりする理由のひとつになっています。

2018/8/8 15:05  [1736-5080]   

趣味の世界ですから、満足感ってとっても大切。
今の私のシステムはどれも古い製品ですし、価格も40万円ほどのものですが、音の満足感はかなり高いです。
現在の製品だと、100万円投じたとしても、音質は格段に向上するにしても、音は今の満足感には到底達しないだろうと思います。

2018/8/8 15:11  [1736-5081]   

オーディオ機器ってなんでこんなに高くなったんだ、と思います。
音質は確かに良くなっているでしょう。
SACDが普及し、さらにそれ以上の情報量を盛り込んだハイレゾルーション音源が登場し、それらの情報量を再生に反映させるには物理特性をCD以上に良くしないといけません。

しかし、クラシック音楽鑑賞において、そこまで必要なのか?という疑問は常に湧いています。
そもそも音楽鑑賞をクラシック音楽だけに限るなら、オーディオ機器のグレードはそんなに高くなくてもいいです。ジャズやヴォーカル曲を聴くより、オーディオ機器はずっと安価にすみます。
その理由は、クラシック音楽を聴く人は演奏家の音楽表現を楽しんでいるわけで、音の良し悪しの重要度はそんなに高くないのが第一。音楽表現再現が阻害されるほどの音の悪さではだめですが、音質として一定水準をクリアしていれば、あとはオーディオ機器の持つ表現力の問題です。表現力の高さは価格に比例して良くなる性質のものでなく、安価な機器でも表現力の高いもの、高価な機器でも表現力が足りないものがあります。
そして重要なこととして、クラシック音楽が好きな人は、非常に音質の悪い1950年代以前のモノーラル録音でも、演奏が良ければ好んで聴く、つまり音の良し悪しが鑑賞対象選びに影響しないことを知っておかなければなりません。

2018/9/19 14:29  [1736-5089]   

例えばヴォーカル曲で、歌手がそこに立って歌っているような、とか、唇の動きが見えるようなリアルさ、とか、平たく言えば空間情報に由来するリアリズムでしょうが、クラシック音楽ではこういうのはなくても良いです。
もちろんあっても良いですが、これがあることで新たな音楽表現の発見をするとか、音楽の感動が大きくなるとか、まず起こりません。
それはクラシック音楽の収録自体、曖昧な空間情報であり(ピアノとかのインストでも)、空間情報の精度が高くなってもあまり意味のないことを体験的に知っている、ということでもあります。

オーディオで精緻な空間情報伝えるのには相当なコストを要します。クラシック音楽ではそこまでしなくて良いということは、クラシック音楽用オーディオ機器はそんなに高性能でなくても良い、という考えに結びつくわけです。

これは、クラシック音楽には高額な機器は一切いらない、と言ってるわけではありません。
高額な製品で、表現力が群を抜いて高い製品もあり、例えばスピーカーならタンノイの古いプレステージシリーズ、アマティオマージュ以前のソナスファベール、CDプレーヤーならワディア、メトロノームテクノロジー、アンプならヴィオラ(それと旧チェロ)、FMアコースティック。
これらは高額な表現力重視の製品の代表です。
オーディオ機器へ多くの投資ができるのなら、これらの製品にいくのもクラシック音楽鑑賞趣味として楽しいのは間違いないところ。
でも私のように機器に多くの投資ができない人は、音のグレードが高いけど表現力が一歩足りない製品より、音のグレードは及第でも表現力の高い製品を選んだ方が満足度の高い選択になると思います。現在では後者の方が、音のグレードが低いぶん価格的には安価です。

2018/9/19 15:06  [1736-5090]   

クラシックに向いていると言われるオーディオ機器でも、私的には向いているとは言い切れないと思うものってあります。
例えば真空管アンプ。
以前は憧れて、試聴もさんざんしましたが、結局導入はしませんでした。
巷では味のあるまったり音調という印象なのが真空管アンプですが、本来は反応の速い音調です。よくできたアンプほど高解像度で速い音なのですが、これがクラシックに合うかというと、ちと違うわけです。
オーケストラ曲を真空管アンプで聴いた時、思いの外味気ない音に聴こえることがあります。減衰が早いんですよね。
クラシックにぴったり合う減衰の仕方をする真空管アンプを探すのは、半導体アンプでそういうのを探すよりも大変です。
結局私は諦めてしまったわけです。

STAXもクラシックによく合うとか、最終到達点みたいなことを言われますが、私はそこまでのものとは感じませんでした。と言ってもいっとき所有したに過ぎないので偉そうには語れませんが、クラシックを聴くには減衰が早すぎることと、高さ方向の表現が構造上難しいことが私の琴線からはずれました。STAXはおそらくすべてこの方向だと思います。
音は良いんですが、それだけではね。

2019/1/24 15:02  [1736-5096]   

ひとつ悩んでいることがありまして、ネットワークプレーヤーにパイオニアのN-70AEかN-50AEを導入するかどうかです。
機能的にはパイオニア一択なのです。外付けHDDの読み込みはこの価格帯では最も速く、液晶画面で曲名、アーティスト名、アルバム名を同時に表示できます。
また、Wi-Fiのない我が家ではスマホアプリでスマホをリモコンがわりにすることができません。付属リモコンで必要な操作が全部できるパイオニア製品はまさに我が家向きなのです。

