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紹介文

ここは主にホンダFIT3HVの徒然ない世間話や、
アウトドア・キャンプ・車中泊・ドライブ旅行記・オリジナル小説やCGなど
けっこうどうでもいい話題で盛り上がっております。

気だるい午後のひまつぶしにどうぞw

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ひまねこのけいじばんの掲示板に新規書き込み

はじめに。


これは2018年のゴールデンウイークに北海道の道南を巡ってきた
長編旅行記です。

執筆中はこのスレッドに書き込みはしないでください。
なにか書きたい場合は、この下らへんにある「ひまねこの縁側」の中に
書き込みをお願いいたします。

なお、本編の中にマップや音楽などのリンクがいくつか出てきますが、
できればスマホではなくPC環境での閲覧を推奨します。

それでは、はじまりはじまり〜♪

2018/5/13 16:39  [1498-5374]   


2018年のゴールデンウイークは会社のカレンダーによると
なんと8連休。
これはどこかへ行くチャンス。
日曜日に始まり、日曜日に終わるということは
製造業的にはまず休日出勤はありえないはず。

のぼるはそう信じてフェリーの往復予約をとった。
そう。
春の北海道へ再び行くのだ!

のぼるが北海道へ行くのは、これで7度目になる。
最後に行ったのは一昨年のゴールデンウイークで、
神威岬から洞爺湖、あとは道央、道東エリアを巡った。

今回はいろいろ調べた上で道南エリアをじっくりと巡る
プランを採用することにした。

メインイベントとして掲げたのは、奥尻島へ渡る計画だった。
5月1日は毎年「島開き」という、島で捕れた海産物を
格安で提供してくれるという、とても魅力的な催しがあるのだ。

だが、4月になっても奥尻島の観光案内のホームページには
なんの告知もされていない。
いったいどうなっているのか、と島の観光課に電話で直接
問い合わせてみた。

「島開きは今年から開催しないことになりました」

なん・・・だと・・・!
奥尻島で捕れたてのウニやアワビなどうまいもん食って
1日呑んだくれて過ごそうと考えていた、この上ない胸の高まりを
どうしてくれる。
がっかりだよ。
ほんとがっかりだよ。

だが、こんなことでテンションを下げるわけにはいかない。
せっかくの旅だ。
別の代替プランを練って旅を盛り上げようではないか。

そんな感じで「あーでもない、こーでもない」と
約3ヶ月間、旅の構想を練った。

基本的にはのぼるのマイカーであるFIT3ハイブリッドで
各地を巡り、そして夜は車内で寝るという車中泊旅の
スタイルだ。
夜どんなに遅く目的地に到着しても、朝どんなに早く出発しても
どうにでも対応ができる瞬発力の高さがイチバンの武器だ。
宿に泊まらないなら旅費が浮く。
そのぶんうまいものが楽しめるというのも魅力のひとつだ。

とはいえ、全行程を車中泊にするとなるとちょっと無理が生じる。
車内で寝るというのは案外疲れがとれにくいものだし
どこかしらでタオルや下着などを洗濯をする必要も出てくる。
なので、函館で一泊してリフレッシュする計画を採用した。
どうせ泊まるなら面白そうなところがいい、と思い、
何日もかけてネットで検索しまくり、1軒に絞り込み
とりあえず予約を入れたが、果たして情報通りの
素晴らしい宿であるのかいろいろ不安になる。

まあ、旅を計画するときは疑心暗鬼の連続で余計な心配に
悩まされたりするものだが、案ずるより産むが易し、
なんとかなるだろうし、なんとかしてやるさ。
それがのぼるのO型テキトー思考のいいところなのだ。

2018/5/13 16:40  [1498-5375]   

今回の車中泊装備 新日本海フェリーの受付所 新造艦あざれあ

そんなこんなで旅立ちの朝がきた。
本当は前日の夜までに準備を整えておくべきだったのだが、
仕事の疲れで眠気に勝てず、当日の朝に慌てて準備をした。

クルマの助手席を最前列までスライドし、後部座席を倒すと
人ひとり足を伸ばして寝れるスペースが生まれる。
そこにウレタンシートを敷き、携帯用低反発マットレスを敷く。
その上にシュラフで寝ることになる。
余ったスペースに着替えの入ったボックスツールなどを配置。
常時電源のコンセントを後部に置き、USBタップと
カメラのバッテリー充電器を刺しておく。
助手席には一人用クーラーボックス、サンダル、フェリー内での
着替えなどの入ったバッグなどをセット。

これで準備完了だ。

8:30 出発。
快晴の青空の下、新潟の田んぼの真っ直ぐ道を進む。
新潟の誇るスタジアム「ビッグスワン」その近くにあるスーパー
「チャレンジャー」に立ち寄り、昼食と夕食とツマミをゲットして
新日本海フェリー乗り場へ向かった。

新日本海フェリー新潟港。
北海道の玄関口である。
すでに北海道へ行くクルマやバイクが乗船用の駐車場にたくさん
並んでおり、のぼるのクルマはその最後尾に案内された。
受付案内所後方にはこれから乗船する大型フェリー「あざれあ」が
鎮座し、これから北海道へ行く者の乗船を待ちわびている。

受付を済ませ、じぶんのクルマの近くで電子タバコを吸いながら
となりのホンダフリードに乗るおっちゃんと世間話をして
乗船待ちをした。
家族で北海道の実家に帰省なのだそうだ。
東京の八王子から関越道をかっとばして今朝ここに到着したのだが、
同じフェリーなら茨城の大洗から苫小牧行きに乗ったほうが
距離が近いのだが、高速代を差し引いても新潟からのフェリーのほうが
金額的に安いという。
実際、まわりを見ると関東や関西からわざわざここのフェリーを
利用するクルマがけっこういる。
新日本海フェリー、やるな。

次々とクルマがフェリーの中に流れていき、やがてのぼるのクルマが
案内された。
タラップを登り、車両甲板の内部へ。
指定された場所に駐車し、トレッキングシューズから船内用の
サンダルに履き替え、荷物を持って船室への階段へ向かう。

一度振り返り、FIT3の姿を見た。
またな相棒。次に発進するときは北海道上陸だ。
そう約束し、階段を上った。

大型フェリーあざれあ。
昨年からこの新造船になったばかりの最新鋭のフェリーだ。
ロビー、デッキ、螺旋階段、見るものすべてがいちいちキレイ。
無料Wi-Fiも(ある程度)使えるようになった。
個人的にそれがいちばんデカい。

2018/5/19 23:26  [1498-5376]   

のぼるのベッド 人がいちばん集まるエントランス さらば新潟港

まずは自分のベッドに荷物を運んで落ち着こう。
今までのフェリーにはツーリストBという雑魚寝部屋があったが
この船にはそれがなくなり、旅客全員に最低でもベッドひとつが
割り当てられることになっている。

フェリー代を上乗せすれば快適な専用部屋なりスイートルームを
利用することも可能だが、のぼるはいちばん安価なツーリストAを
予約していた。

ロビーからいちばん離れた船室。
数十人ぶんのベッドが所せましと配置されているが
システムチックな配置で狭さを感じさせない。
その一角にのぼるのベッドがあった。
二段ベッドの上段で、小さな荷物置きとベッドひとつあるだけだ。
二段ベッドとはいっても梯子でなく階段で登る。これは楽。
しかも壁が厚く、下段やとなりのベッドに騒音が響くこともない。
ロールカーテンをひとつ下げるだけで密室となり、
プライバシーもきっちり守られるのがありがたい。

荷物を置いてスマートフォンやタブレットにWi-Fiの設定をしていると
対面のベッドに初老の男性がやってきてお互いに一礼を交わす。
「すまないが、ワシは福島のいわきから不眠不休でここまで来たのだ。
いまから寝るので大して相手ができん」
そう言うとそのじっちゃんはロールカーテンを下ろして籠ってしまった。

まあ、そう言われては仕方ない。
あまりうるさくしないように注意しよう。

だが・・・このじっちゃんこそ、のぼるにとって特別で神聖な、
とんでもない人であることなど、今はまだ知る由もなかった・・・


11:45定刻通りに出港。
全長200メートルの巨大な船が新潟港をゆっくりと離れていく。
さらば新潟よ。
次に帰ってくるときは、またひとまわり大きく成長して帰って来るだろう。

まあ7度目の北海道なので武者震いとかも起こらなくなった。
上陸する前からアドレナリンブシャー状態になると不必要に疲労して
現地に着いてからワクテカ感より眠気が勝ってしまうことを知っているから。

それでも明日からの北海道の旅を想うとやはり胸が高まる。
こういうとき、いちばん似合う歌は「宝島」というアニメのOP。
40年も前の歌ではあるが、出港、出発のテンションを高揚感たっぷりに
表現している素晴らしい名曲である。

https://www.youtube.com/watch?v=kb34V4dZ
zeE

2018/5/20 22:41  [1498-5377]   

エダマメ氏 ふたりのランチ 追加ランチのマーボナス丼 晴れた空と彼方の粟島

荷物の整理、Wi-Fiの設定&いつもやってるネトゲのノルマを終え、
一服しようと船首の喫煙所へ行く。
窓がなく景色も楽しめない喫煙所なので誰もいない。

「グロー」という電子タバコ。
本体にタバコをセットし、ボタンを押すと10秒ほどで吸い頃となる。
吸ってる人は気分スッキリ、まわりにさほど悪影響を与えないという
この電子タバコが最近のお気に入りだ。

ややすると、のぼると同い年くらいの男性が入室し、タバコに火を点けた。
容姿からしてバイクのライダーのようだ。
「おひとりですか」
のぼるが切り出すと彼は「そだよ」と言った。

彼はエダマメ。
東京からバイクでやってきた、生粋のキャンパーだ。
アウトドア大好きとあってすぐに打ち解け合えた。
フェリーの中で仲間ができるとは、幸先がいいね。

ほぼ毎年のように北海道を旅しているエダマメは、
道内のマイナーなキャンプ場とセイコマート全店を制覇するのが
夢なのだそうだ。
なかなか面白いことをしてるじゃないか。

すっかり打ち解けた二人は、昼食を食べにレストランへ行った。
食べたいものをカウンターで注文し、最後にレジで精算する。
のぼるはカレーライス、エダマメは十勝名物の豚丼。

ライダーなのでがっつり食べる派かと思っていたが、意外と小食で
やや小さめのどんぶりの豚丼でも完食するのに苦労していた。
聞けば、夜の晩酌が一番の楽しみなので、通常の食事は
少なめで構わないということらしい。
キャンプにしてもほとんど食事は作らず、酒(特に焼酎)と
現地調達のツマミが全てなのだという。

のぼるはというと、基本は3食きっちり食べ、その上でさらに
晩酌を楽しむ派である。
今回の旅もその思想に準じ、食事は基本きっちり、そして
できるだけ毎日居酒屋へ行く、という妙に具体的なスローガンを
掲げていたりする。
それはべつに勝手ではあるが、居酒屋の近くで車中泊のできる場所を
都合よく毎日見つけられるものだろうか。
「車中泊と居酒屋は両立できるか」
これは今回の旅のテーマのひとつでもある。

昼食を終えた二人は、夕方再び会う約束を交わしていったん別れた。
四六時中一緒にいても仕方ないし、独りの時間も大切にしたいものだ。

のぼるは、カレーだけでは少し腹がおさまらなかったので
フェリーに乗る前にスーパーで買った「マーボナス丼」を
食べることにした。
外のデッキではテーブル席と都合よく給湯設備もあり、
ステンレスの保温カップにインスタントのみそ汁を作って
そこで食べた。
マーボナス丼、ちょっと地味などんぶりではあるが、ナスが
たくさんゴロゴロと入っていて、意外とボリューミーだった。

そのあと艦内散策や風呂を堪能。
風呂は広くて素晴らしい。サウナと露天風呂も広くて楽しめ
ゴージャスな気分だった。

2018/5/26 17:35  [1498-5380]   

日本海に沈む夕日

さっぱりしたところで自分のベッドに戻ると、対面のベッドで
今までずっと寝ていたじっちゃんが起きて酒を呑んでいた。
「よく眠れました?」
「ああ、おかげさんでグッスリだ。静かにしていてくれてありがとさん」
単にベッドにほとんど居なかっただけなのだが。

のぼるとじっちゃんはベッドに座って世間話をした。
じっちゃんは、もうとっくに定年暮らしをしていてもおかしくない
年齢なのだが、わけあってまだ仕事を続けているという。
そのわけとは。
じっちゃんはとある大手の建設会社の依頼で、トンネルなどを
掘り進む機械「岩盤用トンネル掘削機」のメンテナンスをする
特殊な技術者。
その掘削機は海外製で非常に特殊にできており、国内でそれを
メンテナンスできる人はほとんどいないというのだ。

いまは福島の太平洋側、東日本震災でダメージを受けた土地で
新しいトンネルを掘削する場で仕事をしており、復興を
手伝っている。
忙しすぎて若手を育てる余裕もないのだとか。

すごい特殊な技術者なんだな、と感心していたら
思わぬところでのぼるがやってきたことと結び目があった。

「北海道の余市トンネル崩落事故のあとの新しいトンネルは
わしもその工事に携わっていたんだよ」

その話を聞いて背筋が凍った。
のぼるが書いた小説「ヘビーデューティーシスターズ」の
エピソードのひとつに、その余市トンネルの崩落事故が
大きく関わっているのだ。

http://engawa.kakaku.com/userbbs/1498/Th
readID=1498-4215/


「なんと。きみはあのトンネル崩落事故に関係する物語を
書いたというのか。それはぜひ読んでみたいものだ」
のぼるの小説に興味をもってくれたので、
スマホからその小説のページのURLを教えてあげようとしたが
じっちゃんはスマホでなくいまだにガラケーのままだという。
これから帰る北海道の実家ならばパソコンがある、というので
検索エンジンでその小説が検索にヒットするキーワードを
メモし渡してあげた。
「ありがとう。ぜひ読ませてもらうよ」
じっちゃんはとても嬉しそうに礼を言った。

のぼるにしても、小説に取り上げたあの事故に関わる人と
お話できることが叶い、思わぬ感動をした。
そして、さっきまで他人だった人がこんなに自分の小説に
興味をもってくれるなんて、なんて幸せなことだろう。


夕方、エダマメとの約束の時間になったので
じっちゃんと別れ、酒とツマミを持って喫煙所へ行く。
エダマメと再会すると、ラウンジのテーブル席へ行って
さっそく宴会を始めた。
のぼるはビールとチューハイと惣菜の唐揚。
エダマメはビールと焼酎とあたりめとホタテの干物。
ツマミをシェアしながらささやかな宴会を楽しむ。

彼は、マイナーなキャンプ場を巡るのが好きだ、というので
むかし行った「うきうきランドキャンプ場」について
語ったら「あ、そのキャンプ場は聞いたことある」と言った。
すげえ。あんな辺鄙なキャンプ場(失礼)を知ってる人がいるとは。
まあ、クマや幽霊が「よく」出るキャンプ場として
そのテの人に有名だとは聞いたことがあるが・・・。

ただ、現在は閉鎖されてしまっていることまでは
知らなかったようでそのことを説明したら、
とても残念がっていた。
「チャンスがあれば今回そこに泊まろうと思ってたのに・・・」
いろいろよからぬモノが出没する「事実」があるからこそ
閉鎖されてしまったというのに。

ちなみにそのうきうきランドキャンプ場についても
ヘビーデューティーシスターズのエピソードで語られているが
エダマメにはその小説を紹介するのを忘れていた。

忘れていたついでに忘れていたことを思い出した。
車中泊用のランタンを自宅に忘れてきてしまった。
今朝になって慌てて準備したのだから、なにかしら必要アイテムを
持って来なかったのも仕方ないか。
まあ、車内灯は明るいLEDに変えてるから、それだけで車内を
照らしてもべつにさしたる問題はないのだが、とりあえず
上陸して余裕があるならホームセンターに立ち寄って
安いランタンをゲットしよう。

いかんな。
最近忘れっぽくなっている気がする。
気を引き締めなければ。

二人はバイクとアウトドアの話題で大いに盛り上がった。
放っておけば朝まで話し込ででもいいほどの楽しさだったが、
まわりのライトが暗くなり、消灯時間となった。
酒も切れ、つまみもなくなってしまった。
「残念だが、今宵はここまでだな」
「ああ。明日は早朝4時半に小樽到着だから、早いけどもう寝よう」

ゴミを片付け、二人は別れてそれぞれの寝室へ戻った。
ああ楽しかった。
一人でいるとフェリーはすぐに退屈になってしまうが、
誰か仲間ができるとこんなに楽しいものだ。

のぼるはベッドに横たわり、コンセントにスマホとタブレットの
充電を挿してから明かりを消した。
さあ、明日はいよいよ上陸だ。
今夜はとにかくゆっくり寝よう。

2018/5/27 22:52  [1498-5382]   

出発直前の車両甲板

静かな曲が艦内に流れる。
もうちょっとで起床時間となる合図だ。
まだ夜明け前の暗がりだ。

「お客様へご連絡いたします。本船はあと1時間ほど、
定刻通り小樽港へ到着となります」
そんなアナウンスが流れると、堰を切ったように各ベッドから
次々と人が起き上がり、荷物をガサゴソと整理したり顔を洗ったり、
とたんににぎやかになった。

よく寝た。
酒を呑んで誰かとたくさんおしゃべりしたから
ぐっすりと眠れたのだろう。
さあ、出発の準備だ。
長いフェリー生活もそろそろ飽きてきたところだ。
フル充電となったスマホとタブレットや干して乾いたタオルなどを
バッグにしまう。

そうえいば持ってきたパンがまだ残っていた。
ピザパンと高菜おやきパン。
持っていくのもめんどいので、ソルティライチの残りと一緒に
この場で食べた。
本当は朝食を小樽のすき屋で食べようと思っていたが、
これで充分だった。

歯磨き、洗顔を終えて一服すると、車両甲板への案内が開始され
みんな一斉にエントランスへ向かった。
「それじゃじっちゃん、またどこかで会えるといいね。よい旅を」
「ああ、のぼるも気をつけて旅を楽しんで来いよ」
じっちゃんと別れ、車両甲板へ降りる。

じっちゃんとはこれでお別れとなったが、後日まさかの再会を果たす。
だが、それはまた後の話。

のぼるのFIT3のところへ戻り、荷物を整理する。
ジャージから私服に着替え、温泉セットをバッグにまとめ、
貴重品をポーチに入れ、スマホとデジカメをホルダーに装着。
スマホは「ハイドラ」というドライブに便利なアプリを
起動させておく。
最後にサンダルからトレッキングシューズに履き替える。
これで準備完了だ。

船のエンジンが甲高く車両甲板に響き渡る。
どうやら小樽港に到着し、接舷作業をしているところのようだ。

高揚する気分を落ち着かせるようにナビ画面を起動し
本日のルートを確認する。

今日は、まず羊蹄山ふもとの吹き出し公園で飲み水を確保してから
洞爺湖、長万部、八雲、熊石を通り、江差がゴールとなる。
そうとう余裕があるはずなので、あわてずゆっくり走ることにしよう。

https://mapfan.com/map/points/43.1907927
40713704,141.01859093201614,
北海道小樽市%20築港,,,,/42.859327966352595,140.869664353724
8,北海道京極町%20川西,,,,/42.6393999774906,140.82227364486502
,北海道洞爺湖町%20洞爺町,,,,/42.51339771883613,140.3769323707596
2,北海道長万部町%20本町,,,,/42.13434937450435,140.0054876405192
,北海道八雲町%20熊石平町,,,,/41.86828841127948,140.1226736438953
,北海道江差町%20姥神町,,,,/types/car/settings/20180430_050000,
0,0,1,2,1,50,80,50/routes

(↑すべてひとつのURLなので全部合体させて閲覧してください)

リアルな現実生活とは、どちらかというと辛いことが多い。
仕事も私生活も、うまくいかないことばかり。
現実に足を掬われて泥沼になるとか、冗談ではない。
時にはその現実を離れて自由になりたい。

そう。
退屈で飽きてきたなフェリーも、リアルな現実生活も、例えるならば
「鳥かご」のようなもの。
今こそ解き放ち大空を自由に飛ぶときなのだ。

前方のクルマがゆっくりと前進していく。
いよいよ次はのぼるが発進する番だ。
ナビの音楽のボタンをいじり、再生を開始。
出発するときはこの歌と決めていた、とっておきの曲だ。

https://www.youtube.com/watch?v=P02AIfpf
2rA


フェリーの係員の合図に従い、ゆっくりとアクセルを踏み込み発進する。
朝もやの小樽に降り立つFIT3。
すっかり待たせたな、さあ一緒に走ろう。
いよいよ始まる6日間の冒険だ。
全日のぼるのターン! 好き勝手自由にやらせてもらうぜ!

2018/6/3 22:29  [1498-5383]   

下船直後 早朝の小樽

早朝の小樽は車通りもまだ少なく快適に走ることができる。
2年ぶりの小樽、いつもここがスタート地点でありゴール地点でもある。
もしも腹が減っていたなら、小樽のすき屋でまぜのっけ朝食、
もしもリッチに腹が減っていたなら、早朝から営業している
鱗友朝市横の食堂でほっけ焼定食なんかを食べるところだが、
さっきパンを2個食べたばかりなので、今はなにもいらない。

小樽の市街地を突っ切って山間部に入ると、国道393に突入した。
この道、実は2008年に開通したばかりの新しい道なのだ。
小樽から函館に向かう場合、天下御免の1桁国道である国道5号を
走るのが一般的なのだが、一般的すぎてあまり面白みがなく
トラックや大型バスなども多く走っているので、悪い意味で
距離を稼ぐための国道という感想しか持っていない。

他によさげな道はないかと事前に調べたら、この国道393の存在を
知ることとなったのである。
これを使えば京極の吹き出し公園までほぼダイレクトにアクセス
できそうなので、きっと5号を使うより早いはずだ。

小樽からすぐに急こう配の5連ヘアピンがあり、それを登りきると
小樽の街並みを一望できる展望台があった。

石狩湾に沿って栄えた港町、運河、そして穏やかな海。
すげえいい眺め。
港のフェリーも見える。

2018/6/6 09:53  [1498-5384]   

ズームなし小樽全景 ややズーム小樽湾全貌 さらにズーム 小樽港全景 最大ズーム フェリーの煙突

そういえばのぼるのデジカメ、新しい機種にしたのだった。
キャノンのコンパクトカメラSX720HSというやつだ。
以前はパナソニックのきみまろズームをしぶとく使っていたが、
ついに壊れてしまった。
新しいやつはそれより更にズームがすごい。
コンデジなのに光学40倍とかすごすぎる。
試しにフェリーを最大ズームで撮ってみたが、フェリー全体どころか
煙突だけデカデカと写るほどの拡大っぷりだ。
きっちり撮るにはさすがに固定しないとだが、手ブレ補正も
高性能なのでズームしまくってもかなり実用的な写真が撮れる。

2018/6/9 11:50  [1498-5388]   

白樺の森を走り抜ける 倶知安に入ると、前方にアンヌプリ そして雄大な羊蹄山 京極吹き出し公園に到着

さて、さらに進む。
白樺の林がキレイなワインディングロード。
曲がりくねったヘアピンなどは最初だけで、あとは快適な道路だ。
マイナーな道路でまだあまり知られていないのか、ほとんど誰も
走っていない。まあ、まだ早朝5時過ぎだからなのかもだが。

倶知安という町に入ると、平野部のなだらかな道路になり、
右手にニセコアンヌプリ、左手に羊蹄山という雄大な景観が楽しめる。
どちらの山も中腹から上部はまだ雪に覆われており、見るからに
まだ寒そうだった。

第一の目的地の京極吹き出し公園は羊蹄山のふもとにある。
もう何度も立ち寄ったことがあるので勝手知ったるなんとやら。
とりあえず駐車場にクルマを停め、空のペットボトルとポリの
ウオーターサーバーを持って水汲みへ繰り出す。

2018/6/9 12:00  [1498-5389]   

早朝だから誰もいな〜い ここが源流 今夜はリス鍋ですかな 美味なコーシーでした♪

早朝なので水を汲んでいる人は誰もいない。
昼間ならかなりの人で賑わっているのだが。
少し飲んでみると冷たくて気分がリフレッシュできる。
いやぁ、やっぱ水はここで汲むに限るね。

せっかくなので小さなヤカンにその水を入れ、
公園の広場にある東屋のテーブルでコーヒーを淹れることにした。
携帯型の小さなガスコンロとガスボンベを接続し、
その上にヤカンをのせる。
カップにドリップのコーヒーをスタンバイしておく。

湯が沸くまでヒマなので、タブレットを持ってきてネトゲ。
「魔法使いと黒猫のウィズ」というクイズゲームだ。
基本は4択クイズに正解してればゲームが進む単純なもの。
無駄な狩りとか不要だし、なにより自分の頭脳でゲームを
進められるのが暇つぶしにちょうどいい。
課金しなくてもまったく問題ないし。

問題 次のアニメのうち女の子が主人公の作品はどれ?

1 ドラえもん
2 忍者ハットリくん
3 エスパー魔美
4 怪物くん

カンタンだね。答えは3のエスパー魔美。
懐かしいな、エスパー魔美。
ヒロインの魔美にも、サポート役の高畑さんにも憧れたっけ。
超能力的に、パンチラ的に。

そうこうしてるとお湯が沸いた。
セットしたドリップコーヒーの上からゆっくりと注ぐ。
コーヒーのいい香りがたちこめる。
熱いので少しずつ飲む。
うーん、うまい。
水道水だとどうしても雑味が出てしまうのだが、これだと
コーヒーの旨味がちゃんと引き出せてる感じがする。

旅先で最高のコーヒーを楽しみながらネトゲをする
バカがここに約1人。

2018/6/9 23:32  [1498-5390]   

洞爺湖だー わぁ〜い♪ 湖に水が流れ入るのを発見 これも立派な水力発電

後片付けをして、再び出発。
次は洞爺湖へ向かう。
べつに用事という用事はないのだが、せっかく近くまで来たのだから
スルーするのももったいない。

洞爺湖へのルートも前回通った道なので楽勝・・・
と思っていたら、ものの見事にルートを外れて迷ってしまった。
というのもカーナビがおかしな案内をしていたのだ。

新潟でルート入力をしておいたせいだろうか。
フェリーから降りると、ナビ的にはエスパー魔美みたく
いきなり現在位置が新潟から小樽にテレポーテーションしたことに
なるので壮大なリルートを強いられることになる。
そこでバグか何かが発生し、走行ルートがおかしくなったのかも。

まあ、それほど致命傷になったわけでもなく、落ち着いてルート修正し
少しだけ遠回りになったが無事に洞爺湖に到着した。

昼間なら洞爺湖を一望できる温泉で一休みしたいところではあるが、
まだ9時過ぎ。温泉施設はどこも開いていない。

とりあえず湖畔の道路を時計回りに走る。
ところどころにキャンプ施設があり、テントやキャンピングカーなどで
賑わっている。
さすがはGWの人気スポットだけあって混んでいる。
こういう管理の行き届いたオートキャンプ場はえらく高くつくのだが、
高くても人が集まるのだ。
ていうか、湖北に無料のキレイなキャンプ場があるんだけどね。
マイナーなのでほとんど知られていなかったり。

湖畔の林に囲まれた道のドライブ。
クルマのウインドウを少し開けてみる。
いやぁ、気持ちがいい。
まだひんやりとした空気が車内を洗ってくれるようだ。

ふと、すごい勢いで水が湖に流れ出ているところがあった。
洞爺発電所という施設で、常に放水状態になっている。
べつにダムになっているわけでなく、単に川の流れでタービンを
回しているような感じだった。
ちょっと離れたところに発電所があり、その丘の上に水圧鉄管が
あるらしい。
水がドバドバ出ているのを見ると、真夏のクソ暑い時期に来ると
なんぼか涼しくなれそうなスポットに思える。
ちなみに遊泳禁止だ。かなり深そうだし。たぶん溺れるし。

運転しながら車内でプチおやつタイム。
ぷっちょのパイナップル味を口に入れる。
うおお、なんてウマさだ。ものすごい濃厚でジューシーな果汁感。
ぷっちょ史上最高ランクのウマさだね。

2018/6/14 05:45  [1498-5394]   

太平洋だー いい天気、いい景色

もうちょっとで湖を一周しそうなところ。
にぎやかそうな温泉街を抜け、湖畔ルートを離れて国道230号の
三豊トンネルに入る。
このトンネル、なんてことないふつうのトンネルなのだが、
すぐ近くに有珠山と昭和新山といういまも噴煙をあげている活火山が
あるため、イザというときはこのトンネルが避難場所に指定されて
いるそうな。

トンネルを抜けるとやがて海が見えた。
太平洋だ。
洞爺湖から太平洋まではわずか3〜4キロ程度の距離なのだ。
あとは海沿いに函館方面へ走っていれば、そのうち長万部に着くはず。
楽勝だね。

ちなみに正確にいえば、ここは噴火湾と呼ばれる巨大な湾だ。
北は室蘭の地球岬、南は駒ヶ岳北東麓の松屋崎をぐるりと囲む
直径約50キロの湾だ。
むかしイギリスの調査船が「この周辺は火山がたくさんあるから
この湾はその火山の噴火によって形成されたんだよ」みたいな事を
発表してここは「噴火湾」と呼ばれることとなったのだが、
その後の調査で特に湾の形成に噴火とかは関係なかったことが
証明されてしまった。
テキトーなことは言わないほうが恥をかかずにすむ、といういい例だ。
さあ、はじまるざますよ。いくでがんす。噴火。

2018/6/16 13:50  [1498-5395]   

長万部の直線 果てしなくまっすぐ ホームセンター イエローグローブ ぶちかませ、れいなー!

国道37号を海沿いに進むと、長万部市に突入した。
ここから市街地まで、しばらく海岸線沿いの長い直線になる。
だが、その単調な景色と交通量の多さが合体し、非常に退屈になる。
北海道を旅してきた中で単調で気が狂いそうになる道路のベスト3に
入る道路である。
ちなみに他には、留萌から稚内への直線、日本海オロロンライン、
そして北見の国道39号。
どちらも気が狂いそうになるほどの単調な道路だった。
こういう状況では、エスパー魔美のテレポーテーションがとても羨ましい。

長万部ではお楽しみの昼食を予定している。
長万部の特産品といえばカニ。
市街地の国道沿いにはカニの直売所が立ち並び、何台もの観光バスが
ここに立ち寄り、たくさんの観光客がそのカニを求めて訪れるのだ。
食事としては、そのカニをふんだんに使った「かにめし」が
JR長万部駅の駅弁としてとても有名であるが、もちろんかにめしは
地元の食堂などでも楽しめる。

初めてここを訪れる人ならばもちろんそのかにめしを食べることを
お勧めするが、のぼるは過去2度ほどここでかにめしを食べていたので
今回は他のものを食べようと思っている。
カニチャーハンだ。

チャーハンはのぼるの大好物のひとつであるが、カニチャーハンは
滅多に注文することはない。
カニの量が少なく、カニの味もしない。そんなカニチャーハンを
出す店が多いからだ。つまりカニを期待してもがっかりしてばかりなのだ。

だが長万部のカニチャーハンはきっと違う。
本場のカニチャーハンなのだ。
JR長万部駅前にある「かなや」という食堂のカニチャーハンが
食べログでとても評判が高いので、そこで食べる予定だ。
もう今から楽しみでたまらない。

しばらく進むと市街地に突入し、ナビに従って長万部駅に行くと
あっさりと「かなや」を発見した。
しかし早く到着しすぎてまだ開店前だった。

11時開店で、今はまだ9時半。
なんかテンパって早く到着しすぎたようだ。
そうとう時間を潰さなければならない。

思い出したのは車中泊時に使うランタン。
迂闊にも自宅に忘れてきたのだ。
ナビでこの近くのホームセンター「イエローグローブ」を見つけて
そこへ行った。
店内にはいろんな食料品や雑貨なんかがたくさん揃っており、
照明器具のコーナーにLEDランタンがあった。
その中でも使いやすく明るそうなものを見つけ645円で購入。

乾電池はクルマの中にあるのでそれを入れ、点灯してみた。
まあまあ明るい。夜の車内で使うぶんには充分の機能だ。
ていうか、乾電池は持ってきてるのにランタンを忘れるとか
本末転倒っぷりが露呈されてしまった。

それでもまだ時間を潰さなければならんので、長万部で唯一の
パチンコ店に立ち寄り、1時間だけ打って時間を潰した。
見事に食事代程度の金額を稼いだ。
まったくちゃっかりしてる。

2018/6/18 00:12  [1498-5396]   

JR長万部駅 かなや かなやの店内の様子 かにめしセット 1620円

開店時間ぴったりに「かなや」に到着。
店内は4人がけのテーブル席と奥には座敷テーブルがある。
人気店らしくもう4組ほどの家族連れが座っていた。
靴を脱いで座敷のほうに座る。

エプロンを着た店のおねーさんがお茶を持ってきてくれた。
「いらっしゃいませー」
カニチャーハンを注文するつもりでメニューを見る。
だが、しかし。
カニチャーハンのメニューが無い。
何度メニューを眺めても無い。どういうことだ・・・?

「あー。カニチャーハンはメニューから外してしまったんですよ」
はぁ?
オレが一番楽しみに、いちばんウマいだろうと思ってた
カニチャーハンをメニューからオミットするとか正気かよ!
ガンダムからビームライフルをとっぱらうようなもんだろ。ふざけんな。
文句を言っても迷惑になるだけなので、仕方なく「かにめしセット」を
注文した。かにめしの他にサラダや茶わん蒸しが付いているらしい。

注文待ちの間、ショックから立ち直れない。
どれだけここのカニチャーハンを楽しみにしてきたことか。
ちきしょおおおおお!
頭の中でエスパー魔美のOP「テレポーテーション〜恋の未確認〜」の
替え歌がリフレインする。


 「食べる」と言い出せないうちに
  お店のメニュー 奪ったカニチャーハン
  ピンクのカニ身が 私を遠ざけて
  Ah Ah 私は 歯ぎしり 地団駄 また一人

  口笛吹いて 店の壁にキック
  メニューの紙を 一枚破り
  マジックで「Wanted My カニチャーハン」
  ツイてないね 蟹ヒコーキ893に命中

  カニチャーハン 心の翼が
  カニチャーハン いまへし折れる

  私だけが 私のカニをAh未確認


https://www.youtube.com/watch?v=lFXoY13g
sOE


10分ほどでかにめしセットが運ばれてきた。
思ったより大き目のお椀に盛られたかにめし。
アツアツの味噌汁にサラダ、茶わん蒸し、小鉢、おしんこ。
セットというだけあって全体的にボリューミーだ。
見た目とてもゴージャスなのに、がっかりな心理状態で食べるかにめし。
このバチ当たりめ。

なにはなくとも割り箸を割り、かにめしを一口。
・・・ん? うまい。なんだこれ、うまいぞ。

あまり期待していなかったせいか、やけに美味しく感じられる。
もともとかにめしは素朴で優しい味付けなので、
今時のB級グルメのきっちりした味を求めると肩透かしを食らうことになる。
昔ながらの郷土料理ってのは、得てしてそういうことが多い。

付け合わせの味付シイタケも絶妙な味加減で、かにの風味を
邪魔することがない。
おまけだと思っていた茶わん蒸しも、一般的な具のほかに
栗がひとつ入っており、いい意味でサプライズ。

むかし食べた国道沿いのかにめしの店のが微妙な味だったんだな。
この「かなや」のかにめしはかにめし単品にしてもセットとしての
トータルバランスも非常に上質でうまかった。

カニチャーハンを食べられなかったのは残念だったが、かにめし本来の
美味しさをきっちり実感できたのは予想外の収穫。
むしろ上機嫌で「御馳走様でした」と言える味であった。

帰り際。
店員のおねーさんが「ウチは国道沿いのドライブインもやってるんだけど
そこならカニチャーハンを食べることできますよ」
と教えてくれた。
いやそういうことは最初に教えてくれよ!

2018/6/18 00:32  [1498-5397]   

八雲から内陸へ ほとんどクルマがいなーい 鉛川に沿って走る あっという間に日本海

店を出て再び出発。
いつのまにか海沿いの国道は37号じゃなく5号になっていた。
交通量も増えて、あまりスピードは出せない。
天気は晴れだがガスがかっていて遠くがかすんでいる。
晴れ渡っていれば遥か前方に駒ヶ岳の雄大な山の姿が楽しめるのだが
残念ながら今回は見れなかった。

昼飯を食べたあとのこういうまったりした道路を走ると、眠くなるもの。
そこでリフレッシュも兼ねて近くの温泉を計画していたのだが、
フェリーの中でぐっすり眠れたせいでまだまだ走れるので先へ進んだ。

噴火湾も終盤に差し掛かる「八雲」という町に入る。
ここからは国道5号を離れて山道の国道277号に突入する。
江差への近道になるのだ。
単純にいえば太平洋から今度は再び日本海に行くのだ。

鉛川というきれいな沢に沿って走る。
海沿いの国道と打って変わって車通りが少なく快適な道路だ。
草原あり、山のワインディングありで走っていて楽しい。

30分足らずで日本海にぶち当たる。
T字路の先にダイレクトに見える日本海がやけに美しい。

江差に向かうならばここから南に下るのだが、わけあって逆の北に進む。
このまま江差に行っても早く到着しすぎてしまうし、
先ほど温泉をスルーしてしまったので、このへんの温泉で
のんびり浸かろうという魂胆だ。

ひらたない温泉。
日本海から少し山間に入ったところにある、森に囲まれた昔ながらの温泉。
このへんは熊石青少年旅行村という所で、キャンプ場、テニスコート、
釣り、カンタンなアスレチックなどがあり、レジャーを楽しめる。
そんな自然いっぱいのリゾート施設の外れに温泉旅館「熊石ひらたない荘」
があった。

基本はそこでゆったりするつもりでいたが、意外と時間に余裕があるので
スルーしてもうちょっと山奥に進む。
一体その先に何があるというのか。
「熊出没注意」の看板にやたら不安になる。

熊の湯。
知る人ぞ知るという北海道道南の無料天然露天の秘湯だ。
もし時間があるなら行くだけ行ってみようと思っていたのだ。

2018/6/23 05:51  [1498-5398]   

山奥へ入っていくと・・・ 秘湯に到着 あとは徒歩で100m 思ったより立派な脱衣所

意外ときっちりした広い駐車場。
他にクルマが2台停まっている。先客のようだ。
ここから先は通行止めのため歩いて行くしかない。

少し歩くと、20代くらいの女の子とすれ違った。
のぼるが「こんちわ」と挨拶すると、その娘はなんだか恥ずかしそうに
軽く会釈し、足早に立ち去ってしまった。
なんだ・・・?
それから男性一人ともすれ違った。
あまり知られていない温泉だと思って貸切のつもりで来たのだが、
意外と人気スポットなのだろうか。

徒歩で数分で熊の湯に到着した。
道路脇に男女別の脱衣所があるが、そこから先は男女一緒の混浴。
なんと!
ていうか、そうなるとアレか。
もちっと早く来ていれば、先ほどの若いむすめと一緒に温泉に
入れたのではなかったのか!

そこから階段を下りていくと
湯舟がある。
よくもまあこんな急な岩場に湯舟を作ったものだ。

そこに入っている人は男性2名。
横浜から来たという30代の若いあんちゃんと、地元のじいさんだ。
だいたい5名ほどが入れるようで、それぞれゆったりと入っていた。

渓流の脇の岩場から流れ落ちるお湯が岩に囲まれたの湯舟に溜まる。
その湯温は65度ほど。激熱である。
でも、冷たい湧き水の出るホースも設置してあるので、その水を
ミックスさせながら適温に調整していく。
湯の花も湯舟の岩にたくさん付着しており、温泉としての効能の
レベルの高さが伺える。

もしかして先ほどの若いむすめと一緒に入っていたのだろうか。
すれ違ったとき、なんか恥ずかしそうにしていたし。
妙に気になったので聞いてみた。
その女性は、その直後にすれ違った男性の嫁さんで、
温泉を楽しんだのはその旦那だけ。嫁さんは彼が上がるまで
近くを散策していただけだったとの事。
なんだ。普通か。つまらん。

それにしてもすげえ気持ちいい湯だ。
手つかずの森、春の清々しい空気、雪解けで流れの早い渓流、
そんな大自然に囲まれて温泉が楽しめるなんて、なんという贅沢。
いやぁー、北海道上陸初日にしてすっかりご満悦ですな。

2018/6/29 13:55  [1498-5402]   

しびの岬公園 とてもキレイに整備された公園 海風が心地よい 桜は咲き始め

湯を楽しみながら、お二人と世間話を交わす。
地元のじいさんの話は特に趣が深く、横浜のあんちゃんも
熱心に耳を傾けていた。
熊の湯というくらいだから熊もこの温泉に入りに来るのかと
思ったが、実際はそんなことはないそうだ。
とはいえ、山菜取りをしてて何度か出会ったことはあるらしい。
そんなことをしれっと話しているが、よくこの歳まで熊に襲われず
生きてたな、と正直思った。
もしかしたらこういう度量の大きさが長生きの秘訣なのかもしれない。

2時間ほど楽しんだところで風呂からあがり、二人を残して
お先に失礼した。
すげえ気持ちよかったのだが、石鹸やシャンプーは禁止なので、
髪だけはベタついたまま。
今日はもう一度どこかの温泉施設に寄って洗髪しないとだな。

海沿いの国道229号に戻り、江差に向かって進む。
お次のポイントは、早めの夕食でハンバーガーだ。
道南の、特に函館近辺でチェーン展開している「ラッキーピエロ」
という名のハンバーガー屋が江差にもあるというので、
本日の夕食に決めていたのだ。

ラッキーピエロ、通称ラッピは道内の素材を使った地産地消の
メニューばかりで、作り置きも冷凍モノも使わず、しかも
リーズナブルに食べられるという。
ネットのレビューでもかなり評価が高い。
函館市内だけでいえば天下のマクドナルドすら凌駕する存在だ。
そんな圧倒的支持を得ているラッピ。一度は食べてみたいものだが
函館市内の店舗はいつも混雑しているらしいので、郊外の空いた店で
ゆったりと食べたいと思っていたところ、本日の目的地である江差にも
ラッピがあることが判明したのだ。

というわけで江差に向かっているが、この調子でいくと3時前に
もう江差に到着してしまう。
まだあまり腹も減ってないし、どこかで道草を食う必要がある。
これを強制道草義務という。
道草したくなくても強制的に道草をしなければならんという命令である。

日本海の海岸沿いを走る。
太平洋側と打って変わって砂浜が少なく曲がりくねって奇岩が多い。
日本海の波が荒いことを示唆している。
同じ海岸でもこうも違うものかと思い知らされる。
だが時間があるならばこちらを走ったほうが楽しい。
交通量も圧倒的に少なく、起伏に富んだ道はなによりドライブとして
退屈しないで済むのだ。

ふと前方に、波にナナメに削られたような不可思議な岬が見えた。
「しびの岬」と呼ばれる天然記念物に指定された岬なのだそうだ。
だが、それよりも気になったのが岬の上のほう。
言い知れぬ何か、言うなれば今まで旅してきたやつの第六感が
「そこへ向かえ」と言っているのだ。
カンタンにいえば「そこになにか楽しいものがありそう」という
予感である。