しかしです。
私は子供の頃から20年以上、折々にパイオニアのオーディオ機器を試聴してきました。私のお父さんからもらった最初のスピーカーはパイオニアでしたし。
その経験上ですが、これまでのエクスクルーシヴも含めたパイオニアの製品で、音質が良かったのもそうでないのも、音が私の好みの方向と感じた製品がひとつもなかったのです。
これはやはり私の感性とメーカーとの相性なんでしょうか(^▽^;)

なので、音が良ければ好みに目をつむってN-70AEか、思い切って単品DAC導入前提でN-50AEにしてデジタル出力か、そこで悩んでいます。
しかし単品DACも正直これというのが見当たりません。音が良いものはいっぱいありますが、私の好みに合うものはない感じです。
さてどうしましょう?

2019/1/24 15:20  [1736-5097]   

これを書きながら、昔、これに近いようなことを感じたことがあるような気がしてましたが、分かりました。
男のひと選びですね(笑)。
どれもこれもなぁ、と嘆きながらも、誰かを選ばないといけないかなぁと悩んでいたところに、パパが突然現れたわけです。
その時みたいに「決めたっ!」と即決できる製品、出ないものでしょうか(^▽^;)

2019/1/24 15:27  [1736-5098]   

最近、といっても5,6年くらい前から感じていたことですが、中級クラスのCDプレーヤーとか単体DACで、メーカーの音作りのこだわりが希薄な製品が多くなったと思います。
50万円とか100万円とかの高級機になればちゃんと音作りはあるんでしょうけど、30万円以下だとパーツの性能を引き出すことだけにコストの大部分をかけているような印象です。

CDプレーヤーにしろ単体DACにしろ、DA変換したあとアナログ出力されるまでの間に、メーカーのノウハウと経験値、何よりも聴感を投入した音作りが反映されるもので、それがあるからこそ単体オーディオとしての意味があったと私は思います。
私がCDプレーヤーを買う意味は、その音作りを買う、といってもいいくらいです。

その音作りが、言葉は悪いですが「省かれ」たような製品が、中級以下のほとんどになったのは、ひとつはDACチップの性能向上があるんでしょう。下手に手を加えると、性能を発揮しきれなくなるという。

昔のことですが。
オーディオ雑誌に「作りっぱなし」という言葉が良く使われていました。NECのCDプレーヤーやプリメインアンプ、デンオンのCDプレーヤーDCD-390とか。
音作りをほとんどしない製品に対して使われていました。
言い出したのは誰でしょう?
でもこれは決して貶す意味で使われていたわけではなかったです。
DA変換後の音作りにコストをかけないかわりに、パーツのグレードを良くしたので、先述の製品らも「作りっぱなしの良さがある」という評がされていたと思います。

今のCDプレーヤーや単体DACで、エントリーから30万円くらいまでの製品は、「作りっぱなし」の範疇に入ると思います。最近の製品は聴いていませんけど、数年前までの潮流が変わっているとも思えません。
で、「作りっぱなし」の良さがあるのかは製品ごとに評価が異なると思います。
私はその良さがあろうがなかろうか、メーカーの音作りが欲しいし、音作りを買いたいクチなのです。

2019/1/30 10:29  [1736-5100]   

聴いてもいないでこんなことを言うのもナンですが、ここ数年ので作りっぱなしの製品かな?と思ったもの。

TEACのヘッドフォンアンプとDACの複合機。
ソウルノートの一連の製品。
OPPOの単体DACや複合機。
RATOCのCDプレーヤーやヘドフォンアンプ。

これらは使用DACやパーツが割に高級ながらリーズナブルな価格です。
そういうのが、私の好みに沿わない理由は、作りっぱなしゆえなのかな。

2019/1/30 14:29  [1736-5101]   

作りっぱなしの製品例で、CDプレーヤーDCD-390と書いたのは、プリメインアンプ PMA-390の間違いですね。
あと、フォステクスのヘッドフォンアンプも作りっぱなしに加えたいと思います。

「作りっぱなし」という言葉を最初に言いだしたのは、長岡鉄男さんのようです。

2019/2/9 11:01  [1736-5102]   

さて、今計画中のことのひとつに、枕元スピーカーがあります。
寝ている状態で聴くので、耳から20センチほどの距離に置くもの。
市販のスピーカーでは枕元には大きいし、ユニットの音のみを聴くようなスタイルになるので箱はなくても良い。
となると、平面バッフルがいいのではないかと。
ユニットは5センチくらいのフルレンジで、音質は程々あれば良いです。
義父母に配慮して普通の音量は出せませんので、かなり小音量。
それだったらヘッドフォンでいいでしょう、ってなりますが、ちと皮膚で感じたいものがありますので、スピーカーも付けておきたいのです。
でも普通のオーディオスピーカーは、床やお布団に頭を付けている状態で聴くには音の上でも生活振動の影響上も、キツすぎます。
ま、工作も板に6センチくらいの穴を開けるだけですので、うちの子でもできるでしょう。多分(^▽^;)
スタンドは写真立てでいいかな?制振でゴムをはめて。
裸のままだとユニットがほこりをかぶるから、パンストでも被せてサランネットの代わりにするか(笑)。


ちとコイズミ無線のwebを見てみると。
まあ評判の良いParcAudioとか実績のあるフォステクスあたりかな。

2019/2/9 11:24  [1736-5103]   

手持ちのCDをリッピングするコーデックには、長らくALAC(Apple Lossless)をメインに使ってきました。
全体としての比率を大雑把に記しますと、
WAV 5% :AIFF 10% :FLAC 2% :ALAC 75% :AAC 5%:MP3 3%
というところでしょうか。
Music Center for PCも使いますが、大部分はiTunesで楽曲管理とリッピングをしていたので、可逆圧縮ではFLACよりもALACの方が何かと利便性が高かったわけですが、以前からALACには不満もありました。

不満その1。
MAP-S1に外付けHDDで再生させると、トラックが変わるタイミングでフリーズすることが時々ある。
電源のオンオフでは復帰しませんでフリーズのまま、電源コンセントまで抜かなければフリーズが解消されません。
これは可逆圧縮方式ではビットレートがトラック毎に異なるので、トラックが変わるたびに同期のための動作がなされることによる、同期失敗現象と思われます。
これが起こるかどうかは、再生機器にもよるのだと思います。ポータブル用のDAP、iRiverのAK120UではALACコーデックの音源でも一度もフリーズはありません。
しかし鑑賞のメインたる据え置きシステムでのフリーズはかなりがっかりものです。第1楽章が終わって次楽章に続かずそのまんまストップですから…。

不満その2。
ALACファイルは圧縮されていますが、再生時には元の圧縮前の情報量に戻るよう展開される、という理論です。もちろん現実もその通りなのだと思いますが、実際聴き比べると、WAVやAIFFとは音が違います。
音質的な優劣なのかと言われるとそういう感じでもありませんで、これは多分、私のPCでiTunesを使ってALACコーデックでリッピングした場合に現れる、音のクセみたいなものかもしれません。
どういうクセかと聞かれますとちと言葉にしにくく返答に困りますが、ブラインドで聴いても、ALACかAIFFかはほぼ100%判別できるくらいのものです。
で、このクセみたいなものが私の好みの方向に作用すればいいんですけれど、残念ながら好みじゃない方向なんです。
まあ許容できないほどのものではないんですが、WAVやAIFFだとそういう不満はとりあえずないわけでして…。

そんなわけで、私はついに重たい腰が上がりました。
ALACはもう滅多に聴かないような音源だけを残して、あとはすべて削除。削除するのは大事な演奏になるわけですが、これらはAIFFで再リッピングです。
ついでに、リッピングしたものの再生回数が1回か0回の音源は断捨離です。
WAVでなくAIFFにするのは、iTunesによるタグ付が便利だからです。
WAVでもタグが付加できるソフトがあるそうですが、曲数が多く面倒なのでAIFFで良いです(笑)。

2019/11/7 09:25  [1736-5117]   

クラシックに限りませんけど、CDが発売になる時、新たなリマスターがなされたのか、従来のマスタリングならいつどこでなされたものを使っているのか、というのが気になります。
と言いますのも、新しいマスタリングだからと言って、必ずしも音が良くなってるとは言い難いからなのです。
ついでに言いますとSACDだって、過去の音源のSACD化の場合、元の使用マスターが良い音源でなければ、SACDになっても良い音ではないわけです。
これは96kHzや192kHzの24bitのハイレゾ音源でも同じです。

リマスタリングにどういうマスターを使ったかはとっても重要。
日本のレコード会社が保有しているマスターは、大元のマスターをコピーしたもの、あるいはコピーのそのまたコピー、というケースが大部分。つまり子マスターか孫マスター、場合によっては曽孫マスターってことも。
リマスタリング、それもCDの16bitを超えるリマスタリングをするなら、できれば大元のマスターテープに遡ってしてもらいたいのが本音です。
本国のレコード会社が大元を門外不出にしているなどの理由はあるので、できないものはできないというのも承知ですが、新しいリマスターが以前のものよりも音が悪い、というケースがクラシックというジャンルではあまりに多いのが現実なのです。

ということで、今から数回に分けて、各社のクラシックCDのリマスター企画(と規格)をおさらいしておき、忘備録として残しておこうと思います。
オーディオ関係なので「ちちさすの忘備録」スレッドではなく、こちらに書いておくことにします。

2019/11/7 09:51  [1736-5118]   

最初に取り上げるのはEMIクラシックです。
EMIクラシックでは、CD登場時に既存の日本販売用アナログマスターをイコライジングしたCD用マスターを作って以来、新たなマスターを作ることなく10年以上が過ぎていました。
本家EMIがリマスターを行う情報は流れても実現せず、日本販売元の東芝は、ライバル各社がハイビットデジタルでのリマスタリング盤を準備しリリースし、販売実績を積んでいる様を眺めるだけの現状に我慢できず、日本独自でリマスターを断行しました。
東芝が開発したリマスタリング技術はHS2088と名付けられました。
HSはハイ・サンプリングの略称、2088は20bit/88.2kHz規格でのハイ・サンプリングという意味です。
アナログマスターテープを使ってCD用デジタルマスターを作る場合、従来はCDと同じ16bit/44.1kHzでサンプリングしていましたが、これを20bit/88.2kHzでサンプリングしています。
アナログのマスターテープには22.1kHz以上の高域の音情報も収録されているので、このサンプリングで44.1kHzまでの高域を含んだマスターが作れます。
このハイ・サンプリングマスターをCD規格の16bit/44.1kHzに戻して、CD用のリマスタリングデータを作成し製品化したのがHS2088シリーズというわけです。