その直感に従い、トンネル直後にある交差点から坂を上って
岬のほうへ行ってみた。

いや、まさにナイス直感。
とてもステキな公園がそこにあった。
「しびの岬公園」。明和小学校すぐそばにある公共の公園だ。
駐車場、トイレ、公園内施設の全てが高レベルでキレイに
管理されている。
公園内はふかふかの天然芝が生え、散歩に最適な遊歩道があり、
小高い丘にある公園なので水平線も見渡せる。

GWなのに誰もいない。こんなステキなオアシスなのに。
もはやのぼる一人だけの貸し切り。
「ヒャッハー! この公園はオレが占拠したぜ!」
などと大声を張り上げながらそのへんをスキップしたとしても
誰かにドン引きされることも、通報されることもない。

たぶんダメだろうが、ここでキャンプなんてできたらどんなに
素晴らしいことだろう、と思えた。
ところどころに桜の木があり、つぼみになっている。
もう一週間ほどで一斉に咲き乱れることだろう。

ちなみにまさに今の時期は松前と函館の桜がちょうど見ごろ。
花見のシーズンを迎えている。
明日は松前、函館を巡ってその桜を愛でる予定なので
とても楽しみにしている。
GWに花見というのもなかなかよいものだ。
今年の新潟は桜が咲いた土日がことごとく雨天だったので
まったく花見ができないまま散ってしまったからな。

海風の心地よさも相まってとても居心地がよく、理想的な
道草を食うことができた。

2018/7/6 06:00  [1498-5403]   

能登の水 道の駅 ルート229元和台 印象的なモニュメント 不思議な奇岩もある

30分ほどのんびりし、再び出発する。
すると間髪入れずに今度は湧き水スポットに巡り合った。
「← 能登の水」
という看板が目に入り、反射的にそこへ向かってハンドルを
切った。

再び小高い丘を登っていくと、小さな社に囲まれたところに
ちょろちょろと水が出ているのが見えた。
ここ最近に整備された施設のようで非常にキレイで清潔。
それもそのはず、ここは北海道南西沖地震や東日本大震災を
教訓に、いざというときのライフラインとして町が
積極的に整備しているのだ。

天気が良ければ海の彼方に奥尻島が見えるというが、
本日は生憎とガスがかっていて見えない。
南西沖地震のときはここの水を船に積んで島まで運んだそうだ。

このへんは石川県の能登半島から来た入植者が切り開いた土地なので
そのまんま「能登の水」と命名されたそうな。
ちなみに「のと」でなく「のど」と言うのが正解なんだそうだ。

ちょうどペットボトルの水が空いたところだったので、
それに水を入れて飲んでみた。
うーん、冷たくてうまい。

この地方にはいくつもの湧き水ポイントがあり、旅先でとても有用。
生活にも災害時にも必要な水。
そんな生活の基本なものがそのへんから溢れてくる、というのは
いまの時代「宝の山」と呼んでもいいくらいすごいことだと思う。

ちなみに今まさにのぼるがゴビゴビと飲んでいるが、後日になって
「飲用の際は加熱することをお勧めします」とネットに書いてあった。
なかなかドキドキする湧き水じゃないか。

さて、先に進む。
何年も旅をしているが、こんなに余裕のある旅も珍しい。
たいていカツカツのスケジュールを組んでは無理矢理それに
従おうとして二進も三進もいかなくなったりする。
休日の渋滞や食事の行列など想定外のことが起きると
「プギャー」となるわけだ。

数分も走ると「道の駅 ルート229元和台」に到着した。
敷地の広さや施設そのものは中堅どころといった道の駅だが、
日本海に面した丘の上に施設があり、海の展望が素晴らしい。

展望台のど真ん中にクエスチョンマークを逆向きにしたような
妙なモニュメントがある。
これは有名な工芸家が作った「潮笛」というもので、そのむかし
コンブ漁に出かけた3人の漁師が強風で遭難し中国にまで
渡ってしまい、当時の日本は鎖国中で、長崎の出島を経由し
そこから根性で北海道に戻ってきた、そんな伝説級の遭難者を
称えて作られたものなのだそうだ。
ちなみに遭難してから戻ってくるまで2年もかかったそうだ。
コンブ漁に出かけただけでそんな生死をかけた冒険をすることに
なるなんて夢にも思わなかっただろうな。

2018/7/8 23:10  [1498-5406]   

江差は風車がたくさん並んでいる ラッキーピエロ江差店 奥が注文カウンター 食べ応え抜群、まじウマー♪

さて、再び出発。
なかなかいい感じにいろいろと道草をくった。
ナビによるとあと10キロ足らずで江差のラッキーピエロに
到着予定となっている。
もう間もなくだ。

江差の市街地の入口といっていい、厚沢部川(あっさぶがわ)に
掛かる橋を渡る。
江差の低くなだらかな山間部には風車が立ち並んで回っている。
平和そうな町だ。

川を渡り切ると、お目当てのラッキーピエロ江差店がすぐ見えた。
広い駐車場の一角にクルマを停める。
グリーンのウエスタン調の建物に黄色のロゴマーク。
ここがラッキーピエロかぁ。

まだ15:30ではあるが、夕食としよう。
店内に入ると、たくさんのテーブル席があって広々としており、
客はまばら。
よし、予想通り混んでいないな。

カウンターに行き、メニューを見る。
ハンバーガーをはじめ、カレーライスや焼きそば、オムライスなどの
メニューも豊富にある。
ややジャンク系のレストランといった感じだ。

おススメである「ナンバーワンセット」にチーズトッピングを
注文する。
ナンバーワンセットとは、チャイニーズチキンバーガー、チーズソースの
かかったフライドポテト、ウーロン茶のセットだ。そのハンバーガーに
チーズソースを追加したわけだ。
このラッキーピエロの一番人気はこの「チャイニーズチキンバーガー」で
大きめの鳥の唐揚が4つも入っており、ボリューム満点なのだそうだ。

好きな座席に座り、10分ほどで注文の品が運ばれてきた。
想像よりひとまわりデカいバーガーだ。
バンズもマックの1.5倍くらいあるが、それでも具がはみ出てる。
フライドポテトはモスバーガー系の太いやつだがモスの1.5倍くらいの
量があり、チーズソースがたっぷりかかっている。
これは食べ甲斐がありそうだ。

まずはチキンバーガーにかぶりつく。
上から下までかぶりつくとアゴが外れそうなほど高さがある。
女性や子供はこの通常の食べ方は無理っぽい。
だが、バンズ、レタス、唐揚、マヨやチーズの一体感は半端なくウマい。
いや、これはマジでアリだ。

フライドポテト。塩だけでも充分イケるがチーズソースが
ぶっかけてあるおかげでボーリューミー感が増している。
そして油感をリセットしてくれるウーロン茶。
バランスがいい。
これで税込767円は納得だね。むしろチーズトッピングは余計だったかも。

食べ終わるとすっかり腹いっぱいになった。
まず思ったのは、新潟にも支店を、という希望だった。
新潟に限らず全国にファンがいることだろう。
まあ、地産地消にこだわり、この味を安定して供給するとなると
きっと大変になるだろう。
でも新潟にも昔から「イタリアン」という地元オンリーのB級グルメが
存在しているが、同様の理由から県外進出はしていない。
それを考えるとこういうのは仕方ないのだろうな。

2018/7/8 23:15  [1498-5407]   

みどりヶ丘の湯っこ

いやー。食った食った。
大満足で外に出た。
さてこれからどうする。
江差の温泉で夜になるまでくつろぐか?
いやぁそれにしたって時間余りすぎだ。
なんかもちっと時間の潰せる何かがあればなぁ。

ふと、目の前にパチンコ屋がある。

・・・

気が付くと日が暮れていた。
もう19時じゃねーか。
なんだよ、なにやってたんだよ。
いくらなんでもこんな時間までパチンコしてんじゃねーよ。
依存症か? 依存症なのか?

まあ、言い訳をすると(誰に対しての言い訳だよ)
夕方からちょっと雲が出てきてキレイな夕陽も望めず、昼間の長万部で
ちょっと勝てたこともあり、金運上昇中の今がチャンスと思っていたわけだ。
結果、負け。
今夜は優雅な晩酌はできなくなってしまった。

気を取り直して出発。
目的地である江差の市街地は10分足らずで到着した。
けっこうこじんまりとしたコンパクトな街ではあるが、飲み屋は何件も
あるし、温泉もある。
そう、温泉だ。温泉に行かなきゃ。

市街地から小高い丘へ進むと一件の日帰り温泉施設
「みどりヶ丘の湯っこ」がある。
まだオープンして何年も経っていないようなキレイな施設。
受付が夜8:00までとなっており、ちょっとギリギリだった。
だがその時間ギリギリが功を奏し、客はまばらだ。

券売機で入浴料390円を払って受付へ。
受付は誰もいなくて「入浴券を置いてください」と書かれていたので
そこに券を置いて、脱衣所へ。
シャンプーやボディソープは備え付けされていないので、自分のを
持って入る。

加水、加温なしの純粋な天然温泉。
やや茶色がかったお湯で、常にフレッシュな湯が湯口から注ぎ込まれて
湯舟は常にあふれていた。
湯につかると湯温42度くらいのちょうどいい湯加減。

さらに外にはヒバ材がふんだんに使用された露天風呂も。
屋根があるので雨が降っても安心して露天風呂を楽しめる。
外にあるぶん湯はややぬるめなのだが、長湯をするのにとてもいい。

昼間の「熊の湯」でできなかった洗髪もきっちりできて
すっかりキレイになった。

ロビーで熱気を逃がすようにくつろいでいると、ここの管理人らしき
おじさんに話しかけられた。
「きみは地元の人かね?」
「いえ、旅人です。新潟から来ました」
「ほう、新潟か。江差はいいとこだから、ゆっくりしていきな」

地元の人とお話できるチャンスなのでここぞとばかりに質問した。
「あの、これから飲み屋で一杯やろうと思ってるんですけど、
どこかオススメの店とかあります?」
すると管理人のおじさんはカウンターの奥からパンフレットを
取り出してのぼるに渡した。
「メインストリートにあるホテルニューえさしの目の前に
江差会館ってトコが安くてうまいよ」
パンフには江差の居酒屋がマップで掲載されており、わかりやすく
案内されている。
よし、ではその店に行ってみることにしよう。

管理人のおじさんに礼を言って、温泉を後にする。
外に出るとひんやりとした海風が気持ちいい。

2018/7/11 13:07  [1498-5411]   

鮨亭 マスター ほっけとお通しの小鉢

丘から下ると、すぐにセブンイレブンがある。
駐車場も広いし、車中泊をするのに最適だ。
邪魔にならなそうな場所にクルマを停め、速攻で車中泊準備をする。
クルマの窓の形に切った黒のボードを各窓にはめこみ、前席の
ヘッドレスト上部にカーテンをかける。
これで後部のベッドルームはは外から見えなくなる。
これで準備完了だ。

貴重品の入ったポーチを持って夜の江差の街を歩く。
20時を過ぎるとたいていの店は閉まり、ほとんど人通りもない。
・・・ていうか、このへんは居酒屋が4〜5件あるはずなのに
どこも閉まっているではないか。
GWだから店員もはやく休みたいと思って早く閉店したのかも。

温泉のおじさんに言われた「江差会館」という店も例にもれず
閉店していた。
くそう、残念。

開いてる店はどこかないのか。
閑散とした繁華街をウロウロと歩く。
はたから見ると空き巣を狙って明かりのない家を物色しているかの
ようで挙動不審なことこの上ない。
警察とかに職質されて「飲み屋を探してたんです」とか言っても
「とりあえず署に行こっか」と問答無用で拘束されても文句は
言えないだろう。

さんざん探して一件だけ見つけた。
「鮨亭」という寿司屋だ。
炉端焼きもやってるようだが、なんだか高そうな気しかない。
カウンターの寿司屋に単独で入るの初めてだわ。

ガラガラと戸を開けると、小ぢんまりとしたカウンターだけの
お店で、人の良さそうなマスターとおかみさん、そして
地元の客らしき中年のおっさんが楽しくおしゃべりしていた。
「お、いらっしゃい。ひとりかい?」
マスターに勧められカウンター席に座る。
奥を見ると座敷部屋もあるようだが、他に客がいないため
消灯していた。

メニューが無い。
いや、言えばメニュー表を出してくれるのかもしれないが、
夕方パチンコで負けたので贅沢はできん。
とりあえず生ビールとホッケ焼を注文した。

ホッケ焼は焼くのに時間がかかるので、先にビールとお通しが
出てきた。
いや、なんだこの豪華なお通しは。
春の山菜が4品も小鉢で出されたのだ。
「あたしが採ってきたんよ。おいしいから食べてみて」
おかみさん自ら採ってきたという山菜。
酢味噌和え、胡麻和え、油いため、甘酢漬け。
どれも上品な味付で絶品。
うめー!

「あんた地元どこだい?」
お客のおっさんから話しかけられ
「新潟です。フェリーで今朝小樽に到着したばかりなんです」
と説明した。
「ほう。なんでこの江差に?」
観光客にとって江差は基本的に通過点でしかないようで、
あまり滞在する地ではないらしい。

のぼるはこの地に来た目的といきさつを正直に話した。
予定では明日の朝この港から出るフェリーで奥尻島へ渡り
5月1日に開催される「島びらき」のイベントで飲み食いする
はずだったのだが、今年からその「島びらき」は開催しないと
いうことを聞いて、予定が狂ってしまったのだが、
せっかくなので江差で一泊する計画はそのまま採用したわけだ。
江差での宿泊は奥尻島へ渡るという目的のための手段だったが、
いつの間にか目的そのものに置き換わったのだ。

「そうかそうか。まあなんにせよこの地に来たのもなにかの
縁ってやつだ。楽しくやろうぜ」
旅人がこの店に寄るのが珍しいのか、おっさんは上機嫌で
いろいろ世間話を振って話してくれた。
のぼるとしても、地元の人と酒の席でいろんな話ができれば、
と思っていたのでまさに願ったり叶ったりだ。

ここでホッケ焼が登場。
ハーフサイズでちょっと大きさ的に残念だったが、脂ものって
とても美味。
こうなると日本酒が欲しくなる。
オススメの日本酒を冷やで注文すると「北の勝」という
札幌の酒を出してくれた。
ていうか冷やでなく「常温」だった。
なんというか・・・冷蔵してる日本酒は無いのか?
いろいろとアバウトなお店だなぁ。
ふつう寿司屋で日本酒は、新潟では冷やが普通なのだが・・・

北の勝という日本酒はいわゆる甘口だった。
ああ、これだと燗したほうがうまいんだろうな。

2018/7/18 06:12  [1498-5414]   

はっピー、うれピー、よろピくね

ちなみにウニやアワビはまだ漁が解禁となっていないため
入荷していないそうだ。
まあ、あったとして高価なのでおいそれと注文はできないが。

江差は海沿いの街だから美味な海の幸の他に魅力的なものを
思いつかなかった事を3人に伝えると、口を揃えて
「そんなことはない」と言われた。
もちろん海の幸は豊富に捕れてこの上なく新鮮なものを
食べられるのだが、この街の人はは毎年夏の祭りを
とても大切に守ってきているのだそうだ。

7月には江差のシンボルであるかもめ島を祭る
「江差かもめ島まつり」
8月には北海道がまだ蝦夷と呼ばれた400年近く前から
受け継がれてきた伝統を誇る「江差・姥神大神宮渡御祭」
などがあるという。

中でも8月の「江差・姥神大神宮渡御祭」は盛大なもので
豪華な装飾の山車が10台以上も町中を闊歩し、飲めや歌えやの
大騒ぎになり、全国からその祭りを楽しみに観光客が訪れる。
街のいたる所でウニやアワビ、ビールに日本酒も無料で
振舞われるといい、その祭りの3日間は町中が仕事も
休みとなるのだそうだ。

そんな話を3人が興奮ぎみに話すものだから、のぼるも
いつかぜひその祭りに参加してみたいと思った。
「宿がなければこの店の2階に泊まらせてやるよ」と
主人も是非にと誘う。
まあ、どんなに来たくとも8月のお盆前の祭りなので
どうやっても来れないのが現実なのだが。
あぁ、仕事辞めれば行けるな。なんて。

せめて祭りの雰囲気を味合わせてあげよう、とおかみさんが
その祭りで着る法被(はっぴ)をのぼるに着せてくれた。
いや、重っ! めっちゃ重っ!
ものすごく丈夫で厚い布で縫い合わせてある法被で、
どんだけバイオレンスな祭りであるかがうかがい知れる。
ちなみに部落によってデザインや色が異なり、ほとんど
オーダーメイドで作ることになるので一着3万円とか
するそうだ。

その祭りは、ニシン漁の終わる時期にそれによる景気を祝って
神様を祭るというのが起源だそうだ。
ニシン自体はこの地域で捌かれていたが、その卵である
数の子はここから南にある松前のほうに持っていかれた。
その松前で数の子をイカや昆布などと一緒に漬物にしたのが
松前漬けとなったのだ。
いやぁ、うまいよね。松前漬け。酒のつまみに最高だよ。
明日の午前中に松前に寄るので、うまい松前漬けを買おう。

なんて話題で大いに盛り上がり、気付くと23時近くに
なっていた。
帰りにおかみさんがお土産にジャガイモのメークインを
袋いっぱいに持たせてくれた。
ウチの親に北海道土産に野菜を買ってこい、と言われてて
その話をしたら「じゃあこれあげるよ」とメークインを
戴いたのである。
なんて親切。うれしい〜〜。

生ビール一杯、日本酒2本、たくさんのお通し、ホッケ焼き。
以上で2000円。
お通しのクオリティを考えると激安だった。

何度もお礼をして、店をあとにした。
いや、初日の飲み屋で地元の人と酒を交えて楽しくお話が
できたのは非常に有意義であった。

とはいえ、もちっと何か腹に入れてから寝たいもの。
というわけで、セイコマートでチキンペペロンチーノと
玉子焼きを買って、クルマの中でパクついた。
ここのセイコマートは深夜0時から翌朝6時まで閉店するらしい。
道内ではセイコマに限らずそういう営業形態のコンビニが
多いみたいだ。

さて、寝るとしよう。
明日は松前経由で函館に突入だ。
また夜は居酒屋に行くけど、今日のような店に当たるといいなぁ。

そんな感じで、明日の旅に想いを馳せながら就寝。
長い長い1日が終わった。

2018/7/18 06:20  [1498-5415]   

江差のセブン駐車場 豪華な朝食 さて、行きますかー

5月1日。
旅の二日目だ。

クルマの荷室、新しく導入した低反発マットレスのおかげで
グッスリと深い眠りを満喫している朝方のこと。

「おはっしゃぁあぁぁっす!!!!」
意味不明な奇声をあげ、セブンイレブンの中に男が入って
いくのが聞こえた。
その大声に目が覚める。
な、なんだ。
早朝のコンビニ強盗か?