こうしたリマスターで当時議論を呼んだのは、16bit/44.1kHzをハイ・サンプリングしたところで最終的に元の16bit/44.1kHzに戻してしまえば、結局同じなのでは?ということです。
東芝に限りませんが、ハイ・サンプリングでリマスターしているレコード会社は、ハイ・サンプリングすることで16bit/44.1kHzの範囲の音質も向上する、と主張していました。
確かに音質が向上したハイ・サンプリングマスターの16bit/44.1kHzの部分を切り取るような技術なのですから、16bit/44.1kHzに戻しても音質まで元に戻るわけではありません。
私見ですが、これは16bit/44.1kHzに「戻す」という言い方が悪かったのであって、16bit/44.1kHzに「切り取る」という言い方であれば世論の受け入れられ方も違ったかもしれません。
この切り取りも、fs-bitコンバーターという音楽情報の少ない部分を多くカットし、情報の多い部分はなるべく残すという、見た目凸凹でもサンプリングした部分部分は16bitになるような小細工技術もあるのですが、これはソニーも同じ考え方を採用していましたので、利点もあったのでしょう。
とにかく東芝は本国に先駆けてデジタルリマスタリングを行い、意気揚々と日本での発売に踏み切りました。1995年のことです。
すでにドイツ・グラモフォンはオリジナルスを、DECCAもPHILIPSもDENONもソニーもビクターもハイ・サンプリングによるリマスター盤をリリースしていましたので、ようやく集団末尾に追いついた感です。

東芝はHS2088を本国EMIのリマスターとして採用を働きかけましたが、実を結びませんでした。
本国でART(ABBEY ROAD TECNOLOGY)リマスタリング技術の開発を進めていたのも理由ではありますが、それよりもHS2088の日本での評判がはかばかしくなかったのです。
悪評となった最大の理由は、使用したマスターが、従来の日本盤CD用にデジタルマスタリングされたものだったことです。
従来の日本盤CD用マスターは、本国のアナログマスターのアナログコピーを繰り返した劣化した曽孫マスターであり、それをデジタル化しても劣化した状態のデジタルマスターが出来上がるだけです。劣化した音のデジタルマスターをいくらハイ・サンプリングしようが劣化が改善されるわけでなく、音楽の情報量とともに劣化により付帯したノイズの情報量も増え、それを隠すためのイコライジングを必要悪として施さざるを得なくなったのでした。このため「音の洪水」「音が割れる」とった評が目立ってしまったのです。
東芝が本国の力を借りずに独自で立てた企画のため、本国のより音質劣化の少ないマスターテープを使用できなかった、といわけです。

もう一点、これは音質に大きく影響しているとは思いませんが、東芝の持っていたCD用マスターは、高域限界が22.1kHzではなく、20kHzのところでハイカットされたものでした。ですのでHS2088でハイ・サンプリングしたマスターの高域端は40kHzとなります。可聴帯域にどう影響したかは定かでありません。

東芝が他社で採用されていた96kHzでなく88.2kHzを採用したのは、CDのサンプリングが44.1kHzであることから、演算が必要な96kHzではなく、ちょうど整数倍の88.2kHzが音質的に有利という判断だったと伝えられています。これは一理あるかな?という感じがいたします。


HS2088によるグランドマスターシリーズが発売された時期は、私は高校生で、おばあちゃんに援助してもらいながらせっせとクラシックCDを買い貯めはじめた頃です。グランドマスターシリーズも20枚以上買ってしまいました。
私個人の音質評としては、情報量が多いのですが、テープヒスなどのノイズも多くSNが悪いです。
音の洪水と言われた低域は、従来盤とは一長一短なので置いておきますが、オケの強奏で音が割れる寸前というのはありますし、高域がけっこうカサカサしています。
カール・シューリヒトのブルックナーなどの大事な演奏は、もっと良いリマスタリングで聴きたいものだという思いは確かに湧いてきます。

2019/11/9 12:56  [1736-5119]   

日本独自リマスターのHS2088から1年半ほど後、本家EMIから待望のリマスター規格が登場しました。
ビートルズ縁のアビーロードスタジオで行われた新たなデジタルリマスタリングは、ABBEY ROAD TECNOLOGY、略称ARTと名付けられ、「1897-1997 100YEARS OF THE CENTURY」というEMI100周年記念企画として1997年にスタート。EMI所有の親マスターテープを96kHz/24bitでハイ・サンプリングリマスタリングされたものでした。
ですがARTリマスターのポイントはハイ・サンプリングではありませんでした。ハイ・サンプリングは他社でも既に行われており目新しさはありません。ARTの売り文句は、「Prism SNS System」というノイズシェイピング技術の採用、つまり最新のノイズリダクションにあったのです。
多くのアナログ録音や初期デジタル録音がARTリマスタリングされて発売されました。