よく見たらセブンの朝の配送であった。
トラックからこの店のぶんの食料品なんかを積んだ台車を
店内に運んでいた。
「おはしゃーす」はきっと「おはようございます」
の江差独特の方言なのだろう。

つかまだ朝の3時じゃねーか。ぜんぜん真っ暗だぞ。
ったくヒトの安眠を妨害するんじゃねーよ。
(許可もとらずに勝手に車中泊してるやつの言えることではない)
少しネトゲをやってから二度寝。

次に起きたらすっかり陽が昇っていた。
それでもまだ6時。
まあいい、起きるかー。

クルマのドアを開け、シューズを投げ、それを履く。
いつの間にかセブンの駐車場に数台のクルマが停まっていた。
昨晩はあんなに閑散として静かだった街も、にわかに活気づいてきた。

車中泊のお礼も兼ねてセブンでおにぎりを3個とザンギ棒1本を買い、
自分のカップにお湯だけもらい、クルマの中に戻る。
そのお湯でインスタントみそ汁を作り、朝食とした。
セブンのおにぎり、GW期間は100円セールをしていたので
たいへん助かるわ。

ザンギ棒。
からあげ棒の北海道限定のやつだ。
醤油をベースに生姜やニンニクを配合したタレを鶏肉の下味に
つけているらしく、なかなかイケる。
ていうかこれ食べたら本州のノーマルからあげ棒の味が物足りなく
なってしまいそうなくらい美味。
3つのおにぎりをペロリと平らげ、満足満足。

さあて、出発するか。
車中泊モードを走行モードに切り替え、運転席でナビをいじる。
今日の行先は、まず北海道最南端の街、松前へ。
途中にトラピスト修道院に立ち寄りつつ函館へ。
まあ、海沿いを走るだけなので、迷いようがないのが気が楽。
函館では日が暮れるまで、メジャーどころの名所を巡る予定だ。

https://mapfan.com/map/points/41.8640698
6440582,140.1261800540745,
北海道江差町%20本町,,,,/41.42635716524214,140.1069328557461
5,北海道松前町%20唐津,,,,/41.740500247616524,140.569094692151
45,北海道北斗市%20三ツ石,,,,/41.81611135370812,140.7408030045802
,北海道函館市%20昭和%EF%BC%92,,,,/types/car/settings/2018043
0_050000,0,0,1,2,1,50,80,50/routes

(注:ぜんぶ繋げてひとつのURLとなります)

事前に主たる目的地の電話番号や住所などをスマホのメモに登録して
おいたので、それを見ながらナビに入力。
旅においては、この作業がテキパキできるやつが勝ち組だ。

2018/7/25 05:12  [1498-5416]   

道の駅「上ノ国もんじゅ」 海を眺めながらのレストランも 海辺を散策できる 釣り人が朝から楽しんでた

出発準備ができたところで、エンジンをかけ、セブンの駐車場を後にした。
さらば江差。
またいつか来よう。いいところだった。

江差から海沿いに南下すると、すぐに上ノ国という街に入った。
ここは、ちょっとだけ思い出深いところだ。

初めて北海道ツーリングに来たとき、函館から海沿いにここに来て、
そして何を思ったのか函館へ戻る山沿いの道路に入ってしまったのだ。
道を間違えた、とわかったのは30分後のことで、慌てて引き返したのだが、
その山の道はとんでもなく素晴らしい道路であったことを
今でも覚えている。
道端にはコスモスが咲き乱れ、そしてJR江差線の列車が原チャと
同じくらいの速度で走っていた。
しばらくその列車と並走し、何か映画のワンシーンを描いているような
錯覚すらしていた。

初めての北海道ツーリングにしてそんなドラマチックな道路に
出会えて本当に幸せであった。

そのJR江差線は2014年に廃線となり、現在は無くなっている。
寂しい限りである。

そんなところを懐かしみながら走っていると、海沿いの丘の上に
道の駅「上ノ国もんじゅ」が見えた。
ちょっと立ち寄ってみよう。
時間は充分あるし。

道の駅というが、ここはそれを超越した観光名所であった。
日本海が一望できる絶景ポイントに佇むコンクリートの立派な建物。
今年リニューアルしたばかりのとてもキレイな所だった。
朝早すぎたので物産店やレストランは開いていないが。

とりあえず歯を磨きながら周辺を散策した。
「歯を磨きながら」というのは、車中泊したセブンじゃできない。
こういう、公共のトイレや洗面所のある場所ならではの芸当だ。

よく手入れされた芝生が周辺に生い茂り、散歩にうってつけ。
ここで車中泊したらしい人がそのへんを散歩していた。
海側に進むと遊歩道があり、階段を下っていくと波打ち際まで
進んでいけ、3人ほどの釣り人がラジオを聴きながら楽しんでいた。
なにが釣れるのだろうか。

駐車場に戻ると、いよいよ太陽がギラついてきた。
今日は快晴になりそうだ。
運転席に座ると、もわっと熱気に包まれる。
ヘタすると今日は汗をかくかもしれない。

2018/7/29 23:13  [1498-5417]   

開放感抜群のR228 たまにすれ違う対向車が嬉しい 最果て感漂う松前の北

その上ノ国を過ぎると、しばらく人気のない単調な海沿いの道が続く。
ここらへんは、本当に何もない。
車通りも少なく、ともすると世の中から自分ひとりだけ取り残された
ような感覚に襲われる。

日本海沿いから函館へ向かうヒトは、江差から山沿いのR227を通ったほうが
圧倒的に早い。
のぼるが今走っている海沿いのR228はかなりの遠回りになってしまい、
基本的によほどの余裕がない限り観光客の多くがチョイスする道路では
ないのだ。

しかし、だからこそのぼるはこの道を選んだ。
もちろん松前町に行きたいからではあるが、この道路がもの寂しい
雰囲気であることを知っていて、通りたいと思っていたのだ。

こういう、民家も車通りも少ない道路の雰囲気はかなり好き。
最果て感というのだろうか。
そんな孤独に苛まされる感覚は、一人旅としてもっとも酔える瞬間。
いわゆる「ストイックになれる瞬間」ってやつだ。
GWでこんな空いて独り占めできる快適道路は、なかなかないものだ。

ナビを操作してこの雰囲気にマッチする歌をかける。
無人島に置き去りにされた32人が爆弾を使ってバトルロイヤルする
「リアルボンバーマン」をテーマにしたアニメのOPであり、
いまの孤独感をとてもよく表現した曲だ。

https://www.youtube.com/watch?v=Ig9U4I9X
2g0


さて、これから向かう松前について。
漬物でこれを知らぬはモグリ、といわれるほど有名な「松前漬け」は
もちろんその松前が発祥の地。
数の子、するめ、昆布などを醤油で漬けた保存食で、酒の肴や
ごはんのお供にピッタリの漬物だ。

それはそれとして、松前には立派な城「松前城」がある。
歴史については後述とするが、その松前城の周辺には桜の木が
1万本も植えられており、今まさにその桜が満開の見頃だという。
それならば見に行くしかあるまいて。

あともうひとつ。
ウニだ。
世界中のウニはオレのもの、とジャイアニズム全開で宣言するほど
のぼるはウニが大好きだ。
北海道のウニで有名なのは礼文島や積丹半島産であるが、松前のウニも
負けず劣らずウマいと聞く。
ウニ漁解禁は5月下旬といわれているので、たぶん今回の旅での
ウニは絶望的だとは思われるが、もし獲れたてのウニが食べられるなら
是非、と思っていたりする。

そんな感じで楽しみにしている松前なのだが、道の駅から1時間足らずで
もう到着した。
まだ10時にもなってないのに、ちと早く行動しすぎただろうか。

渡島半島は、カブトムシのツノを逆さまにしたような形をしているが、
松前はその片方のまさに先端の地である。
日本海から津軽海峡の入口に位置しており、その海流の複雑さが
豊富な魚介類の産地として栄華を誇った。

また、渡島大島・小島という2つの無人島が近くにある。
大島はなんと日本でいちばん大きな無人島。
パーフェクトグレードのガンプラほどの大きさのネズミがいたり
やたら繁殖しまくって、越冬できずに死んだウサギの死骸が
そのへんに転がっていたりと、けっこうホラーな島なのだそうだ。
小島は、2017年にニュースになり有名になった。
北朝鮮からの脱北者を乗せた木造船がその小島に流れ着き、
その灯台施設や漁業組合の管理小屋に進入し家電製品を盗んだり
発電装置などを破壊しまくり、挙句にバレて逃げまくったという
迷惑千万な話だ。

2018/8/6 00:05  [1498-5418]   

道の駅「北前船 松前」 そこから見える松前城 城へ向かう小道 松前城

近年に完成したばかりの道の駅「北前船 松前」はこの地の
観光の拠点となっているが、これは国道228号沿いにあり、すぐに
見つかった。

津軽海峡を裏手に、木造・瓦屋根の純和風な建物で、
オープンしてまだ間もない道の駅。
駐車場には多くの観光客のクルマが次々と停められていた。
建物の中に入ってみるが、土産物売場もレストランもまだ営業前。
むむぅ、やっぱし早く来すぎてしまったか。

道の駅周辺を眺めると、なんとここから松前城の天守閣が見えた。
そのまわりだけピンクに彩られている。きっと桜の花だろう。
ていうか、ここからすぐ近くではないか。
たぶん歩いて10分もかからないだろう。
それならクルマをここに停めたまま、徒歩で松前城見学だ。

というわけで国道を横切り、土手を下って城の方へ歩いた。
同じことを考えている人が何人かいて、その人たちの後に続いた。
城へ続く小道からもう桜まみれ。
ほぼ満開の桜が右に左に咲き乱れ、多くの観光客がため息をつきながら
記念写真を撮っていた。

松前城の天守閣前に到着。
そのへんにいろんな露天が立ち並び、スピーカーからは北島三郎の
演歌が延々と流れている。
北島三郎はこの近くの知内の出身なのだそうだ。
いやぁ、さっきまでの閑散とした日本海側の道路が嘘みたいだ。

ふと、松前城を見上げる。
戊辰戦争の際、土方歳三率いる旧幕府軍が落城させた歴史がある。
城内を見学するにはやはり有料になっているので、外から眺めるだけ。

2018/8/11 13:54  [1498-5419]   

いろんな露天が立ち並ぶ ベンチに座って、いざ・・・ 1000円ウニ丼をいただきます! 快晴の花見、最高です

そして、桜を見ながら様々な露天を物色。
イカやホタテの浜焼き、松前漬けの試食販売、昆布など乾物の土産物など、
この地ならではの特産品が立ち並んでいる。

その中で、とんでもない露天を見つけた。
海の幸を中心とした丼物を提供する店なのだが、その店の前には
「ウニ丼 1000円」と書き殴られたポップが!
思わず二度見。
ウニ丼、1000円だと?
ふつうに食べたら2000円以上する高級品だぞ。

これをチャンスと言わずしてなにかチャンスか。
店に立つバイト(としか見えない高校生くらいの男の子)に聞いてみると
「地元産のウニっすよー 今朝採れたてっすよー」
という完璧なまでに心躍る回答。
これはもう食べるしかない。

1000円を払い、しばし待つ。
「おまたせしゃっしたー」
使い捨てスチロールのどんぶりを手渡される。
これが、1000円のウニ丼かー!

・・・・ちょっと小さい。
もちっと大盛にしてくれてもさー・・・
とか思ったが、なにしろ1000円なのだ。
考えてもみろ。これ3杯食べたらそのへんで売られている3000円クラスの
うに丼よりも絶対ボリューミーだっての。

などと割り切って納得。
とりあえずルンルン気分で広場の桜の木陰のベンチに腰掛ける。
さあ、いただきます!
脳内にはかつて一世を風靡した宇宙海賊の替え歌が流れる。


 宇宙のウニは おれのウニ
 おれの果てしない 憧れさ

 地球のウニも おれのウニ
 おれの食べきれぬ 大好物

 友よ 明日のない 消費期限でも
 やはり守って 食べつくすのだ

 命を捨てて おれは食べる
 命を捨てて おれは たーべーるー

 じゃかじゃんじゃかじゃん!


https://www.youtube.com/watch?v=FphXw7YB
qoo


この元歌だが、ジャイアンが歌うとぜんぜん印象が変わるんだろうな。
男の歌と剛田主義は表裏一体ということだろうか。
それはさておき、桜と日本の城を見ながらウニ丼を食べる。
なんともステキすぎるひとときではないか。
ここに日本酒でもあれば、もう至福この上極まりないのだが、
そこはまあ我慢だ。

ごちそうさまでした。
くったくった。
うん、こういうのは雰囲気で食べるのが一番だ。
「どう見ても地元産でも採れたてでもねーよこれ」とかクレームつけたり
しないのが大人の対応ってやつだ。
昨日カニチャーハンを食べ損なったことを思えば、食べれただけ幸せだと
いうべきだろう。

ちなみに地元の採れたてのウニは、味がぜんぜん違う。
採ったその場から味が劣化していき、冷蔵庫で保管していても
朝と夕方では味が変わってしまう。
それほど鮮度命なのだ。

2018/8/11 14:00  [1498-5420]   

白神岬 海の向こうは青森だ 見応えのある景色でした

徒歩で道の駅まで戻る。
いい天気すぎてしっとりと汗をかいた。
土産物売場がオープンしてるので、見てみる。
さすが松前漬けのメッカだけあって、数種類の松前漬けが売られている。
試食してみていちばんうまいやつを買おう。

だがこんなところで漬物を買っても家に帰るまでに熱などでダメに
なってしまう可能性が高い。
なんとかならんものか、と悩んでいたら、冷凍宅急便も取り扱って
いるらしいので、買うことにした。
昨日、居酒屋で戴いたじゃがいもも、ずっと車内に置きっぱなしだと
ダメになる気がしたので、それも一緒に同じ段ボールに入れ、
冷凍便で送ってもらった。

ちなみにじゃがいもは生のまま冷凍してはいけない。
でんぷんが変質してブヨブヨになってしまうのだ。
当時ののぼるはそれに気付かずに実家に送ってしまい、あとで親に
こっぴどく叱られることとなる。

さて、松前でやるべきことは全てやりきった。
思いがけずウニも食べることもでき、充実した。

函館へ向けて少し走ると、すぐにトンネルがあり、それを抜けると
海側に岬があった。
ここは「白神岬」北海道の最南端である。

北海道の先端といえば最北端の宗谷岬が有名だが、この最南端の
白神岬はちょっとマイナーだ。
何台か停められる駐車場とちょっとした石碑があるだけで、売店はない。
それでも「ここまで来たか」という達成感と到達感は充分感じられる。
天気が良ければ対岸の青森の竜飛岬も見えるのだろうが、今日も
ガスがかっていて遠くは見えない。

2018/8/14 00:11  [1498-5421]   

道の駅 横綱の里ふくしま 横綱記念館 二人の横綱の銅像 なんとスープ無し・・・

さらに進む。
荒々しい地形の海沿いを進むと、道の駅「横綱の里ふくしま」があった。
施設的にはそんなに規模の大きなところではないのだが、この道の駅の
見どころは他にある。
福島町は第41代横綱千代の山、第58代横綱千代の富士の出身地であり、
ここにはその両横綱の記念館が併設されているのだ。

千代の富士は、歴代の横綱の中でいちばん好きな相撲取りだった。
比較的小柄な体格なのに、ひとまわりも大柄な相手をバッタバッタと
倒しまくる逞しさを見て、子供心に大きな憧れを抱いていたものだ。
ほんと、当時の相撲中継はリアルでヒーロー番組を見てるようだった。

国民栄誉賞も授与したウルフこと千代の富士ではあるが、
2016年に61歳で病死。
まったくもって惜しい人を亡くしてしまった。
そして、同じ福島町出身の先輩横綱千代の山とともに栄誉が称えられ
記念館がここに建てられたのだ。

記念館の入口には二人の力士の銅像が堂々と飾られ、もう大迫力。
といったものの入場はしなかった。
なんか、すげえ腹減ったのだ。
小さなどんぶりのウニ丼ではやはり昼食にはならなかったようだ。

目の前にあった「桜樹」という食堂に入った。
「ラーメン」「チャーハン」というのぼりに釣られてしまった。
横綱の記念館の目の前にある食堂なのだから、きっとボリューム満点の
食堂なのだろう、とひそかに期待。

カウンターに座る。
家族連れやソロ客も多く、なかなか繁盛していた。
「チャーハンお願いします」
と無愛想なおねーさんに注文する。
GWに店の手伝いでいじやける気持ちはわからんでもないが、
やる以上は笑顔で接してほしいものだ。

10分ほどで着丼。
んー・・・
ふつうにふつうのチャーハンだった。
ボリュームがあるわけでなし、独特の味付がされてるわけでなし、
料金が安いわけでなし。
まあ、マズくて高いわけじゃないのでよしとした。

2018/8/15 21:53  [1498-5422]   

道の駅 しりうち ズームするとトンネル出口がわずかに見える 新幹線キタ――(゚∀゚)――!! あっという間に過ぎ去ってしまった

さて、再び出発。
ここからは少し山間部を走る。
海側にも道路があるけど未だ開通していない。
北海道にはそういう未開の地がまだまだ多いのだ。

そして次の道の駅「しりうち」が見えてきた。
こんな旅をしているととりあえず用もないけど道の駅に立ち寄って
しまうクセがつくね。

この道の駅しりうちの特徴はなんといっても「新幹線展望台」だ。
この知内は青函トンネルのちょうど出口となっており、
そこにちょうど道の駅が作られ、北海道新幹線の走ってる姿を
見られるように展望台が作られたのである。
とかいうのぼるも行って初めて知ったクチではあるが。

あと15分ほどで新幹線が通るらしい。
せっかくなので見ていこうじゃないか。
のぼるはてっちゃんではないが、このときばかりは撮り鉄になる。

ちなみに中学生くらいまではけっこう鉄道好きだった。
ひまなときなんてJRの分厚い時刻表を見ながら日本旅行した
気分に浸ったりしてたっけ。
大人になって、新潟から札幌へ旅するのにトワイライトエクスプレスに
乗ろうと決心したときがあったが、出発日の一か月前の切符発売日の
10時直前に電話予約したが、それでも一瞬で売り切れてダメ。
仕方なく特急と快速を乗り継いで行ったが、あのときの苦汁は
一生忘れないだろう。

そうこうしてたら青函トンネルの出口から北海道新幹線が出てきて
まわりの客が「来た! キタ――(゚∀゚)――!!」と叫んだ。
すかさずコンデジををそちらに向け、一瞬でズーム調整。
うまく撮れよ、キャノンの新型デジカメ!
ぱしゃり、そして通り過ぎた後ろ姿もぱしゃり。

いやぁ、さすが新幹線は早いね。
シャッターチャンスなんて何秒もなかったわ。
デジカメの再生ボタンを押すと、なかなか上手に撮れてた。
ふふふ、さすがオレ。
(そこは謙遜してデジカメ性能の手柄にしとけよ)

2018/8/18 05:32  [1498-5423]   

春の逃げ水 (゚д゚)ウマー

クルマに戻って出発。
いやぁ、暑い。
道路の遠くで蜃気楼の一種「逃げ水」が見える。
まるで夏だ。
我慢できずにエアコンを入れ、車内を涼しくした。
汗がじんわりとシャツにしみ込んでくる。
昨日汲んだ湧き水もぬるくなって飲む気がしない。

とりあえず近くのセイコマートに入った。
なんかスキっとする飲み物が欲しい。
できれば北海道ならではの飲み物がいい。
でもメッツガラナは今はいらない・・・
脳内でブツブツ言いながら冷蔵庫の前で物色していると
セイコマオリジナルの「はちみつレモン スパークリング」
なるものを発見。
おお、これだ。

かなり昔に「はちみつレモン」のドリンクが一世風靡したことがあるのを
覚えているだろうか。
暑いときに冷たいそれを飲むととてつもなく美味で、ドリンクメーカーは
こぞってそれ系のドリンクを出していたのだが、その中でも
ダイドーが出した炭酸版「はちみつレモンスカッシュ」にかなりハマった
思い出がある。
炭酸と甘酸っぱさが絶妙なバランスでとても好きだった。

とにかくそれを買い、店の前で飲んでみたが、まさにあの味。
こんなとこに来て懐かしいあの味を楽しめるとは、セイコマは神か。

店の前の日陰で飲んでいたのだが、ジュースの旨さと心地よい微風で
とてもいい感じになった。
それはそれでよかったのだが、店のウインドウに貼られた
「セイコマート GWラリーキャンペーン」のポスターを完璧に
見落としていた。
GW期間中に異なる店でそれぞれ300円以上購入したレシートを
ハガキに貼って送ると景品がもれなくもらえるというキャンペーンだ。

このキャンペーンを知ったのはずいぶん後のこと。
非常に悔やまれる出来事であった。

2018/8/20 08:29  [1498-5424]   

遠くに見えるのがトラピスト修道院 異国情緒あふれる雰囲気 上り坂はちょっと汗かきそう ああ、だからソフトクリームが売れるのか

さて、残りのジュースをクルマのドリンクホルダーに置き、
運転しながら飲むことにした。
このへんから再び海沿いの道となる。
すると、海の彼方にぼんやりと対岸の島のようなものが見えた。
まさか、青森が見えたのか・・・?

否。
あれは本日の目的地、函館である。
渡島半島の先端から窪んだ「函館湾」は地図で見ると大したことない
小さな湾に見えるかもしれないが、実際はかなり広大。
陸続きの対岸なのに、遠すぎて向こう側に行ける気がしない。

まあ、そんなことを思っていても、アクセルを踏むだけで進む
クルマに乗っているのだから、そのうち着くので別に焦ることはない。

このへんから北斗市なのだが、絶対にスルーできない名所がある。
JR渡島当別駅手前の線路を横切って少し山側へ進むとすぐにある。

直線道路にレンガ風の舗装が施された、スギとポプラの並木道。
その先の丘の上に佇む、鋭角な屋根のブラウンの建物。
知らない人も、テレビや写真で一度は見たことがあるのではないだろうか。
それほど有名な場所。
トラピスト修道院だ。

むかし月間マガジンで連載してたバイクマンガ「Go!Go!爆走ハイスクール」
を知っているだろうか。
ZUを駆る主人公とやたらパンチラ率の高いヒロインが中心に織りなす
青春バトルバイクマンガ・・・だったのだが、序盤のテンションが
高すぎてそれを維持できず、コミックス4巻で終わってしまった。
そのラストは、主人公とヒロインがタンデムで教会に向かって
走っていく感動のシーンなのだが、それがまさにこのトラピスト修道院
なのである。
のぼるにとってはまさに聖地というわけだ。

ここに来るのは2度目。
かれこれ二十数年ぶりなのだが、変わっていない。
修道院の坂の手前に直営の土産物屋ができたくらいだろうか。
この修道院の手作りのバター飴は有名で、かなり美味らしい。
あとソフトクリームも非常に美味しいようで、他の観光客の多くが
そのへんのベンチに腰かけて食べていた。
今はまさに暑いのでソフトクリームが繁盛してるわけだ。
のぼるも食べようかかなり迷ったが、さっきチャーハン食べて
はちみつレモンスパークリングをがぶ飲みしたので、胃が微妙な状態。
遠慮しておいた。

ちなみにGo爆の作者「武田ゆういち」氏は他界している。
Go爆を超える作品を作ることができず、漫画家を引退し、美少女ゲームの
メーカーを立ち上げ、自ら絵師となって作品を作ったが、
良作とはほど遠い出来で売れず、メーカーは解散。
後に残った負債を捌けず自ら命を絶ったという。
なんというか、好きな漫画家がそういう不幸を辿る姿を想像すると
いたたまれない気持ちになる。

2018/8/22 05:18  [1498-5425]   

遥か彼方に函館山 もうすぐ着くぜぇー 超ロングな海上コンベア なげえええー!

気をとりなおして出発。
少しぬるくなってしまったジュースを飲み干し、海沿いの国道に戻る。
寄り道はこれで終わり。
あとは函館に直行するだけだ。

函館に着いたらどうするか。
実はいまだに悩んでいた。
今日と明日の2日間函館に滞在することになっているので、ゆったりと
観光すればいい、と思っていたのだが、明日は天気が下り坂、
昼過ぎから雨天という予報になっていたのだ。
雨の中の観光ってのも悪くはないのだが、函館山や五稜郭タワーなど
上から見下ろす名所に限っていえば雨天時に見たいとは思わない。
ガスがかっていたりして景色がよく見えないのは致命傷だからな。

とりあえず、今日のうちに巡れる名所を巡って、明日は明日の風が吹く
という感じでいくことにした。

ちなみに今日の夜も車中泊だ。
宿に泊まるのは明日の夜。
今晩どこに泊まるのかは、ある程度目星はついているが実際そこに
行ってみないとなんともわからない。
道の駅での車中泊にも同じことがいえる。
道の駅美瑛がそうだったが「こんなところで一晩過ごせるものか」
と思える場所がたまにあったりする。

函館か。
今回で4度目の函館。
意外と来てるものだな。
でも函館でまともにいろんな所を巡るのは初めてだ。
いい所、いい人、そしていい居酒屋に出会えたらいいのだが。
今回はもちろん観光目的ではあるが、実はあるリベンジを果たしに
来たともいえる。まあそれは後述とする。

だんだん建物が増えてきたと思ったら、海の彼方まで続くとんでもなく
長い桟橋が見えた。
いったい何だ・・・?