しかし、このノイズリダクションの評価は良くありませんでした。ノイズの除去は高いレベルを示した代わりに、高域の刺激が強くなり、低音の密度が薄くなったという、音楽的な音響として問題を残したと言われています。
EMIもPrism SNS Systemの活かし方に問題があったと認識し、ART化のスケジュールがまだ途中であったにもかかわらず、2001年から、ノイズリダクションをやり直した新たなARTリマスタリングを開始します。
これは第2期ART、または後期ARTと呼ばれるようになり、従来のARTは初期ARTとして区別されるようになりました。
初期ARTとして既に発売されていた音源も、新たに後期ARTをやり直して別シリーズとして再発売されています。後期ARTシリーズは「GREAT RECORDINGS OF THE CENTURY」としてリリースされています。
後期ARTはノイズリダクションを見直したために、音質の評価も上がりましたが、それでも及第点止まりという辛口評も目立ちます。

私もARTリマスタリングの国内盤をいくつか買っていますが、実は国内盤はART表示はあるものの、初期ARTなのか後期ARTなのか明記されておらず、どちらなのか分からないのです。
個人的な音質評価もここでは控えさせていただきます。

2019/11/10 15:19  [1736-5120]   

EMIクラシックスは2012年にユニバーサルミュージックグループに買収されました。ユニバーサルミュージックはドイツ・グラモフォンやDACCAを抱える業界最大手のレコードグループで、EMIが加わったことによりクラシック音楽音源の主要なものはほぼすべてユニバーサルミュージックの傘下に収められたのでした。
しかしヨーロッパは寡占を敵視する風土でもあり、法律も寡占を認めないように考えられています。ユニバーサルミュージックも例外ではなく、買収からさほど日も経たないうちに、EUの政策執行機関である欧州委員会から、資産の売却(つまりレーベルを手放すこと)を命じられました。
ユニバーサルミュージックは大手のパーロフォンレーベルにEMIクラシックスやヴァージンクラシックスなど複数のレーベルを統合させた上で分割売却しましたが(まとめて売ると巨額すぎて買い手がつかないと思われたため)、結局ほとんどはワーナー・ミュージックが買い取り、あの金額を出せたのかと世間を驚かせたのは記憶にあたらしいところです。
かくしてEMIクラシックスはワーナー・ミュージックのクラシック部門の主力となり、日本でもワーナー・ミュージック・ジャパンから新装発売されることとなりましたが、2019年現在、EMIクラシックスの全音源の3割程度の発売にとどまっており、未だ陽の目を見ない音源の扱いが気になるところです。

ワーナー・ミュージックに売却されて以降、EMI音源のリマスターはどうなったのでしょうか。
売却以前にARTリマスターされた音源は、そのままワーナーが発売する権利を得て、現在もARTリマスターが使われているようです。
ワーナーが発売するEMI音源の中には、2014年や2015年にアビーロードスタジオにてリマスターを行なったと明記される盤もあり、どうやらEMIはART権利に関してもワーナーに売却しているようです。
ワーナーが施したARTリマスタリングは音質の評判も良いのですが、まだタイトル数はわずかで、今後の仕事ぶりに期待です。

EMIによるARTリマスターは酷評も多く、音楽愛好家の多くはARTやHS2088といったリマスタリングされる前の、いわゆる初期盤のCDを推薦しています。

2019/11/11 08:44  [1736-5121]   

次に取り上げるのはDECCAのマスタリングです。
DECCAの代表的なマスタリングは2種あります。
ひとつは「THE CLASSIC SOUND」で、これは日本では「栄光のロンドン・サウンド」という企画で発売されました。
イギリスのDECCA本社所有のオリジナルマスターテープからリマスタリングし、ディスクのプレスを本拠地ハノファーで行なったことがセールスポイントです。
ただ、このリマスタリングのサンプリング周波数とビット深度の規格が不明で、ハイ・サンプリングなのかどうかわかりません。
しかしながら音質評は概ね高く、LPと同傾向の音をCDで味わえる、とあたたかく迎えられました。

2019/11/11 12:55  [1736-5122]   

1995年の「THE CLASSIC SOUND」から4年後の1999年、DECCAは新しいリマスタリングを開発しました。
現在においても非常に評価が高い伝説のリマスターシリーズ、「DECCA LEGEND」です。
今回は96kHz/24bit企画のハイ・サンプリングによるリマスタリングであることを明記しましたが、それ以上に評価を得たのが、CEDER Audio社製の違和感のとても少ないノイズリダクションシステムと、dCSのDDコンバーターによる96kHz/24bit→44.1kHz/16bit変換でした。
dCS社はこの「DECCA LEGEND」の仕事で評価を確立し、後にオーディオファイルのみなさんの垂涎の的となる民生用オーディオ製品を抱えるハイエンド・メーカーに成長しています。
「DECCA LEGEND」は「THE CLASSIC SOUND」以上にアナログライクで柔らかい、自然な音質であるというのが定評です。
LEGENDはシリーズに選んだ演奏に対してつけられた形容ですが、リマスタリングとしてもLEGENDな存在として語り継がれています。
現在の最新マスタリングでは、「DECCA LEGEND」の音は再現できないだろうとのことです。

2019/11/11 15:05  [1736-5123]   

3つ目のレーベルはPHILIPSです。
PHILIPSは日本での代理店がかなり変遷したのですが、初めてのハイ・サンプリングでのリマスタリングはマーキュリー・ミュージックエンターテイメントが発売元だった時代の1995年、「24bit Format」と銘打たれたシリーズでした。
資料がほとんどなく24bitでリマスタリングしたこと以外何も分かりません。日本では紙ジャケット仕様、オリジナルジャケット写真を用いて発売されていたことは私も覚えています。
このシリーズは「PHILIPS BEST 50」などで再発売されており、私が持っているオイストラフ&オボーリンのベートーヴェン・ヴァイオリン・ソナタ集などはこのリマスターです。
個人的な感想としては、24bitの恩恵は良く分かりませんでした。

2019/11/11 16:07  [1736-5124]   

1995年の「24bit Format」から6年が経った2001年、PHILIPSは新たなリマスタリングをはじめました。
96kHz/24bitの規格で、「PHILIPS 50th GREAT RECORDING」と銘打たれた企画です。
こちらも詳しい内容はわからないのですが、PHILIPSは2000年にDECCAに買収されて傘下に入っており、このリマスターは「DECCA LEGEND」と同じか、それに準じるものとみられます。
PHILIPSの録音はもともとピラミッドバランスを基調とする、クラシック音楽録音の王道をゆくアナログライクなものでしたが、このリマスターではアナログ調にさらに磨きがかかり、他では得られないような見事なバランス感覚と評されています。

「DECCA LEGEND」と「PHILIPS 50th GREAT RECORDINGS」でのリマスターは、DECCAがドイツ・グラモフォンと同じユニバーサルミュージックグループになったことで使われなくなり(ドイツ・グラモフォンのオリジナルス・リマスターに統一)、現在では幻のリマスターとなってしまいました。

2019/11/11 16:30  [1736-5125]   

きちんと明記していましせんでしたが、ここで取り上げているリマスタリングはアナログ録音をデジタル化するためのものに限定しています。
デジタル録音のハイビットハイサンプリング化リマスタリングは除外していますのでご了承ください。

2019/11/12 14:54  [1736-5126]   

次に取り上げるのはドイツ・グラモフォンのリマスタリングである「THE ORIGINALS」(以下オリジナルスと表記します)です。
オリジナルスは1995年の発売時に大きな話題となりました。
リマスタリングの規格自体は96kHz/23bitというもので特に目新しくはないながら、OIBP(Original Image Bit Processing)という技術が注目されたのです。
OIBPは1990年ごろの「カラヤン・ゴールド」という企画で誕生した技術です。
オーケストラ録音で、楽器の種類や位置によって音のマイクへの到達時間に本来より僅かなズレが生じる(具体的には音の到達が僅かに遅れる)現象を、デジタル操作で修正するものでした。
これはデジタル録音だからこそ可能であり、実際OIBP処理をした「カラヤン・ゴールド」もカラヤン晩年のデジタル録音のものに限られていました。
このOIBPを1970年代までのアナログ録音でも可能にしたのがオリジナルスです。
アナログ録音といっても左右2つだけのメインマイクだけで収録しているわけではなく、特定楽器用の補助マイクを何本も立てて、メインと補助を合成してマスターテープを作成していたのです。
マスターテープ作成時には、それ専用の楽譜が用意され、補助マイクで録ったある部分のみをレベル(音量)上げする指示などが記載されていたのです。その指示を出すのは、演奏者本人だったり、エンジニアだったりプロデューサーだったりと様々ですが、中には実現不可なものもあったりしたそうで、そういう指示は割愛されていました。
オリジナルスでは、マスターテープのさらに元テープとなる手切り編集テープにまで遡ってこれを23bitでデジタルマスタリング。このデジタルマスターから、指示用の指示用の楽譜を参照しながらマスターテープ作成時には実現できなかった指示を行うと同時に、当時の技術ではまったく不可能であった音のマイク到達遅延の修正(OIBP)を加えました。
そして、これが本来の演奏である、という意味で「THE ORIGINALS」と命名されたのでした。

日本と海外でほぼ同時発売され、1995年5月に25タイトル、同年11月に10タイトル、それ以後も継続してリリースを重ねてタイトル数を増やしていきました。
しかし、最大の売りであった、OIBP処理や指示実現が確実になされたとみられるのは、1995年発売の35タイトルのみで、その後のタイトルは処理をしたものもあれば、されなかったのにオリジナルスの名で出されたものもありました。
フルトヴェングラーの録音などは補助マイクは不使用で、指示用楽譜も存在しないわけですが、それでもオリジナルスの名を冠せています。
オリジナルスはいつの頃からか、手切り編集テープを23bitでリマスタリングするだけでも、その名が使われるようになったようです。
マスタリングは23bitから24bitに変わりましたが、いつから切り替わったのかは定かでありません。
また、DECCAとPHILIPSが同じグループとなり、この2つのレーベルのリマスタリングにもオリジナルスの名が付くようになりました。おそらく同じリマスタリングに、グループとして統一したものと思われます。
DECCAとPHILIPS音源のオリジナルスについては、24bitリマスタリングだけで、OIBPや楽譜指示反映はありません。

オリジナルスでのノイズリダクションについては情報がありませんが、私は1995年発売のオリジナルスをほとんど持っており、個人的な感想を言いますと、かなり上手いリダクションだと思います。
音質としては、ハイ・サンプリングにありがちな強い高域と、量はあるのに密度の薄い低音の傾向はありますが、EMIのARTと比べても品良く、クリアで聴きやすく、アナログ録音音源としてもSNが良好です。