それは、太平洋セメント上磯工場の海上桟橋。
採掘した石灰岩や生産したセメントを海上のタンカーに直接供給する
コンベアーなのだそうだ。
海岸から2km、採掘現場から合わせると全長6kmもの長さのコンベアだ。
なんという規模の桟橋だろうか。
びっくりしたな、もう。

それを過ぎると、いよいよ函館の市街地に入っていく。

2018/8/24 05:53  [1498-5426]   

函館クロスロード 函館へ続く長い橋 赤レンガ倉庫群 ラッピ ベイエリア本店

「はぁーるばる、来たぜ はぁこだってぇ〜♪」
そういや函館に来るたびにこれ歌ってたな。100%の確率で。

左手になんだか見覚えのある民家のような建物が。
ああ、北海道格安宿を紹介する「とほの宿」という冊子にも載ってる
「ゲストハウス 函館クロスロード」という宿だ。
素泊まり一泊2500〜3000円というリーズナブルな価格が魅力。
無料レンタサイクルもあるので、観光で函館中心部へ行くのにも便利。
・・・と思ってはいたけど、いくら自転車でもここから函館駅周辺へは
けっこうかかるぞ。
フェリーターミナルから出てるバスを利用したほうがいいと思う。
のぼるはこの宿を利用するか悩んでいたことがあったが、いろいろな
事情により却下してしまった。

それを過ぎるとすぐに青森と函館を結ぶフェリーターミナルがある。
どちらかというと函館クロスロードという宿はこのフェリーを利用する
旅行者にとっていちばん便利になるだろう。

さらに進むと長い橋を渡る。
2017年に全線開通した全長約2kmもの高架橋で、ダイレクトに
函館山方面の観光名所にアクセスできる非常に利便性の高い橋だ。

橋を渡り終えると、すぐに赤レンガ倉庫群が見え、ラッキーピエロ
ベイエリア本店が見える。
このへんでちょっと散策したい気にもなるが、気軽に停められる
駐車場がないので、残念ながらスルー。

ようやく函館中心部に到着したところで、さっそく観光しよう。

ちなみに、知らない人はスルーしてもらって差し支えないのだが、
「ラブライブサンシャイン」というスクールアイドルのアニメで
その登場人物が函館の各地を巡ったり名物を食べたりするシーンが
あって、いまや聖地となっている。
これから行くところはほとんどそのシーンに使われた場所で、
聖地巡礼のようになっていたりするが、べつにアニメのシーンを
追っているわけではない。
この旅をする前に函館観光を計画してた段階で、そのアニメを観てたら
偶然にも行先とカブっていたので、むしろビックリしたものだ。

2018/8/26 10:45  [1498-5427]   

八幡坂と間違えた基板坂 旧函館区公会堂 ここが本当の八幡坂 上から見下ろせばこの通り

ひとたまりもない言い訳はともかく、観光だっての。
まず最初に行くべきは「八幡坂」だ。
ここはすぐに見つけることができた。
函館山のほうに進むと、山に向かって急な坂になっており、
そこが八幡坂なのだ。
登り切ったところに旧函館区公会堂がある。
ラブライブサンシャインでもここでライブをやったのだ。

はい間違い。
のぼるが行ったところは「基板通」といって八幡坂の隣の坂だ。
まんまと騙されてしまった。
いや別に誰にも騙されていないし。
自分で勝手に思い込んでるだけだし。

そんな感じでその坂の上から港を見下ろすアングルでクルマの写真を
バカスカ撮ってすっかりご満悦。
満足したのぼるは、坂の上に建つ旧函館区公会堂を見学した。
国の重要文化財にもなっている、函館を代表する木造西洋館で、
そのハイカラな美しさとそこから見える函館の街と海の美麗さで
とても人気のあるスポットだ。
ラブライブでもその建物が描かれていたな。

建物に入るには入場料がかかるので外から眺めるだけ。
だがその公園のような庭を散策するだけでも満足できるところだ。

すっかり堪能し、さて次の目的地へ行こうか、と思ったとき。
強烈な違和感を感じた。
ニュータイプ特有の「てィキーン!」という擬音が付く感じの、
研ぎ澄まされた第六感的なアレだ(わけわかんねーよ)

坂の上から眺めると、八幡坂の写真だと坂を下ると海まで続くような
道路になっているはずなのに、ここだと海の手前になんか建物が
邪魔している。
それはどういうことなのか。

八幡坂はここじゃない!
のぼるはそう確信し、クルマを走らせた。
案の定、次の交差点から登る坂に「八幡坂」と書かれている。
ああ・・・こっちでしたか・・・

ようやく間違いに気付き、改めて写真を撮りまくった。
いや確かにここを見上げた景色のところがラブライブサンシャインの
ライブ現場だった。
あれは夜のシーンだったから言われなきゃわからんだろうが。
それにしても上から見下ろすと海まで続くように見えるので、見晴らしや
シチュエーション的にこちらがオシャレだと思った。

両脇に立ち並ぶ建物もいちいちキレイで、そこを歩くだけで絵になる。

これがラブライブの八幡坂ライブのシーン。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm32793946


ちなみにこの周辺には18もの同様の坂があるのだが、そのどれもが
独特の景観としての味があり、その全てをコンプするのも
楽しいかもしれない。

2018/8/28 05:40  [1498-5428]   

石川啄木一族の墓 立待岬から見た函館市街地 函館山周辺は桜MAX!

とりあえず危ないところで八幡坂はクリア。
お次は、立待岬へ向かう。
立待岬は函館の最南端で、景色が抜群に良いとの情報なので
天気の良い今日に行くべきだと思った。

途中、函館公園の脇を通る。
日本最古の観覧車がある、アミューズメント味のある公園だが、
そこで満開に咲き乱れる桜の綺麗なこと綺麗なこと。
ここで花見しながらビールを飲みたくなる衝動に駆られたが
ぐっと我慢だ。

それを過ぎるととたんに道路が狭くなり、一台通るのがやっと。
すれ違うのにえらく苦労する。
その途中に「石川啄木一族の墓」なるものがあり、函館にゆかりの
深い石川啄木の遺骨がそこに眠っているとのこと。

それを過ぎると、やがて立待岬に到着。
駐車場がもう岬になっており、やや高台から函館の市街地を一望できる。
たしかに見事な景観だ。
ラブライブではここは描かれていないので、聖地巡礼だけしに来た人は
ここへは来ない。実にもったいない。ていうかむしろ優越感。

ここは函館山の外れに位置しており、函館山への登山も含めて遊歩道が
完備されている。
案内看板にはいろんなルートの散策ルートが紹介されていたが
そこまでの時間はないのでスルー。
時間があればハセガワストアの「やきとり弁当」を持ってハイキングを
するのもいいだろうな。
やきとり弁当については後述とする。

さて、次の観光だが、いまは16時。
意外とまだ早い時間だ。
陽はまだ明るく、夕陽にもなっていない。

2018/8/30 05:27  [1498-5429]   

函館山頂上に到着 昼間でもこの絶景 状況、ガス!

少し迷ったが、函館山の頂上へ行くことにした。
函館山はクルマで頂上へ行くことができるのだが、あまりに有名すぎて
渋滞になってしまうので17時から22時まではレンタカーや自家用車は
通行止になる。
なのでまともに夜景を見るのにはバスかロープウェイを利用することになる。
だがのぼるの場合はクルマなので、駐車場代を払ってクルマを停め、
バス代(ロープウェイは高いので却下)を払って頂上へ行かなくては
ならない。
それってちょっと無駄な出費が多くてイヤだよなぁ。
と思って「それならば」と思いついたアイデアがあった。
夜明け前に行けばいいのだ。
日が暮れた後の夜景のほうが美麗なのだろうが、夜明け前より瑠璃色な
函館の夜景も面白いだろうし他の観光客が見れない優越感にも浸れる。
ステキなことなのに、ほかの人がやらないことをやる優越感ってのは
何物にも代えがたい快感なのだ。
それはなんといっても車中泊だからこそできる芸当だ。

なんてことを計画していたのだが、この通行止になる前の時間に
頂上へ行くことができるなら、それでもいいか、と思った。
ま、夜明け前に起きて行動するとか、やっぱめんどくさいのよね。
のぼるもしょせんこの程度よ。ハハハ(乾いた笑い)

函館山の頂上に続く峠道をクルマでひたすら登る。
右へ左へ急カーブが連続し、せわしない。
前方に路線バスが走っているが、意外と速度を出している。
運転手も慣れたものなんだろうな。
だが乗客は酔うだろうなぁー。

そういえばむかしバスで函館山へ行ったとき、帰りのバスの中で
バスガイドが「ゲロ袋が必要な方は仰ってください」とマイクで言い
車内を爆笑の渦にした思い出があったな。

10分ほどで頂上に到着。
自動車専用の駐車場があるのでそこに停める。
ここまでほぼ下界の景色は見れなかったのできっと感動できることだろう。

山頂にはロープウェイの駅、土産物屋、本格的なレストランがひとつの
大きな鉄筋の建物にあり、この時間でも客がごった返している。
これで夜になったらどうなるんだ。

とりあえず展望台へと進む。
外の階段を上っていくと、建物の屋上に出る。
そして柵へ向かっていくと・・・

まあ見事。
函館の半島が一望。

手前には元町の教会群、最初に通ってきたベイエリア、そして
これから向かう五稜郭(タワーしか見えないが)、そして明日の
夕方に行く予定の函館空港の向こう側・・・
さらに奥には亀田半島の山々・・・はガスで見えない。
下にいるとあまりよくわからないのだが、上から見ると海に挟まれた
意外と狭い範囲の土地であることがわかる。
そこで夜にたくさんの明かりが灯れば、そりゃもう感動的な景色に
なるんだろう、と簡単に想像できる。

この時間なので人はまだ少なく、いいポジションの柵のとこで
見ることができるが、
むかしバスで夜景を見にきたときは、人だらけでなかなかポジション取りが
できなかったな。

2018/9/1 06:08  [1498-5430]   

やると思ったズーム遊び 真ん中にそびえるのが五稜郭タワー 倍率ドン・さらに倍! これがSX720の本当の力だー!

なんてことを思い出しながら景色を楽しんでいると、突然後ろの方から
若い女性がなんか大声を出していた。
「みなさんこんにちは〜! ただいま函館山のてっぺんにきてますー♪」
などと自撮り棒を持ってその先に付けたスマホに向けて叫んでいる。
どうやらブログのライブ配信をしてるらしい。
若い女性が一人でそんなことをしてるとか勇気あるなー。
人目とか気にしたら負けなんだろうなぁ。
まあ、まわりのヒトはドン引きしてるけど。

3分ほどで撮影を終えると、今度は撮ったムービーをさっそく再生して
チェックをはじめる。
しかもスマホのスピーカー音量MAXで、さっき叫んでいた声と
同じくらいの音量で再生している。
ちょー。せめて再生時くらいは自分だけに聞こえるレベルの
小さな音にしたほうがいいと思うのだが・・・

一連の作業を終えると、もう何食わぬ顔で他のヒトに混じって景色を
楽しみはじめた。
恐らく今は撮ったムービーを(たぶんユーチューブ?)にアップロード
しているのだろう。

いやぁ、こういう人はじめて見た。
いまの女性はいろんな人がいるんだなぁ。
なんて感心していると、その女性の持っているトートバッグが
開きっぱなしになっている。
スマホなどを仕舞って、そのままボタン(かチャック)を閉め忘れたようだ。
こういう場で一人の女性に話しかけるのは、ナンパなヤツだと思われそうで
イヤなんだけど、こういう場合は注意してあげるのが優しさってやつだ。

「失礼、バッグを閉め忘れてます。大事なものスられちまいますよ」
と話しかけると、
「あら、ほんと。あたしったら。すみませんありがとうございます」
素直にお礼を言ってくれた。

これをきっかけにお話しでもできたら、とか瞬間的に思ったが、やめた。
むかし淡路島の道の駅でその地の話を聞こうと女性に話しかけたら、
ナンパしてると思い込んだらしくすげえ冷たい扱いをされたトラウマが
蘇ったのだ。
まあ、女性一人の場合なら知らないの男に警戒するのは当然だとは思うが。

とりあえず土産物を物色した後、再び出発し山を下った。
陽も少しずつ西に傾きはじめ、夕日に向かいつつある。

2018/9/2 23:32  [1498-5431]   

車中泊会場下見 五稜郭の堀の外を歩く 五稜郭タワーが見えてきた タワー1Fのエントランスフロア

次は、五稜郭へ行こうと思うのだが、できれば明るいうちに車中泊の
ポイントを押さえておきたいので、計画していた場所に向かった。

車中泊の場所は、昨日同様に良さげな居酒屋から徒歩圏内の場所だ。
今回の居酒屋は五稜郭のちょっと北にある「じゅげむ堂」という店。
函館の観光地から少し離れた、地元民が利用しそうな立地にある
居酒屋で雰囲気も良さそう感じがしたからだ。
函館駅周辺だとボッタくられそうな気もしたし。

クルマでその居酒屋までは15分ほど。
店の場所を確認し、ついでにそのすぐ近くの日帰り温泉の場所もチェック。
そして良さげな車中泊の場所も見つけた。
カラオケ屋の駐車場だ。
朝方まで営業してるカラオケ屋なので駐車場を閉じる心配もないし、
目の前にセブンがあってトイレにも困らない。
よし。今夜の寝床はここに決めた。

といわけで、本日の観光のラスト「五稜郭」へ行こう。
クルマで5分ほど走り、テキトーな駐車場に停めてあとは歩く。
まずは五稜郭タワーの展望台から全貌を見てみることにする。

五稜郭の堀に沿って五稜郭タワーに向かってひたすら歩く。
見頃満開の桜がたくさん植えられていて、多くの人が花見を楽しんでいる。
楽しそうでいいなぁ。
こういうシーンを見ると、函館に住んでみたい、とか思うのだが
まあアレだ。こういう楽しい時期とか少ないし、冬とか新潟より寒いし、
観光客とか外人とかたくさんいるとイラっとするだろうし。

なんてことを思いながら歩いていると、方向感覚が狂った。
ここの堀沿いの路地はクネクネ曲がっているから気をつけないと。

五稜郭のふもとにようやく到着。
入口を入ってすぐのフロアは広場になっていて、屋内で屋台が立ち並び
海産物の浜焼きをはじめ縁日のグルメなどが売られており、テーブル席で
食べることができる。
もっとも、もう夕方でほとんどの店は閉まっていたが。
イカ焼きが200円で売られていたので食べようかと思ったのだが、
これから五稜郭タワーのてっぺんの展望台へ上るエレベータに乗るのに
イカ焼きの匂いとかさせてたらサイアクなのでやめておいた。
帰りにまだ売ってたら買おうとは思ったが、きっと売り切れているだろう。

フロア内にいろんなレストランや土産物屋もあるがすべてスルーして
チケット売場へ。
大人ひとり900円を払う。
この3月まで840円だったのだが4月から値上げしたらしい。
840円だって充分高いと思っていたのだが。
まあ、運営と維持にすげえかかるんだろうから、致し方あるまい。

順番を待ってエレベータに乗り、最上階へ。
すし詰め状態のエレベータ。後ろのヒトに押され、前にいた若い女の子に
ぶつかりそうになったのでその後方の壁を手で抑えてなんとかガードする。
え、これ・・・傍から見ると壁ドンじゃん。
「もうオレ、おまえしか見えないから」
とか口説き文句言ったら何かフラグ立つかな。
ってギャルゲーじゃねーよ。

2018/9/5 05:34  [1498-5432]   

タワーから見た五稜郭 沈む夕日 奉公所庁舎 もうすぐ暗くなる

頂上の展望台に到着し、ようやく開放される。
多くの人でごった返しており、人酔いするわ。
とりあえずなんとかいいビューポイントにありつけ、眼下を眺めた。

五稜郭はその名の通り、五芒星の形をしており、この高さから見て
ようやくその外形がわかるくらい規模がでかい。
外宇宙から異星人が攻めてきたら、この五稜郭が魔法陣となり巨大ロボを
召喚して迎撃とかしてくれそうな雰囲気すらある。

などと想いを馳せているのに、まわりは超うるさい。
特に中国人と思える団体はひどすぎる。
大声でくっちゃべりながらいちばん良いビューポイントに、しかも
長時間・広範囲に居座って何度も何度も写真を撮りまくる。
やっと撮影を終えると景色も見ずにべらべらとトークに夢中。
どこうとする気配がまったくない。
そのまわりで彼らがどくのを待っている他人の存在など、まるで眼中に
ないようだ。
地上の人を見て「見ろ、人がゴミのようだ」とか言いたくなるが
彼等を見てるとバルス一発かましたくなる。
ま、日本人でもたまにああいうヒトたちいるけどね。

とりあえず堪能したのでエレベータで下に降りる。
1階に戻るとフロアではもうどの屋台も閉店していた。
もちろん格安のイカ焼きも無かった。
お腹すいたな。
五稜郭の中に屋台とかあったらそこで何か食べたいなぁ。

などと思いながら五稜郭の堀に掛かる橋を渡る。
もう夕方だ。
太陽が函館の彼方に沈もうとしている。
あらまあ、見事な夕日。
桜を手前に、夕日をバックに写真を撮る。
粋だね。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19921845


五稜郭の内側は、桜ではなく松が多い。
外堀の近くに行くと桜が多いようだが、中心部は松ばかり。
金沢の兼六園もそうだったが、中心部は意外と桜でなく松が多い。
なぜだろう。

五稜郭の中心に位置しているのが奉公所庁舎という木造の立派な
建物があった。
かつては偉いヒトが居座っていたのだろうが、現在は資料館として
使われている。
ていうか屋台などどこにもないではないか。
歴史的価値の高い施設だからそういうパンピー的なものを設置しては
ならんという決まりなのだろうな。
あー。腹減った。

一通り巡って、反対側から退場し、駐車場へ向かった。
五稜郭は五角形の形をしてるので、のぼるのようなシロウトが来ると
かなりの確率で次のような話になる。
「あれ、駐車場ってどこだっけ」
現在位置と方角を見失ったのぼるが無事にクルマのところに
辿り着いたときには、すでに日が暮れて暗くなっていた。

2018/9/7 05:42  [1498-5433]   

函館 麺屋狼煙 メニューその1 メニューその2 めっちゃ濃厚でうまかったー!

とりあえず車中泊ポイントに向かって走るが、うかつな事に
夕食のことを何も考えていなかった。
五稜郭のどこかでなにか食べられるだろう、とテキトーすぎる考えで
いたのだ。
いろいろと歩き回った1日だったので腹が空いてたまらん。
そう思っていたとき。
目の前にラーメン屋が見えた。
ラーメンか。
ラーメンね。
いいじゃん。入ろう。

「麺屋狼煙」という店。
狼煙とは「のろし」と読む。
新潟にも「のろし」という二郎系インスパイアのラーメン屋があり、
本店の味はけっこう好きなのだが、この店はそれとはまったく関係が
なさそうだ。
果たしてどんなラーメンなのか。

店内はテーブルとカウンター合わせて15席ほどの小ぢんまりとした広さで
テーブル席には地元の女子高生3人が仲良くラーメンをもりもり食べていた。

カウンターに座り、メニューを熟読。
超濃厚魚介とんこつ、醤油、味噌、塩、つけ麺というバリエーション。
店員に聞くと、超濃厚魚介とんこつが絶対おすすめ、というので
それと餃子を頼んだ。

8分ほどで着丼。
見た瞬間、我が目を疑う。
とんこつといえばクリーム色のスープが普通なのだが、赤味噌としか
思えないこげ茶色をしている。
もう見た目から超濃厚であることが伺える。
トッピングは味玉、刻みたまねぎ、メンマ、炙りチャーシュー。
あと板海苔の上に魚粉が小さじ一杯。

レンゲでスープをすくってみると、じっくりコトコト煮込んだ
ポタージュみたくドロっとしている。
すげえ・・・こんなドロドロのとんこつスープなんて初めて見た。
一口飲んでみる。
濃厚であることは言うまでもないが、しょっぱくはない。
風味が濃厚なのだ。丁寧にとことん煮詰めた豚骨の風味が口いっぱいに
広がり、渋みもエグみもない旨味が舌に絡まる。

うめえ・・・!
太めの麺はそのスープとよく合う。
麺をリフトアップしても麺と絡まり離れないスープ、口に運んで咀嚼すると
麺とスープそれぞれの旨味が混ざり合う調和が心地よいハーモニーを
口内で奏でる。
魚粉を少し溶かし、カウンターに置いてあるすりおろしニンニクを
足して食べてみると、また新たなまろやかな味わいを楽しむことができる。

餃子もうまい。
一口食べると、じゅわりと肉汁がにじみ出る。
ジューシーな餃子。マズいわけがない。

満足、満腹、至福。
素晴らしい一杯であった。

会計時に少し店長とトーク。
「ごちそうさま。うまかったです。オレの地元の新潟にも
出店してくれませんか」
「そう言ってもらえると嬉しいのですが、新潟はラーメン激戦区
じゃないですか。ウチじゃとても太刀打ちできないですよ」
「いや、この超濃厚魚介とんこつは新潟でも見たことないし
充分いけると思います」
「なるほど。ありがとうございましたー!」

店を後にする。
後で知った話だが、ここの近くに行列が絶えないラーメン屋があって
後発のこの店は不利だったというが、あの味なら充分戦えると思った。

函館の食事というとまず新鮮な魚介が思い浮かぶが、こういう
地元民しか来ない、地元民のためのラーメン屋(立地的にそうとしか
判断できない)を楽しむのもまた一興だと思った。