2019/11/12 16:04  [1736-5127]   

旧ポリグラム(現ユニバーサル・ミュージック)時代のドイツ・グラモフォン、DECCA、PHILIPS音源を中心としたリマスターがあります。
「eloquence」というシリーズで、24bitでのハイ・サンプリングなのですが、このリマスターの特徴はAMSI(AMbient Surround Imaging)で擬似的なサラウンド音響に調整した上で、エミール・ベルリナー・ハウスで開発されたオーセンティック・ビット・イメージングというダウンコンバート技術で24bitから16bitに変換しています。
擬似サラウンドといっても、人工的に音場を広げたイメージではなく、むしろ、元の音源よりも少し空間が広いかも?という程度の控えめなものでした。
「eloquence」シリーズは無難にまとめたリマスタリングという感じで、オリジナルスのようなクリアさやSNの高さはありません。しかし高域の柔らかさはオリジナルスでは味わえないもので、標準的な低音も悪くありませんでした。

2019/11/13 10:55  [1736-5129]   

次に取り上げるのはソニーです。
CDの規格である16bitより上の深度でのリマスタリングを業界で最初にやったのはソニーだと思います。
ソニーが開発したのはSBM(Super Bit Mapping)というもので、開発当初の技術は、まずアナログ音源を20bitでマスタリングし、それから可聴帯域内にある量子化ノイズをできるだけ高い周波数帯にシフトさせます。もともとあった高い周波数帯の音情報は16bitよりも深いところに追いやられますが、その情報は音楽にとって重要ではないところ。16bit内にあった情報が16bitより深いところに行く代わりに、もともと16bitより深いところにあった情報を繰り入れします。
量子化ノイズは16bitの中に残っていますが、人間の耳では分かりにくいところに移動しているので、ノイズが聴こえにくくなる(聴こえなくなるとは言いません)分、高音質に聴こえるという理屈だったと思いますが、間違ってたらすみません。後日訂正します。
確かソニーの宣伝文句は、16bitフォーマットで20bit相当の高音質、だったように記憶しています。

率直に言えば、かなりの小細工です。ですが、ミニコンポのような高性能でないオーディオ機器で聴くと、これが随分と良い方に効果的と感じました。
ですが、私のオーディオ機器はプレーヤー、アンプ、スピーカー合わせて40万円ほどのものですが、このレベルのオーディオで聴きますとかなり不自然な聴こえ方と感じることがありました。

とは言いましても、日本のソニーの初期盤CDに使われたマスターテープは、EMIに負けぬほどのアナログコピーのコピーのそのまたコピーといった曽孫クラスでした。CBSとの契約上致し方なかったわけですが、その初期盤CDと比べるとさすがにSBMの音質は良いです。
ただし、バランスを含めて音楽としてどうかと言われると、初期盤に軍配でしょうか。
クラシックというジャンルで、音楽を犠牲にしてまで音質を良くする必要があるのかを問うようなリマスタリングと言えるのではないでしょうか。
1991年にSBMリマスタリングは始まり、クラシックに限らず広いジャンルでこの技術が使われるようになり、後には映像技術にもSBMは応用されているようです。

2019/11/13 12:39  [1736-5130]   

ソニーはSBM技術を利用しつつ、「DSDマスタリング」という1bitでのビットストリーム方式でのマスタリングを始めます。
SACD開発のオピニオンリーダーであったソニーは、SACDの録音方式であるビットストリームをマスタリングにも流用したわけです。
日本向けのアナログマスターテープと、デジタル録音でのデジタルマスターデータ(ソニーの初期のデジタル録音はDATでの収録でしたのでデジタルマスターテープになります)をそのままDSDに変換し、SBM技術で雑音の低減と再量子化でのエラーを排除するという、理論的には難しくないものです。
このマスタリングは音を滑らかにする効果が高く、聴きやすい音調に変わったのですが、サンプリング周波数が2.8MHzと非常に高いために、ハイサンプリング特有の高域のエネルギーが高くなる傾向を改善させることができませんでした。
ハイサンプリングマスタリングの難しさを如実に露呈してしまった企画であったと思います。

ソニーはこの後、CDなどパッケージメディアに見切りを付け、ハイレゾルーション音源の配信に舵を切るのですが、ハイレゾ音源にも依然としてマスタリングの問題は残っており、ソニーのmoraでの音源がどのようなマスターからハイレゾ化されたかは購入時の重要な判断材料とされています。

2019/11/22 15:53  [1736-5131]   

EMIの後期ARTが、どこまでのマスターに遡っているのかどこを探しても言及がなかったのですが、ワーナーから発売の「トスカ」などマリア・カラス主演の一連のオペラの解説には、2014年から15年にかけて「はじめてオリジナル・マスターテープに遡ってリマスタリングされた」と記されてありました。
これによりEMIはARTでもオリジナル・マスターテープには触らせなかったことが明らかになり、他のおびただしいARTリマスター盤も、オリジナル・マスターテープからのリマスタリングではなかったと思われます。
ARTの評価が高くない理由に関係していると思います。
ワーナーはやはり自前の財産でないゆえか、オリジナル・マスターテープに手をつけてくれたんですね。

2019/11/22 16:04  [1736-5132]   