さて、一応本日の予定はこれで終わりだ。
ていうか明日行こうと思っていた所も調子に乗って巡ってしまった。
明日の予定はほぼ白紙となったわけだが、どうせ雨になるんだから
どうでもいいや。

2018/9/9 05:58  [1498-5434]   

昭和温泉(撮影は翌日のものです) じゅげむ堂(同じく翌日) ジンギスカンの唐揚 珍しい飲むヨーグルト酒

とりあえず車中泊ポイントのカラオケ屋の駐車場に戻り、ラゲッジルームを
車中泊モードに切り替えた。

それから、すぐ近くにある「昭和温泉」で今日の疲れを洗い流す。
館内は広く、浴場も広く、露天風呂も広い。
ボディソープやシャンプーも備付で420円は安い。

サウナもあって、気持ちいい。
湯舟もあまり熱くなく、ゆっくり浸かっていられるのが嬉しい。
函館というと「湯の川温泉」が有名だが、むかしそこに入ったとき
湯温が激アツで長時間入っていられなかった思い出がある。
それと比べたらこの「昭和温泉」は長風呂に適している。

さっぱりとリフレッシュし、気分爽快。
クルマに戻り、荷物を整理したところで、いよいよ本日のトリ。
居酒屋へGO。

歩いて1分の好立地にある「居酒屋じゅげむ堂」という店。
気軽にジャージにサンダルという超絶リラックス装備で行った。
どうせ呑んでクルマに戻ったらあとは寝るだけだからな。

センスの良い大衆居酒屋といった感じで、とても繁盛している。
カウンターに案内され、とりあえず生ビールを注文。
それが来るまでに食べ物を決めよう。
とはいっても先ほどラーメンを食べたばかりなので、ガッツリ食べるのは
やめておこう。

生ビールを運んできた店のおねーさんに聞くと、ほっけ焼きは
メニューにないらしい。
なんでだよ! 北海道の居酒屋でほっけ焼きを置いてないとか、
タコを仕入れていないタコ焼き屋のようなもんじゃねーか。
ほっけナメんなー。

まあ、いきなりクレーマーになるのも新潟県民の恥になるので
第二候補の「ジンギスカンの唐揚げ」を注文した。

まずは独りで乾杯。
温泉で火照った身体に染み入るビールがたまらん。
お通しはまぐろのぶつ切り。
少し炙ってあるようで、タタキに近いかも。
生姜醤油でいただくと、これがなんともいえないウマさ。たまらん。

5分ほどで唐揚げが来た。
なかなかのボリュームで、食べ甲斐がありそう。
ひとつ食べてみると、若干クセがある味ではあるが、食べ進むと
スパイシーな衣との調和に気付き「あ、なるほど」と頷いてしまった。
皿のフチに添えられたマヨも、いいアクセントになる。
そのマヨに七味をかけてディップすると、予想通りウマい。

お次は日本酒と、それに合うツマミを頼もう。
オススメの日本酒はどれか、と店のおねーさんに聞くと
この店オリジナルの「じゅげむ堂」という冷酒があるというので
それとかにみそ和えを注文。

到着した冷酒を一口ぐいっと。
程よい甘口でいかなる料理にもピッタリ合う感じ。
この店オリジナルの日本酒ってすげーな、と思ったら、
別ブランドの地酒のラベルを貼り替えただけという話。なんだw

かにみそ和え、とは何ぞや。
ほぐしたカニ身をかにみそと和えてあるだけのものだったが、
まあかにみそとの和え物でそれ以上のものはないだろう。
思った通り日本酒にベストマッチだし。

ほっけ焼きが無かったのが残念ではあったが、それを帳消しに
するようなウマい料理ばかり。
冷蔵庫には偶然仕入れたという山形のリキュール「子宝」の
飲むヨーグルト味が置いてあり、思わず一杯注文。
これは通販でも買えるので、飲んだことがない人はぜひ飲んで
みてほしい。マジでうまい。
酒にあまり強くない友人がマジハマりしたという、曰く付きの
逸品である。

すっかりいい気分になったところでお会計。
3000円。
えー。ちと高くないか。と思ったが、昨晩の店が安すぎだから。

欲を言えば、カウンターで呑みながらマスターや地元の人と
お話できる昨晩のようなスタイルの店がよかった。
だが今どきの居酒屋ってのはこういう「養老の滝」スタイル
なんだろうな。
コミュニケーション重視であるなら、廻らない寿司屋に行けば
いいのだろうが、今ののぼるにはちと敷居が高い。

クルマに戻り、寝袋にくるまり、目を閉じるともう意識が飛んだ。
ま、疲れていたから無理もないか。

さて、明日はどうしようかな。

2018/9/13 05:09  [1498-5436]   

ハセガワストア やきとり弁当外観検査 やきとり弁当製品検査

5月2日。
旅の三日目だ。

3:30に目覚める。
昨晩ビールとか日本酒とかヨーグルト酒とか、調子こいて
カパカパ呑んだから、ちとトイレ。

歩いてすぐのセブンイレブンに駆け込み、小用を足し、
二日酔い防止のため野菜みそ汁と、深夜のデザートとして
カスタードプリンを買う。

なんですかね、この組み合わせ。
みそ汁とプリンとか、なに考えてんだろ。
まあ、これが「酔って寝て起きた瞬間の思考」ってやつだ。
野菜ゴロゴロのみそ汁を食べる。冷えた身体に火が灯る。
そしてプリン。火が灯った身体を骨抜きにする。

それから・・・・・
おやすみなさいませ。
まさかの二度寝。
ダメ人間ここに極まれり。

次に起きたら、すっかり日が昇っていた。
とはいえ6:30。まだ早い。
辺りはだんだんと車通りが多くなってきた。
夜はほとんど静かだったのに。

さて、本日も気合入れてがんばるかー。
着替えたあとクルマを車中泊モードから走行モードにトランスフォーム。
たまにボタン一発でオートチェンジしないものかと思う。
毎日大変なんだよ、この作業。

まずは朝ごはん。
クルマで5分もかからない所に「ハセガワストア」という
コンビニのような弁当屋がある。
ハセガワストアはラッキーピエロと同じく函館周辺だけに
展開している弁当屋で「やきとり弁当」が大人気。

店内はコンビニのような、スーパーのような、でも弁当屋のような。
なんかよくわからない商品陳列をしている。
出来合いの総菜はセイコマートと同じものを仕入れており、
また店内で調理した惣菜も売られている。

一通り店内を物色し、弁当のメニューをガン見し、そして結局
一番人気の「やきとり弁当タレ」を注文した。

注文を受けてからやきとりを焼き、それを海苔弁の上に3本載せて
出来上がり。約10分ほど調理に時間がかかった。
ノーマルのやきとり弁当、490円也。
これを基本に、ごはん大盛や野菜串などを追加したメニューや
タレの他に塩、塩だれ、うま辛という味付のバリエーションもある。
地元にあれば間違いなくコンプリート狙いのリピーターになるな。

ポットのお湯をもらってみそ汁を作り、クルマに戻って
さっそくやきとり弁当をいただく。
まったく、朝っぱらからヘビーなものを・・・

ちなみに、やきとり弁当のやきとりは「鳥」ではなくなぜか「豚」。
豚のバラ肉を串に刺し、ねぎま状態にして焼くのだ。
いや、これは確かにうまい。
絶妙の甘辛具合のタレがごはんとの相性抜群で、もりもり食べられる。
シンプルな弁当なのに味加減が絶妙すぎ。
いいなぁ、函館住民。ほんとにいいな。

朝からスタミナをつけた。
さて、今日はどうする。
弁当の空容器を店のゴミ箱に捨て、空を見上げる。
青空ではあるが、少し肌にまとわりつく湿気が気になる。
それは海沿いの気候のせいなのか、それともこれから天気が崩れる
前兆なのかはわからない。

2018/9/16 05:17  [1498-5437]   

しーんーほーぎーあー! ビカーン!

せっかく旅をしてるのだから、行きたい所へ行ったり、温泉の
ハシゴをしたり、うまいもん食べ歩きしたり、やるべきことは
たくさんある。
昨日巡った場所だけで語れるほど函館はチンケな街じゃない。
トラピスチヌ修道院や赤レンガ倉庫、まだまだ函館はたくさんの
名所があり、海鮮や洋食、ラーメンなど話題の店だって
数えきれないほど並んでいる。
ふつうに考えるなら、雨が降り出すまで名所を巡り、雨になったら
温泉やグルメに勤しむ。それが利口なやつの行動ってもんだ。

しかし、のぼるの脳内にはひとつのやるべき事が頭を離れない。
それは初めて函館に来たときの思い出。

JR函館駅前にバイクを停め、少し時間を潰そうと駅前のパチンコ屋で
羽根物を打った。
ところがその台がすげえいい台で、ホイホイ足に入り、サクサク羽根が
玉を拾い、気付けば1000円で1箱を満タンにし、2箱目に突入していた。
ところが、調子に乗ってガンガン出してたら、店員のババアが出てきて
のぼるの台に「優秀台」と書かれた張り紙をバンと貼り付け、
「この台は優秀台にするから、続けて打ちたければ3000円出しな」
なんて言い出してきたのだ。

いま思えばそんな馬鹿げた要求を呑む云われはない。
どうしてもと言われたなら警察沙汰にすればよい。
だが、当時ののぼるはそのババアのやり口に負け、台を諦めその時点での
出玉を交換して店を後にしたのであった。

勝ったことは勝ったが、どうにも釈然としなかった。
そんな想いを今の今まで胸に抱きながら生きてきたのだ。

現在において、その駅前パチンコ屋は潰れて無くなっていた。
ざまーみろ、と素直に思ったが、それだけではもの足りない。
函館のパチンコ屋で、正々堂々と勝負し、勝ってこそ本当のリベンジと
なるのだ。
そうだろ、そう思うよな、カイジ!

そんな感じで、弁当屋の真後ろにあるパチンコ屋に突入した。
決して「おおっと、こんな所にパチンコ屋があるじゃん。打ってこ」
とかいう衝動的な感情に絆されたのではない。
くれぐれも誤解しないで欲しい。
ただ、昨日の一連の観光で大勢の他の観光客に「人酔い」しており
これ以上人がたくさん来る場所にはあまり行きたくなかった、という
点については事実である。
だから今日は夕方まであんまし行動しないで、パチンコでのんびりするのだ。

注:ここからしばらく旅と関係ないパチンコ話になりますので
興味のない方はすっとばしてください。

お。新台の「偽物語」がある。
西尾維新の化物語シリーズの新作パチンコだ。
さっそくやってみよ。

うんうん、相変わらず演出が面白い。パチンコの開発にもシャフトが
絡んでいるんじゃないだろうか。
おおっと、赤保留きたぁ!
げ。外れた。ちょーショック。

そんな感じでウンともスンとも言わず、他の台に移る。
シンフォギアか。スペックだけ見るとまあまあ打ちやすいかな。
やってみるか。

なんだこの保留の「てがみ」って?
うわっ 画面がフリーズした!
演出か? 演出だよな?
ていうか何十秒フリーズしてんだよ!
台ぶっ壊れた? 店員呼ぶか?
ああ、動いた。ていうか当たった!

予備知識無しの初打ちだとかなりビビる演出に一喜一憂。
だが3連で終わり。もちっと出してくんね?

次にヴァルヴレイヴを打つ。
これも早めに当たったが、やはり3連ほどで終わり。
クッソやろー、新潟モンだと思ってホルコン仕組んでんのか?

2018/9/19 05:47  [1498-5438]   

萬福食堂 ごはん100杯まで無料! まさにエビフライデーナイト

気が付くと12時。
もう昼か。
ランチを食べに行こう。

クルマでそこから10分ほど。
亀田港町にある「萬福食堂」という大衆食堂へ行く。
けっこう混んでいたが、たまたまテーブル席が空いており
待たずして座ることができた。

この店は知る人ぞ知るという大盛りの店で、腹を減らした
学生やサラリーマンでいつも賑わっているという。
メインディッシュの量はもちろん、ごはんもてんこ盛り。
しかもおかわり無料。
無料というのは語弊があるか。
正確にはごはん100杯までおかわり自由だ。
そんなに食うやつもいないし、おかわりの数を数えるひまな店員も
いないと思うので、まあネタなんだろうw

この店の一番人気は唐揚げ定食。巨大な鳥の唐揚げが5個
「食えるもんなら食ってみろ」と言わんばかりのボリューム
なのだそうだ。
だが、今回は「エビフライ定食」を注文してみた。
なんかそんな気分だったのだ。

満腹になりたい場合、ふつうは肉系のメニューを頼むのがセオリー。
だが、朝に豚肉を食べたせいか、別のものが食べたかったのだ。

10分ほどで着丼。
うおー。すげえ。
ふつうの店でエビフライ定食といったら2本とか小ぶりのが3本
とかが常識だが、この店はデカいの4本!
しかもおまけに唐揚げ1個付き。
なんというボリューム。これで850円は破格の安さだ。
がんばって食べねば!

タルタルを2本にかけ、残りの2本にはソースをかけて
バリエーションを増やして食べる。
ザクっとした歯ごたえの衣、太い身のエビを咀嚼すると
ジューシーなエビ汁が口の中に広がり、タルタルの酸味と合わさって
何とも言えない幸せを感じる。
ああ・・えびふりゃー最高!
唐揚げには七味マヨディップ。たまらん。最高。

このおかずのボリュームならごはん3杯はいけそうだったが
夕方の宿の食事のことも考慮し、2杯でやめておいた。

むろん、それでも満腹だ。
ああ・・・なんという幸せ。ごちそうさまでした。
街の外れにこんなすげえ店があるなんて地元のヒトもあまり
知らないのではなかろうか。
観光客など函館の街中でしか食べないだろうし。
フフフ・・・事前に徹底的にネットで調べまくった甲斐があったな。

2018/9/21 05:17  [1498-5439]   

問題のガソリンスタンドのあったショッピングモール

さて、なんだか空が曇ってきた。
予報通り昼からは雨になりそうだ。
じゃあ夕方まで第2ラウンドといくか。

おっと、その前にガソリン補給しておかないと。
こういう都市部で入れたほうが安いし確実。
ガス欠になりかけてからスタンドを探すと見つからないからな。マジで。

というわけでショッピングモールの一角にあるスタンドに入る。
セルフなので、液晶画面を見ながら設定をする。
カード支払い、レギュラーガソリン、満タン、っと。
設定を終えて、ノズルを給油口に差し込み、レバーを引く。
なんだか新潟のスタンドに比べてガソリンの出が弱い。
蛇口から水道をコップに入れるときのようなチョロチョロな感じだ。
新潟だとバスタブに湯を入れるときのように勢いよくドボドボと
出るものだがな。
ここのスタンドだけなのだろうか。それとも北海道全体がそうなのだろうか。
よくわかんねーな。

などと思いながら給油してたら、いきなり給油口からガソリンが溢れ出た。
「うわぁ!」
まさかの展開に反射的にレバーを離し、給油が停止。
ふつうは満タン付近になった瞬間にセンサーが感知して自動で停止
するものだが、ここはそうではなかったようだ。
なかなか信じられないサービスをするんだなあ。
あふれたガソリンはコップ一杯程度で、まあさしたる被害はない。
むしろ精神的ダメージのほうが大きかった。
いや、ほんとやべーよ、あのスタンド。マジコエーって。

そんなわけで別のパチンコ店へ行く。
店に入ってすぐのところに新台コーナーがある。
「翠星のガルガンティア」か。
またマイナーなアニメをパチンコ化しやがったな。
まどかマギカの脚本をやった虚淵玄がシリーズ構成を務めた作品で、
陸地が水没して海ばかりとなった未来の地球の物語。
宇宙から来た主人公はロボットを操って船団「ガルガンティア」
の危機をいくつも救う、といったストーリーだ。

お前が座れ、といわんばかりに空き台があったので躊躇なく座る。
大当たり確率1/319の難易度の高いスペックだが、そのぶん当たれば
デカいから、午前中の負けを帳消しにすることも容易いはず。
当ててみせる。相手がザクなら人間じゃないんだ。

しばらく打ってると、リプレイが続き保留が赤に。
きた。チャンスチャンス!
これが確立変動大当たり。やったぜ。

大当たり中はTV版OPが流れる。
ストーリーはどうあれ、のぼるはこのOP「この世界は僕らを
待っていた」という歌が非常に好き。
「この世界」という部分を今いる北海道のことと当てはめると
非常にしっくりくる歌だ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm20678862


ヒロインのエイミーが海に向かってダイブする冒頭シーンでは
規制によりパンチラが修正されていたがそんなことは気にしない。
がっかりなんてしない。「畜生め!」とか言わない。

ところが、せっかくの確率変動も4連で終わり。
おいー、もちっと続いてくれないと困るよ、チェインバー。

2018/9/23 01:08  [1498-5440]   

伝説の民宿 桜庭 離れの宿

気付くともう夕方。
うっわ、もう行かなきゃ!
大急ぎで換金し、パチンコ屋を後にする。
結局負け。
パチンコリベンジならず。
悔しい・・・悔しすぎる!

いまに見ていろ函館パチンコ、全滅だ♪
って鋼鉄ジーグを歌ってる場合じゃない。
急いで宿へ向かわないと。

パチンコ屋の立体駐車場から外に出ると、雨粒がフロントガラスに
ドバっと降りかかる。
うっわ、雨降ってたのか。
もし今日も車中泊だとしたら、ちょっと泣けるな。

夕方の函館の道路は混んでいる。
ちょっとでも早く宿に到着したいのだが、そうもいかない。
函館空港や湯の川温泉に向かう道路なので混み具合半端ないって。

ようやく太平洋側の海沿いの道路になり、そこからすこし北上すると
目的の宿「民宿 桜庭」に到着した。
とりあえず日暮れ前に到着することができた。

函館の宿としては非常にマイナーな宿である。
市街地からは外れ、交通の便も悪く、また広告も打ってないので
認知度が低いのだ。
なぜそんな宿に泊まろうとしたのか。
それは追々わかる。

ここは民宿であると同時に「寿司屋」でもある。
その暖簾をくぐって店内に入る。
客も店員も、一人もいない。
「ちわー。本日予約してたのぼるですが」
声をかけると、奥から若いおねーさんが出てきた。
「あらあらあら、宿のほうのお客さんですね。お待ちしてました。
雨の中ご苦労さまでしたね」
はっちゃけあやよさんを思わせるおっとりとしたおねーさんだ。
基本的に彼女がのぼるの世話をしてくれるようだ。

ウェルカムドリンクの番茶をすすりながら宿帳に記帳。
その後、店の裏手にある離れの宿へ案内された。

2018/9/26 06:22  [1498-5441]   

宿の玄関 玄関から見た宿の中 のぼるの部屋 リフォームしたばかりの風呂

以前は宴会用の離れとして使われていた平屋の建物を改造して
民宿として営業開始したらしい。
洒落た門構え、玄関ロビーもなかなか贅沢な木の細工が
あちこちに施されており、民宿のレベルを凌駕してる。

廊下の両脇にいくつかの客室があり、さらに奥にも客室がある。
中央部らへんにトイレと浴室と洗濯機がある。
設備の説明を受けつつ、いろんな話を聞いた。

この宿は、基本的には工事業者が寝泊まりするのがメインらしく
GWや夏休みなど大型連休は業者が一時的に実家に帰ったり
するので、そのときに観光客をメインに受け入れる宿だそうだ。
なので通常は観光客はあまり受け入れない。
部屋は空いているが、工事業者の夜の酒盛りなどの騒音を
許せる人だけ宿泊を受け入れているのだそうだ。

なるほど。
繁華街からずいぶん離れた宿なのでどういうスタイルの宿なのか
不思議だったが謎が解けた。

浴室とトイレはリフォームしたばかりという。
見てみると、最新の湯舟とカラン、水はけの良さそうな床が
とてもいい感じ。
温泉ではないが、ゆったりできそう。

部屋に案内された。
トイレと浴室の近くなので便利だ。
だが他の客がドタバタされるのはちとイヤだな。
そう言おうとしたら
「ちなみに今日のお客はのぼるくん一人だけだよ」
と言われた。


・・・・・・・・・は?


本日の日付は、5月2日。
誰もが心躍らせるゴールデンウイークの真っ只中である。
多くの人が「っしゃ! どこか出かけるぜ」と屋外に飛び出す楽しい連休だ。

それなのにだ。
そんな日なのに宿泊客がほかに1人もいないって、予約がないって・・・どういうこと。

聞いてみると、昨日は客が満杯でてんやわんや、明日も予約で満杯で
ごったがえす予想だが、今日は中日でのぼる一人しか予約が無かったらしい。
おねーさんも不思議がっていた。

2年前、弟子屈の「ましゅまろ」という宿に泊まったが、そこでも
客がのぼる一人だけという現象が起きていたが、まさか今回の宿でも
同様の事態になるとは予想だにしない出来事だった。

「んじゃ、夕食の時間になったらお店に来てね」
そう言い残し、おねーさんは出て行った。

きゃっほ〜〜〜〜〜!
この平屋の宿まるごと貸切ってか!
スーパーラッキー! キュキュキュ・キュイーン!
ようし、時間に余裕はない。パパっと仕事を片付けてお楽しみの夕食に
備えよう。

小躍りしながら荷物をほどき、スマホとタブレットをコンセントから充電し、
溜まった洗濯物をクルマから持ってきて洗濯機に放り込み、風呂に入り、
ゆっくり浸かって身体をキレイに洗い流した。
風呂から上がり、使ったタオルを洗濯機に入れてから洗濯開始。
ドライヤーで髪を乾かすと、ちょうど夕食の時間となった。
いやぁ、忙しかった。

風呂上りの浴衣姿で外に出て、すぐ隣のお店に行く。
雨がだんだん強くなってきた感じ。
今夜は荒れるかもしれない。

2018/9/28 05:16  [1498-5442]   

寿司屋内部 ウニ以外ぜんぶ食べ放題! ぜんぶ盛りが来ました! うまかったものをおかわり!

「いらっしゃい、のぼるくん」
おねーさんが夕食の対応をしてくれるようだ。
宿泊の世話をして、板前もしてるとか、なんとマルチな職人。
店内も他の客はいない。またもやのぼるだけの独占だ。
「夕食はお寿司食べ放題ね。ウニ以外ならなんでも、いくらでも
食べられるよ」
ウホっ! 待ってました、寿司食べ放題!
「あと、焼酎とウイスキーも飲み放題だよ。お水とか氷とかも
台車に乗っているから、好きなだけ呑んでね」
さらにアルコール呑み放題ってか!

そう、この夕食こそがこの民宿桜庭最大のビッグイベント。
一泊3食6500円の夕食時寿司食べ放題酒呑み放題(平日は6000円)
こんなすげえコスパの宿は全国探してもなかなかない。
3食ってのに疑問があると思うが、後述とする。

ちなみに昨年までは同じサービスで一泊5000円だったそうな。

「じゃあ、とりあえずメニューの端から端まで全部一カンずつ」
「はぁーい、じゃあ待っててね」
一度言ってみたかったメニューの端から全部ってやつ。
カニ、ホタテ、筋子、イクラなどやや高級ネタですら食べ放題だ。
イクラだけ50カンほど握ってもらってどんぶりの中で分解すれば
イクラ丼にできるのだろう。しかもそれもおかわり自由ってか。

さすがに全ネタをにぎるのに時間がかかるようなので、酒をつくろう。
完全セルフなので濃さも氷の数も自由だ。
コップに氷をふたつ、焼酎を1/3ほど入れ、ウーロン茶で割る。
うむ。まいう。
風呂上りの乾いた喉にサイコー。
速攻で飲み干してしまった。
おかわりを作ろうと思ったが、寿司が来る前に腹を水分で満たす
わけにはいかないのでセーブだ。

「のぼるくん、おまたせー」
きたー!
寿司ゲタに3列いっぱいに載せられた寿司。
小皿にはタレが塗られたアナゴも。
「いただきますっ」
片っ端からもりもり食べはじめる。
さすがに基本は冷凍ものではあるが、新潟の回転寿司より断然
クオリティは高い。
イカやイクラなどは普通に高級カウンター寿司で出されても
頷けるほどのうまさだ。
もうすぐ食べ尽くしてしまいそうなので追加注文する。
「もっかい同じやつー!」
「はぁーい、待っててね」
おねーさんは動じない。全メニュー2周目も想定内なのだろう。

焼酎をおかわりする。今度はオレンジジュースで割る。
うめー!激まいうー!
オレンジジュース割りにすっかりハマり、以後のおかわりは
全てこれになった。

ちなみにビールや日本酒は別料金だが、持ち込みOKだ。
つまりどこかの酒屋とかでビールや日本酒を買ってきて
夕食時に好きに呑んでも構わないとの事。
それはそれで魅力だが、買いに行く時間とか無かったので
次回にチャレンジだね。

壮絶に食べまくって、お腹いっぱいでギブアップ。
「ごちそうさま。もう大満足です」
「たくさん食べたねー。お粗末さま」
最後にアガリを飲み干し、宿に戻った。

2018/9/30 05:22  [1498-5443]   


夕食前に動かしておいた洗濯機は止まっており、脱水まで
完了していたので、ピンチハンガー等に吊るし、脱衣所の
換気扇をONした状態で乾かしておいた。
明日の朝には完璧に乾いていることだろう。

歯磨きを終え、部屋に戻ってまったりタイム。
スマホ、タブレット、グローの充電も終わっている。
テレビもあるが、そんなに楽しい番組はやってないので
布団の上にばったりと倒れ込む。

ああ、何もしてなかったわりに疲れた1日だった。
明日は7時に起きて朝食、8時過ぎくらいに出発としよう。

平屋らしく屋根からの雨音が激しく聞こえる。
夜になるにつれて雨脚が強くなっている。
夜はどうでもいいが、明日の昼間は晴れてほしいわ。

そんな感じで目を閉じた。

2018/10/2 05:25  [1498-5444]   

にゃー ほっとする朝食

5月3日。
旅の四日目だ。
残りあと3日。車中泊は残りあと2回。

3:30に目覚める。
なんか、何がどうあってもこの中途半端な時刻に目覚めてしまう
体質になってしまった。
まあ、膀胱が臨界点に達しただけの話なのだが。

トイレを済ませ、部屋でネトゲのノルマをこなした。
この宿はWIFIも完備で、光回線並みの高速通信までも利用できる。
とにかくもう至れり尽くせりの宿だ。

もっかい寝る。
外はまだ真っ暗で、雨は相変わらず降っている。

そして事件は起きた。

ふわぁーぁ・・・
スッキリした感じで目覚める。
いやぁ、よく寝た・・・・っておい。
いま8時!?
なんだとこの野郎!
反射的にガバっと起き上がる。

まったくもって寝坊した。
朝食は7時に、と予約しておいたのに、1時間も遅刻。
ていうか、予定では今頃もう出発の準備をしている時間だ。
「のぼるくん、起きて。時間だよ。もーっ、お寝坊さんなんだからぁー」
などと宿のおねーさんが起こしてくれるわけもなかった。
当たり前だがこういう時間の管理は自分で徹底しないとならない。
それにしても、そんなに疲れが溜まっていたのだろうか。
車中泊は思ったほど深い睡眠にならないとわかってはいるけど、
広々とした部屋で大の字で寝ることの気持ちよさがまさかこれほどとは。

言い訳はともかく、朝食会場へ急ぐ。
朝食の場は店の裏手にある、おねーさんの自宅だ。
雨は上がっていたが、どんよりとした雲が空一面を覆っていて
またいつ降り出してもおかしくない天気だ。

「にゃー」

家の前で一匹のねこが鳴いている。
お、なんだお前は。おねーさんが飼ってるねこか?
悪いが今は取り込み中で相手してやれねーの。あとでな。

「すみませーん、寝坊しちゃいましたー!」
玄関を開けて大声で言うと、中からおねーさんが出てきた。
「あー。大丈夫ですよ、あはは。左奥の座敷に朝食の準備が
してあります。いまお味噌汁を温めて持っていきますね」

座敷に通されると、一人分の朝食があった。
テレビのニュースをつけ、ポットのお湯でお茶をいれる。
ジャーにはごはんが茶碗ごと入って保温されていた。
「熱いので気をつけてね」
「ありがとうです」
味噌汁を持ってきてくれたおねーさんに礼を言う。

民宿の朝食としては充分なボリュームとクオリティ。
焼き鮭や納豆をはじめ、塩辛や大根の煮付けも。
味付もちょうどよく、二日酔いの胃にも優しい。
うまー♪

2018/10/4 05:28  [1498-5445]   

お昼ごはんのいなり寿司 この、ひまねこめw ギャー!

朝食を完食し、部屋を出ていくとき。
おねーさんはおもむろにのぼるに折詰のいなり寿司を渡した。
「これ、今日のお昼ごはん。旅の途中で食べてね」
なんという手厚いサービス。
1泊3食というのはこのことだったのか。
素晴らしい。

「今日はちょっと忙しいので、外でのお見送りができないのですよ。
出発の準備ができたら部屋の鍵をテーブルの上に置いて
そのまま出発していってくださいねー」
あぁ、今日は予約で一杯だ、と言ってたな。大変そうだ。
つくづく昨日泊まってよかった、と思った。

「それと、外で鳴いてるねこがいるけど、あれは近所の野良ねこだよ。
けっこう生意気なので気をつけてね」
生意気? どういうことだろう。

とりあえず外に出る。

「にゃー」

さっきのねこが香箱座りでのぼるをガン見しながら鳴いている。
「なんだよ、お前は。遊んでほしいのか? かまってちゃんなのか?」
と上から目線で手を出した次の瞬間。
シャっと鋭いねこパンチが炸裂。
のぼるの人差し指をかすめ、たらりと血がしたたる。
「な・・・!?」
「にゃー・・・・(ニヤリ)」
生意気ってのはこのことか。こん畜生め。
まったくもう、ヘルメットがなければ即死だった。

狂暴ねこから離脱、宿の部屋に戻る。
出血箇所をバンドエイドで応急手当。
ていうかねこに構ってるひまなんてなかったのに。

急いで出発準備。
脱衣所で歯を磨きながら洗濯物を取り込む。
うむ、きっちり乾いている。今晩のジャージは快適になるな。
部屋の荷物をまとめ、外のクルマに詰め込む。
先ほどまで晴れていたのに、ぽつぽつと雨が降り始めていた。
ちぃー! 乾いた洗濯物には、やらせはせん。やらせはせんぞー!

かくして出発準備は整った。
クルマに乗り込んだ瞬間、一気に雨足が強まった。
危機一髪とはこのことだ。

エンジンをかけ、ナビに本日の行先を入力し、出発した。
民宿桜庭。最高のサービスに心から感謝する。
函館にまた来ることがあったならば、必ずやリピすることを誓おう。
それまで、しばしの別れだ。またね、あやよさん。
そして、さらばだ函館。

本日の予定は、ここから海沿いに北上して江山岬に立ち寄ったあと
大沼へ行って有名なだんごを食べつつ日本海側に抜け、江差に出たら
一昨日通った道を逆走し瀬棚という街がゴールとなる。
初日に次いで長い距離を走ることとなるが、ビビるほどの距離ではない。
途中で温泉に入って小一時間のんびりしても、どうということはない。

https://mapfan.com/map/points/41.7606278
6833893,140.85982500121034,
北海道函館市%20古川町,,,,/41.81524071794834,141.182518850716,
北海道函館市%20恵山岬町,,,,/41.98171276522288,140.6708173195208
4,北海道七飯町%20大沼町,,,,/41.93392919732469,140.1507395814064
,北海道江差町%20水堀町,,,,/42.270639906833765,139.786294186599
5,北海道せたな町%20大成区太田,,,,/42.41255500529829,139.8743141024563
,北海道せたな町%20北檜山区北檜山,,,,/types/car/settings/20180430_050000,
0,0,1,2,1,50,80,50/routes

(↑すべてひとつのURLなので全部合体させて閲覧してください)

2018/10/6 05:23  [1498-5446]   

せっかくの景色が台無しだ 海も大荒れ 道の駅 なとわ・えさん

まずは海沿いの国道278号を北上。
典型的なローカル国道らしく、交通量はまばらでとても走りやすい。
ふつうの旅行者は国道5号を使うのでこの道路はまず走らない。
じゃあなぜのぼるはこの道路をチョイスしたのか。

キーワードは岬・温泉・滝。

函館の東に位置するのは「恵山岬」で、その周辺には独特の天然温泉が
いくつもあり、海を眺めながら入る露天風呂などロマンすぎる。
そこにしびれる憧れるゥ、というやつだ。
また、この国道278号は海岸線沿いにいくつもの滝が点在し、その滝を
見ながらドライブができる穴場としても有名。
滝が見れるならば、多少遠回りしてでも行く価値がある。
のぼるは滝大好きっ子なのだ。

だんだん雨足が強くなってきた。
撥水コーティングをしたフロントガラスの雨粒が大粒になって
上方へ転がっていく。
右手に見える太平洋も荒れて白波がたっている。
まいったねこりゃ。

しばらく進むと「道の駅 なとわ・えさん」に着いた。
海沿いの施設で、すぐとなりにシャワー完備のキャンプ場があり、
ローソンも近くにあったりしてすげえいい場所だと思った。
晴れてれば、の話だが。

何台かここで車中泊をしていたクルマもいた。
雨の中ロクに外にも出れず大変だったようだ。
それにしても、昨日に限って唯一の宿とか、強運にも程がある。
とはいえ、よく考えてみると今日からまた車中泊。
昼間はともかく、夜は晴れてほしいわ。
トイレとか雨の中行きたくないのですよ。

パーカーのフードを帽子の上にかぶり、駐車場から道の駅の建物へ
小走りで入った。

土産物としては可もなく不可もなしといった感じだが、このへんの
特産品である干した「ガゴメ昆布」が売られていた。
夜中のテレビショッピングで時々紹介され梅宮辰夫が太鼓判を
押していた逸品である。

のぼるは別にそういった乾物にさしたる興味はなかったのだが、
母親に昆布などの乾物を土産に頼まれており、ここで買うか迷った。
だが店員に活気がみられず、買う気が失せてスルー。

それが今日最初の失策だった。
このあと何件か昆布を取り扱っている道の駅に立ち寄るが、ここが
いちばん安かったのだ。
最高級品として名高いガゴメ昆布が1袋700円程度で買えるのは
ここだけだった。
実に惜しいことをした。店員の態度なんて気にしなければよかった。

2018/10/8 21:54  [1498-5447]   

やめろ。クルマがサビる あああああああああああああああああああああ 携帯の基地局が超邪魔

再び出発。
海岸線の雨のドライブって、いろいろとトラウマがある。
特にバイクでツーリングしてたときはかなりの確率で雨だったからな。
バイクって、音楽が聞けないだろ。
エアコンないだろ。
姿勢が固定されるだろ。
それでいて雨とか、気分が滅入る要素120%なのだよ。

そんなダークな気分のときに共感できる歌をかける。
「伝説の勇者の伝説」というアニメの後期OPだ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm12586088


アニメはすげえいいところで終わってしまった。
3期制作するものと信じていたが、もう作らないだろうな・・・
「はたらく魔王さま!」や「もやしもん」もそうだ。続編作れよー!

ナビの案内を無視して海岸線沿いを走っていたら、行き止まりになった。
あああああああ!
なんでなんだぁー!
恵山の海岸線は未開通。工事もしてる気配がないことから今後も
開通する見込みはないのだろう。
恵山は活火山なので「どうせ道路作ってもいつか噴火してぶっ壊れるから
工事するだけだけ無駄だね」なんて理由が介在しているのかもしれない。
「この先通行止」という看板があったので半分こんなこったろうと
思ってはいたが。
いやぁ、石田温泉っていう所があったので行ってみたいだけだったのだが
寝坊した挙句に出発直後即温泉とか、ねーよ、とか思ったり。

ちょい戻って内陸側の国道を走る。
そして海に出たところで恵山のほうに進んでみると、海の見える丘の上に
立派なホテルが見えた。
「ホテル恵風」である。
このホテルの目の前に「恵山岬」がある。

そのふもとに水無海岸温泉という有名な温泉がある。
海岸の波打ち際の岩風呂で、干潮時にのみ出現・入浴できるという
すげえ野湯なのだ。
道南エリアで入りたかった温泉ベスト3に入る魅力的な温泉なのだが
雨だろ、高波だろ、時化(しけ)だろ。
ンな時入ったら死ぬわ。

仕方なくホテルの近くにある自然公園で、車内から灯台を撮影するだけに
留めた。
灯台の手前に携帯電話の基地局が建っていて、とても邪魔。
もちっと空気読んで設置しなさいよ。

2018/10/11 06:05  [1498-5448]   

白糸の滝 滝・・・かどうかもわからんが 道の駅 しかべ間歇泉公園 地熱を利用して野菜を蒸せる

さて、先に進もう。

国道を少し走りトンネルを抜けると、いきなり滝に巡り合う。
突然の遭遇にビビりながらもクルマを道路脇に停め、その滝をじっくり見る。
「白糸の滝」と呼ばれる、落差はあっても水量の少ない滝、とガイドに
書いてあるが、こんな雨の日はドバドバと流れ落ちていて豪快なこと
この上ない。
いいじゃーん。かっこいいじゃーん。

ちなみにそこからもう少し北に行ったところに「古部の大滝」という
函館エリア最大規模の滝があるのだが、トンネル直上から流れる滝で
陸地からその全貌を眺めるのは無理らしく、見学は断念。
無理して見学できんことはないようだが、かなりの危険個所のようで
こんな荒れた天気の中でそんな苦行は無理。ていうか死ぬわ。

そのあと、小ぢんまりとした滝っぽいのも道路脇に見えた。
滝巡りはこれにて終了。
ほんとうはこの国道には軽く数えるだけでも8箇所の滝があるのだが
国道に面した(つまり楽して見れる)滝はこんなとこだ。
やはり寝坊したのが痛い。
もちっと時間があればもう2つくらい滝巡りができたろうに。

まったりした道が続く。
いや、このまったり道はとんでもない苦労の果てにできたまったり道だ。
少し海側へ逸れると旧道があり、信号は多く細くて曲がりくねった道で
けっこうフラストレーションが溜まる。
新しい国道はまったりした道ではあるが、旧道を走ってみると
そのありがたみが身に染みる。

気分転換にローソンでホットコーヒーを買う。
ローソンはどこでもお盆でコーヒーを出してくれる。
差し出されたお盆を持つ店員のおねーさんの手を握って
「コーヒーより君の手のぬくもりがオレの心(はぁと)を癒してくれるのさ」
とか言ったら何か始まるだろうか。
それともぶたれるだろうか。平手だろうか。グーだろうか。

しばらく走ると、道の駅 しかべ間歇泉(かんけつせん)公園に到着した。
この春に新規リニューアルしたここのウリはなんといっても間歇泉。
あれだ。一定間隔おきに温泉が噴き出す自然の噴水だ。
また蒸気が湧き出るのを利用して蒸し釜調理が楽しめる。
売店で食材を買えば蒸し料理やバーベキューを利用できるらしい。
また足湯もあってリフレッシュにちょうどいいかも。

雨天ではあるが客は多い。
売店はかなりごった返している。
おおっと、ここにもガゴメ昆布があるな。どうする、買っていくか?
いや・・・900円だと? 高い。高いよスレッガーさん。
さっきの道の駅のほうがぜんぜん安いではないか。
やめた。

間歇泉を観ようと思ったが、観覧は有料なのでやめた。
じゃあせめて足湯だけでも入っていこうかと思ったが、これまた有料。
うがー!
足湯くらい無料だろー?

そんな感じで何もせずに出発。

2018/10/13 05:21  [1498-5449]   

大沼についたー だんご屋さん か・・・買うぞ、買ってやるぞ・・・!

ここから少し内陸に入ると、なんと広大な敷地の飛行場が見えた。
あれ、函館空港ってこんなとこにあったっけ?
などとボケてみるがツッコミしてくれる相方はいない。
寂しいよアスカ。助けてよアスカ。
イヤ。

ここは鹿部飛行場といってトヨタ自動車所有の民間飛行場だ。
個人所有の飛行機などの離発着として使われている。
はぁー。超リア充御用達の場ってやつですか。そうですか。
たぶんtotoで6憶当ててもここに用はない気がする。

晴れた日にはこのへんの開けた場所からは駒ヶ岳の雄大な景色が
楽しめるはずだが生憎の雨模様、ガスがかっていて何も見えない。
ガンダムを見失って直上からビームライフルの雨あられを浴びて
爆死したドレンの気持ちがよくわかった。

もう少し走ると、林の奥に大きな湖が見えた。
大沼だ。
駒ヶ岳の火山活動によってできた湖で、大沼と小沼がある。
ロードサイクル、ハイキング、ボート、遊覧船、フィッシングなど
多彩な遊びを満喫できる人気スポットだ。

だんだん民家やオシャレな店が多くなり、ホテルやレストランなどが
立ち並ぶリゾート施設のような街並みになっていった。

晴れてれば1時間ほど湖畔の散歩を楽しむ予定であったが、
こんな天気じゃなにも楽しむことはできない。
唯一楽しめるといえば、大沼だんごだ。
「沼の家」という、100年以上もの歴史を誇る老舗だんご屋が
JR大沼公園駅前にあり、とにかくウマいと評判なのだ。
一度食べたことがあったが、確かに美味。
いつかまた食べに来ようと思っていたのだ。

その約束を果たすときが来たのだ、レイ。

だがしかし。
だんご屋の場所がわからない。
以前は公園の中のだんご屋で店の中のイートインで食べたので
本店である駅前の店は行ってないのだ。

キョロキョロしながら運転してたら、大沼公園前の大型駐車場に
突っ込んでしまった。
「はーい、400円ねー」
と駐車場の管理人がのぼるのクルマに近づいてきた。
あばばばっ!(こみっくがーるずのかおすが狼狽するときの叫び声)
停めるつもりもない駐車場で400円なんて冗談じゃない。

だんご屋を探して迷子になった、と説明したら親切に教えてくれた。
なんだ、すぐそこだったか。

だんご屋「沼の家」の駐車場にクルマを停め、店に入る。
小さな店内に並べられただんごや和菓子。
どれも美味しそうだ。
だんごはあんこ&醤油、胡麻&醤油の2種類で大と小がある。
のぼるの好みはあんこよりも胡麻。すりごま大好き。
なので、胡麻&醤油の小を注文した。
小で390円。大だと650円。安い。

2018/10/17 05:27  [1498-5450]   

蓴菜沼のほとりの駐車場から 景色を眺めながらランチ トリプル炭水化物だ!