単独の企画ながら、リマスタリングがバラバラな例をご紹介します。
レコード会社のベスト100みたいな企画ならともかく、単独で様々なリマスタリングで組むことは珍しいといえます。
その企画は「カラヤン・オペラ・マスターワーク」というものです。2008年1月にユニバーサルミュージックからリリースされています。
カラヤンのオペラ録音を、ドイツ・グラモフォン録音を6点、DECCA録音を4点の合わせて10タイトルで組んでいました。
リマスタリングの内訳は、ドイツ・グラモフォンでは「魔笛」「ドン・ジョヴァンニ」「仮面舞踏会」「トゥーランドット」「カルメン」の5点はデジタル録音であるので単なるプライスダウン。これらは44.1kHz/16bit録音ですが、ハイビットでのリマスタリングはされていません。
残る1点の「道化師」は1965年のアナログ録音で、1997年に行われたハイビット・リマスターを使用、と公表されています。
いずれもアナログ録音であるDECCAでは「アイーダ」「トスカ」がDECCA LEGENDで行ったリマスターを採用。「オテロ」「こうもり」がハイビット・リマスタリング使用とされています。

「オテロ」については、このハイビット・リマスターが大変不評で、多くのリスナーがCD初期盤の音質を推していました。
リマスタリングは、一度良い結果を出せても、その次の仕事も良いとは限らないものです。改めてDECCA LEGENDの音質とセンスの良さが認識された出来事となりました。

2019/11/23 14:53  [1736-5133]   

このスレッドを中断してずいぶん日にちが経ってしまいました。
リマスタリングのことを書くのであれば、史上最良のリマスタリングと言われるXRCDに触れなくてはならないのですが、技術的に飲み込みが難しかったのと、制作元のビクターが身売りとなりXRCDの権利関係が分からなくなっていること、ビクター系以外のレコード会社から発売されたXRCDリマスター盤が把握しきれなかったことなど、あれこれ調べているうちに、ここに書き込む機会も失ってしまってました。
まだ整理しきれていないのですが、とりあえず分かっていることだけを書いておきます。

2020/6/30 14:15  [1736-5139]   

xrcdは日本ビクターが1996年に開発したリマスタリングです。
注目すべき特長は3つ。
@マスタリングに使用したマスターテープが正真正銘第1世代アナログマスター。第1世代のデジタルコピーでもない、まさに最上流である手ぎり編集テープからリマスターした企画は、最初期のDGオリジナルスとこのxrcdだけです。

Aリマスタリング作業時の徹底した電源系ノイズの排除。もっとも電源ノイズの少ない時間帯である深夜2時にリマスタリング作業を行い、さらにリマスタリング機器の電源以外の電気使用を一切停止。部屋の空調も止め、照明も消し作業は懐中電灯で照らして行った。

Bリマスタリングした信号を、ラッカー塗布を施したガラス盤に記録。さらに微細なピット記録の誤差で音質劣化が生じていないかを第1世代マスターと比較し確認、わずかでも劣化が認められればやり直し。

デジタル技術としては、1993年に開発していた、20bitスーパーコーディングによるハイビット変換ですが、サンプリング周波数をCD規格に据え置いた44.1kHz/20bitとして、ハイサンプリングにしなかった点が注目です。

その後、K2スーパーコーディングは技術の一部であるK2インターフェイスと呼ばれるノイズ除去技術が改良されDigital K2となり、xrcdもDigital K2を使用されることとなりました。
Digital K2採用のK2スーパーコーディングでリマスタリングされたものは、xrcd2という名称になり1998年に発売となります。
さらに2002年、AD変換を24bitに深度を上げ、ルビジウム・マスタークロックを採用、カッティングを改良したxrcd24を発売。
2008年にはマテリアルをSHM-CDとしたバージョンも発売されました。

xrcdで不明なのは、xrcd2以後のサンプリング周波数をどう設定したかです。他社は96kHzや192kHzの周波数を採用していましたが、この点についてビクターからのインフォメーションはありません。
だからといってケチがつくわけではありませんで、xrcdはアナログ録音のデジタル化として最良の成果をあげたという評価は不動でしょう。
私は自分の好みの演奏家のCDがなかったのでxrcdは試聴にとどまっているのですが、確かにこれは素晴らしい音です。アナログレコードに親しんできた人なら一聴で区別がつくでしょう。
私的には、第1世代マスターからのリマスターであることが最大の成功要因だと思うのですが、エンジニアたちのこだわりの数々も称賛したいところです。

xrcdはビクター録音や、ビクターが契約していたRCAやPrestige以外にも他社録音盤もあったのですが、私は日本コロムビアのクラシックで出ていたものしか把握できておらず、それもビクターが身売りのためにxrcdを手放す前なのか後だったのかも全体が掴めませんでした。
有名どころではアンチェル/チェコ・フィルの「わが祖国」全曲(スプラフォン)、ショルティ/シカゴ響のストラヴィンスキー(デッカ)、アンネ・ゾフィー・ムターの「ツィゴイネルワイゼン」(DG)があるのは確認できていますが、これらはどういう経緯で制作されたのでしょうか。また他社録音盤は第1世代マスターではないと思うのですが、この点もどうなんでしょう?
知っている人は知っているんでしょうが、私にはまだ謎のままです。

2020/6/30 16:15  [1736-5140]   


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