そんなわけで今日のランチはだんごといなり寿司。
店内はイートインスペースがないので、どこか見晴らしのいいところで
食べることにした。
大沼・小沼のちょっと西に蓴菜沼(じゅんさいぬま)という
小さめの湖があり、そのほとりの駐車場に停め、運転席に座ったまま
食べることにした。

助手席に置いてある一人用のクーラーボックスをテーブルがわりにして
その上にだんごといなり寿司を広げる。
なんというか野菜も肉も無い、バランスの悪い食事となったが
旅先で細かいことなんて気にしない。

いなり寿司を頬張る。
スーパーのいなり寿司とかしょっぱい味付が普通なのだが、
このいなり寿司は優しい味付でとても美味しい。

胡麻だんごを食べる。
胡麻があらびきで「胡麻食ってる」感が半端ない。
味も甘すぎず丁度いい。
担々麺を食べたあとにこれを食べるとかなり幸せになれそう。

醤油だんごを食べる。
ふつうのだんごよりも小さいが、そのぶん醤油の餡をたっぷり
からめて食べられるので、考えようによってはすげえ贅沢だ。
小さいからといって量が少ないわけじゃないし。
だんごのやわらかさが際立って堪能できる醤油だんご。
むちむちプリンな感じで、ルナ先生を思い出すくらいだ。
味も上品な甘じょっぱさがレベルの高さ、安定した人気、そして
昔からの味を守っている努力を忍ばせる。

食事をしながら外の景色を楽しむ。
雨の沼ってのもまた趣が深い。
蓴菜沼は大沼に比べてマイナーな湖なので、観光客はスルー。
さらに雨となるとまったくもって誰もいない。
だが、そんなひっそり、しっとりとした沼というのも
また、よいものですわ(くりぃむレモン黒猫館より引用)

いやぁ、素晴らしい食事だった。
お腹いっぱい。
これでまた午後から走る元気が湧いてきた。

2018/10/19 07:17  [1498-5451]   

遠くから見た新函館北斗駅 出来立てほやほやな駅 表玄関は少しにぎやか

ナビに従ってR227に向かうと、案内看板に「JR新函館北斗駅」
なんてのが書いてある。
おー。北海道新幹線の(いまのところ)終点じゃないか。
こんな近くにあったのか。ていうかもっと函館寄りかと思ってた。

新函館北斗駅はその先、最終的には札幌まで開通させる予定なので
函館の少し北に駅が作られた。
なので函館の市街地よりも大沼のほうが近かったりする。

せっかくなので駅を見ていくことにした。

田んぼのど真ん中に駅が作られていた。
まわりにはビジネスホテルとファーストフード、レストランが
点在するくらいで、あとはレンタカー屋があるくらい。
出来たばかりで駅はもちろん歩道や街灯などがキレイなのだが
もちっと賑やかになるといいと思う。
まあ、まだまだこれから開発されていくのだろう。

R227に入る。
この道は函館から日本海側の江差へショートカットできる山道だ。
最南端の松前町とかに用事がない人はここを通って日本海側に
向かうメイン道路になるわけで、ちょっと車通りが多い。
流通にも使われるのでトラックやバスも多く走っている。

ナビ画面をチラ見。
ここから目的地の瀬棚までは130kmほど。
まあ楽勝で到着するだろうが、温泉とか楽しみたいから早めに
到着したいものだ。
もし晴れたら瀬棚の丘の上の展望台から夕陽とか見たいし。
ま、この天気じゃ望み薄か。

それにしても前のタンクローリーが邪魔。
ゆっくり走るにも程がある。
こっちは快適なワインディングを楽しみたいのに、トロトロ
走ってんじゃねえ。
などと勝手な理屈を掲げて追い越す。
よし。これで邪魔はいなくなった。
あとは自分のペースで快適なクルージングを楽しもう。

事件はそんなときに起こった。

後方にセダンが1台見え、のぼるのクルマに急接近。
少し加速して対応したがヤツの方が早い。
煽られる前に譲っておくか。
左に寄せて減速しようとする。
ところが、そのセダンはいきなり大当たり確定を示唆する光を放った。
キュイーン! キュキュキュ・キュイーン!
きた。確率変動大当たりか!
だがそんな天国のような妄想は、次の瞬間奈落へと突き落とされた。

「前のクルマ、止まりなさーい」
拡声器でのぼるのクルマを呼び止める。
トヨタのクラウン。その天井にはパチンコやパチスロでお馴染みの
パトランプが点灯している。

・・・・・覆面パトカー・・・・・

2018/10/20 05:55  [1498-5452]   

こんな田舎道を走っていたら・・・ 驕る クラウン こんにちは

うげえ。マジか。
言われるままに左に寄せて停車する。
クラウンの覆面から警官らしき男が降り、のぼるのクルマに向かって来た。
「お急ぎのようですが、ちょっとスピードが出すぎのようでしたのでー」
「えぇー・・・・・??」
スピード超過。18km/hオーバーだとか。
ドライブレコーダーで測定してたので言い逃れはできないなどと
やんわりと言われ、覆面パトカーの後部座席に拉致された。

降ろせこの野郎!
いま流行りの煽り運転してたのはそっちじゃねーか。
それを避けるために加速して何が悪い!
とか言いたかったが、何を言っても分が悪いのはこちらだ。
「すみません、次から安全運転を心掛けますので今回は許してください」
と平に頭を下げたが、
「いやぁ、そうもいかないんだよねえーw」
と涼しい顔をして調書を書き始めた。
あー。もうダメだ。
抵抗したら公務執行妨害で手が後ろにまわるんだろうなー。

今がゴールデンウィークの真っ只中であることを忘れていた。
クルマの通りが激しく、またレンタカーでの事故なんかが多くなるこの時期。
交通取締りが強化される事など単純に予測できたはずだ。
先ほどのタンクローリーがトロトロ走っていたのは、付近に覆面が
張っていたことを知っていたからだったのかもしれない。

「免許証・・・ほう、新潟ですかぁ。遠いところお疲れさまですね」
何を言われても嫌味にしか聞こえない。
新潟ナンバーを見てカモだと思ったんだろうに。
「ゴールデンウィークは特に事故が多くなりますので、安全運転で
お願いしますね」
うっせこん畜生がぁ。GWでも仕事で、浮かれた観光客相手に憂さ晴らし
してるくせに!

もう何を言われてもネガティブ。
「ああー。ゴールド免許だったんですね。残念ですが次回更新時は
青色になりますのでー」
ああああああああ!!!!!
そうだったー!
なんてことしやがるんだー!!!!!!

頭の中をゴールドライタンの替え歌がリフレインする。

かーわるんだ 変わるんだ
金から青に
さーらば黄金カード
ゴールド免許♪

うるさい! バカな歌うたって現実逃避してんじゃねーよ。
18km/hオーバーで違反金は18000円。
銀行振込以外はダメだとか。
出たよ。時代錯誤の単一振込方法。
バーコード発行してコンビニ支払い可能にするとか
その場で電子マネー支払い可能にするとか、どうとでもできるだろ。
なんでそういう変革をしないで、わざわざ一番面倒な方法に
いつまでも強いられなければならんのだ。
平日昼間に銀行とか、行けないやつのほうが多いだろ。

はぁあぁぁぁあああぁぁぁあああー・・・・・
違反金も痛いが、何より次回免許更新で青色になるのが痛すぎ。
せっかくゴールドになってルンルン気分になってたのに。

30分ほどでようやく解放され、覆面はUターンして去っていった。
クルマに戻り、しばらく茫然とする。
やっちまった・・・取り返しのつかないことを・・・ララァ・・・

パチンコで負けたときよりショックがでかい。
パチンコなんて自分でチャレンジして負けたのだから仕方がない。
勝負の世界など勝ちがあれば負けもあるのだ。
だが違反金はそうではない。
いきなり捕まって「違反だから公務のために払え」なのだから
たまったものではない。
もうちょっと・・・酒気帯びとか煽り運転とか、そういう
超危険行為を重点的に取り締まってほしい。

思いっきり不満をぶちまけたところで気分を切り替えて出発。
こんなときは底抜けに明るくポジティブな曲をかけて気分一新だ。
パチンコ「CR麻雀物語〜役満乱舞のドラム大戦〜」より
「たんたりらんらん」という歌。

https://www.youtube.com/watch?v=4AgT91tC
d7w


パチンコオリジナルの世界観で風上三姉妹がヒロイン。
こいつらがまたぶっとんでて、前作ではたかが温泉饅頭の
奪い合いで町ひとつ壊滅させる、というすげえリーチがある。

2018/10/22 11:54  [1498-5453]   

kakakukakakukakakukakakukakaku さん  

2018/10/23 04:42  [1498-5454]  削除

日本海を北上しまくり しまくってたら、しまが・・・ 倍率どん さらに倍

さあ、先に進もう。
いつの間にか雨はほぼ止んでいた。
空はいまだどんよりとした雲に覆われているが。
やはり今日の夕陽は諦めるしかないか。

なんだか見覚えのあるT字路にぶつかった。
初日に食べたハンバーガー、ラッキーピエロ江差店じゃないか。
そのとなりには負けたパチンコ店もある。
ほほう、R227はここにぶつかっていたのか。

ここからは少しだけ初日に走った道を逆走する。
この旅ほぼ唯一の逆走となる。
旅の計画をするときは、一度走った道は極力避けて別の道を
チョイスしたいものなのだが、まあこの場合は大した距離じゃないので
目をつぶることにした。

初日に入った混浴露天風呂「熊の湯」へ向かう道を過ぎると
ようやく初めて通る道となった。
まあ、北海道に初めて原付で来たときに通った道ではあるが、
もはやほとんど覚えてないから。

日本海の荒波の向こうに島が見えた。
初日にはちょっと見えなかったが、奥尻島だ。
けっこう遠くの島なのでぼんやりと蜃気楼のような姿だ。

正直、いろいろと感慨深いものがある。
この旅の計画当初ではあの島に渡って1日過ごすはずだった。
EV自転車(原付扱い)をそのために買おうとも思っていた。
だが結局はあの奥尻島に行くのは断念した。
「島開き」というイベントがないから行く意味が失われてしまったからだ。
でも、それでも行ったならきっとそれなりに楽しく過ごし、いい思い出が
残ったのだろうと思う。
そういう意味では、少しだけ後悔している。

クルマを停めて海の彼方に見える奥尻島を撮影。
カメラの超望遠を使うと島の北の先端のアンテナや灯台もくっきり見える。
いつか、行ってみたいものだ。
チャンスはまた巡ってくるさ。

2018/10/24 05:13  [1498-5455]   

太田神社 怪我してもしらんよ、という警告 ロープに捕まらないと登れない階段 20段ほどでリタイヤしたカップル

瀬棚へ向かう海岸線で、すごい所を発見した。
知る人ぞ知る「太田神社」である。
日本一危険な神社、といえば聞き覚えがあるだろうか。

https://j-town.net/tokyo/column/gotochic
olumn/213026.html?p=all


鳥居の先にいきなり断崖のような階段をはじめ、クマも出るらしい獣道、
最後には7メートルもの高さの岩壁をロッククライミングし、
それを登り切ったところに神社本殿が建っている、らしい。
参拝するだけなのに命がけとか、ヘビーすぎる。
「ボルタリング神社」と称されたこともあるとか。

もう鳥居の階段を見ただけで「ああ、オレには無理」と思えた。
階段を上るだけなのにロープにしがみつきながらじゃないと登れないとか
マジでシャレにならない。
若いときにここを知ってたら、チャレンジしたかもしれないなぁ。

アクアに乗った若いカップルが神社を見にきた。
何段か階段を上って「うわぁ・・・無理無理絶対無理」
などと早々に諦めていた。
ま、過酷すぎてデートコースにはならんわな。

ただし、だ。
昇りつめた先の本殿からの眺めは、それまでの疲労をかき消すほどの
絶景だという。
遥かに広がる日本海、荒波に削られた海岸線、彼方に見える奥尻島。
晴れた日に見たとすれば、もう最高なんじゃないだろうか。
こういうのって、ハイビジョン液晶なんかで眺めるものじゃない。
苦労をして自分の目で見て、はじめて感じるものなのだ。

残念ながらいまののぼるの体力と装備でここを登ったとしても
とても登り切れるとは思えない。とりあえず死ぬわ。

だが、明日行く予定の「賀老の滝」は辿り着く気満々だ。
駐車場から滝が見れるポイントまでけっこうな獣道なのだが、
ここに比べれば楽なもの。
そこもまた一度見たことがあるが、北海道でいちばん大きな滝で
その迫力はまさに圧巻。
見れるならもう一度見たいと思っていたのだ。

2018/10/26 05:30  [1498-5456]   

キレーな海岸線を進むと・・・ 瀬棚に到着 立象山展望台 下界への階段

出発して、30分ほどで本日の目的地である瀬棚に到着した。
警察に捕まるアクシデントに見舞われたわりに、まあまあ予定通りの
時間に到着できた。
ま、午前の滝巡りや大沼でのハイキングなんかをことごとくやらずに
来てしまったからな。

瀬棚は大きく分けて内陸エリアと海岸エリアに別れている。
海岸エリアはどちらかというと観光向けのエリアで、温泉やキャンプ場、
あと三本杉岩などの奇岩もあって楽しめる。
内陸エリアはどちらかというと住民向けのエリアで、生活に根付いた
やや地味なところだ。

今晩行く予定の居酒屋は内陸エリアにあるので車中泊も必然的に
その付近で執り行う予定。
だが、まず真っ先に向かうは、海岸エリアにある展望台だ。

丘の上に広がる広大な敷地のキャンプ場。
「せたな青少年旅行村」だ。
駐車場、管理棟を過ぎると管理の行き届いたキレイな芝生の茂った
キャンプサイトが広がる。

その敷地の中で最も高い位置かつ海側にあるのが
「立象山展望台」だ。
立ち入りは無料ではあるが、いちおうキャンプ場の管理棟に立ち寄って
許可をもらった。

懐かしい。ホントに懐かしい。
原チャでここに来て、函館で出会った人、ここで出会った人の3人で
キャンプをし、夜はさらに他のキャンプしてる人と一緒になって
6〜7人で展望台の中で酒盛りをした。
あのときの思い出が鮮やかに蘇る。
展望台はあのときのまま、まあ再塗装はされた感じではあるが、
形はまったくもってあのままだった。

展望台のすぐ近くには丘から下界に降りる階段がある。
むかし、スーパーで食材を買うためにこの階段を使ったことがあったが、
軽く死ねたわ。
降りるのはともかく、登るのに汗だくになった。
悪いことは言わない。この階段は使わないほうがいい。
遠回りしてもバイクかクルマを使って買い出しに行ったほうがいい。

ちなみにそのときに食べた夕食は、具の一切無い袋チャルメラだった。
貧乏人だと思うかもしれないが、学生の身分で北海道に来れること自体
セレブだと個人的に思っている。
むろん旅費は全額バイトで稼いだ。

そんな話はどうでもいい。

2018/10/29 02:28  [1498-5457]   

展望台の内部 展望台からの景色 初老の夫婦と柴犬 キャンプ場の全貌

さっそく展望台の階段を上って2階へ。
ガラス窓で締め切ってあるので海風もなんのその。
夜でも宴会ができたのはそれのおかげだ。

展望台からは瀬棚の海岸エリアが一望できる。
穏やかになった日本海、彼方へ続く海岸、内陸の緑生い茂る山々。
とてもいい眺めで、人がゴミのようだ(おい)
5幾ほどの風車が海岸に沿って建っており、海風を受けてブンブン回っている。

独りで懐かしさに浸っていると、初老の夫婦が柴犬を連れてやってきた。
会釈をし、話を聞いてみた。
二人は約20年ほど前にこの地を訪れ、その思い出を懐かしんで今日ここへ
やってきたのだという話だった。

偶然にものぼるとまったく一緒だ。
人懐っこい柴犬をモフりながら思わず長話をした。
お互い、当時ここでの昔話に花を咲かせる。
お二人も「また瀬棚に来よう」と思うほど、ここでの思い出が楽しかったのだ。
瀬棚に何か特別なものがあるわけではないが、この丘の上の展望台という
シンボルが変わらず鎮座していることが、何より嬉しいのだ。

話を終えて老夫婦は去っていった。
思い出を懐かしんでここに来た人と偶然にも出会えたことが嬉しかった。
のぼるは眼下に見下ろす瀬棚の街並みを眺めながら、改めて当時ここに来たことを
思い出した。


あれからどれだけの時間が経っただろう。


学生時代に単身で北海道に乗り込み、そこで出会った仲間と共に、この地で
一泊の夜を過ごした。
なんて、ひとたまりもない出来事かもしれないが、のぼるにとって
その思い出はそれからの自身の礎にもなっている事だった。
「楽しかった」だけではない。
出会った仲間との絆、自身の誇り、自然との協和、そして明日への不安。
学校では決して学ぶことのない大切な事をたくさん教わった。

そして、25年も経った今。
自分はどれだけ成長したのだろう。
あのとき描いた未来地図を、どれだけ実現させることができたのだろう。

自問自答してみる。
いろいろと後悔することもあった。
たくさん失うこともあった。
星の数ほど諦めることもあった。
だが総じて、前を向いてきてよかったと思っている。
口だけじゃなく、実行してきてよかったと思っている。
そして、あれからまたたくさんの人と出会えてよかったと思っている。

旅の原点は洞爺湖とそして、この瀬棚に埋もれている。
ここには思い出のタイムカプセルを掘り起こしに来たようなものだ。
思い出を掘り返し、その懐かしさを噛みしめ、それまでの自分を振り返り、
満足をしたならば、今日までの思い出を再びここに埋めておき、
新たな自分の歴史を刻み始めよう。

いつかまたこの地に来て、振り返ったとき後悔しないように。

https://www.youtube.com/watch?v=jQU8jUyX
5q4


しばらく景色を楽しんだが、空はどんより曇っていてやはり夕焼けは
拝めそうになかった。
むかし来たときは、「夕日キレーだなー」とか言いながらラーメンを
煮てた記憶がある。
まあ、学生時代なんて花より団子だが、夕日を眺めながら食べるラーメンは
やはりいつもとワンランク上の味がするものだ。

2018/10/31 05:16  [1498-5458]   

瀬棚公営浴場 やすらぎ館

夕日は諦めて、温泉に入ることにしよう。
ここからすぐ近くによい温泉があるらしいので行ってみる。
「せたな町公営温泉浴場 やすらぎ館」という町営の温泉施設だ。
実にわかりにくい場所にあって、わかっていれば5分もかからずに
到着できるところを30分ほども延々と彷徨ってしまった。

入浴券400円を買って受付に出し、施設に入った。
なかなか小ぎれいな施設で、しかも客もまばら。
浴室内に入ると、露天風呂はもちろん、ジェットバスやサウナもある。
すげえ・・・これで400円は安い!

洗顔時にひげを剃る。
ボディソープで顔を泡立て、持参の振動付T字カミソリで剃るのだが
これまた切れ味抜群でかなりお気に入り。
ホテル等にある袋入りの安物のカミソリだと簡単にカミソリ負けを
してしまうので、長期の旅にはいつも使っているカミソリは必需品だ。

スッキリしたところで外に出る。
日は暮れ、もう辺りは真っ暗になっていた。
ああ腹減った。
さて、車中泊ポイントへ行こう。宴はそれからだ。

すこし南へ戻り、瀬棚の内陸エリアへ。
中心部では飲み屋など繁華街が軒を連ねている。
かなり限定的な狭いエリアではあるが、にぎやかそうだ。

繁華街の外れにある野球場のある公園駐車場を車中泊ポイントとした。
真っ暗ではあるがトイレも使える。
ランタンがあれば電気はなくても大丈夫。
とはいえ、他にここで車中泊する人などいるはずもなく、完全孤立である。
誰からも睡眠の邪魔をされることがないのは非常に喜ばしいことではあるが
いざ誰もいない漆黒の闇の中での車中泊となると、なかなか怖いかも。

本当は繁華街唯一のコンビニであるローソンの駐車場で車中泊したかったが
そのローソンは24時間営業でなく0時閉店であり、朝方のトイレ利用が
不可能になるのは非常に危険になるため撤退とした。

暗がりの中、公園駐車場でクルマを車中泊モードにトランスフォーム。
そしてジャージに着替え、サンダルを履いて出撃準備完了。
一連の準備を誰かに見られてたとしたら怪しさ満点。
まるでこれから空き巣などの犯罪の準備をしているかのようだ。

公園駐車場から歩いて数分。
瀬棚の飲み屋街に着いた。
飲み屋街といっても数件しかなく、間違いなく地元民の利用を目的とした
立地としか思えない。
すぐ近くに立派な宿泊施設もあるのだが、そこからここへ呑みに来る人など
ほとんどいないだろう。

2018/11/3 05:56  [1498-5459]   

居酒屋 笑笑(わいわい) うまーい! ほっけ、でっけー! おっぱぁぁあぁぁぁあぁぁ!(ジョジョ的に)

「楽楽(わいわい)」という居酒屋に入った。
比較的新しい居酒屋で、地元の若者が何組か騒いでおり賑やかだ。
「らっしゃっせ〜♪」
オシャレな割烹着のウェイトレスから個室に案内されると、まあびっくり。
個室内に液晶テレビがあってヒマを持て余すことがないようにしている。
すげーぇ。
すげえけど、できれば店員とか他の客とかとお話しながら飲みたかった。
まあいい。

メニューが豊富で、飲み物も食べ物もよりどりみどり。
メモに食べたいものを書き込んで店員に渡すシステムだ。
まずは生ビール、大根ねばねばサラダ、餃子、春巻を注文。
食うぜぇー。超食うぜぇー!

「おまたせしゃっしたぁ〜♪」
先に出された生ビールを半分飲んだところで注文の料理が到着。
ねばねばサラダは細切りの生ダイコンにひきわり納豆、とろろ、マヨを
混ぜたものがたっぷりとかかっている。
餃子は熱い鉄板の上で音をたてている。
キツネ色にこんがりと揚げられた春巻も中がアツアツな感じ。
むう、うまそうではないか。

肉系をはやくかぶりつきたい衝動にかられるが、とりあえずサラダを
がっつり食べ、胃壁にTフィールドを張っておく。
こうすることにより悪酔いを抑えたり糖の吸収を穏やかにする。
それから餃子をタレにからめてかぶりつく。
ほどよくついた焦げ目がカリっとしており、そして中身はジューシー。
うめーえ。
春巻も皮がパリパリ、中身とろーり。不味いわけがない。
ビールが進む進む。

ビールが切れたら次は日本酒。
「瀬棚の地酒、おいしいですよぉー♪」
ウェイトレスからお勧めされた「吟子物語」という酒をいただく。
瀬棚で有機栽培された米を99%使用した瀬棚特産純米酒だ。
酒どころ新潟で育った舌でも頷ける、すっきりとした淡麗な味わい。
なかなかイケる。

玉子焼き、ホッケ焼きを追加。
どちらもボリューム満点で驚いた。
玉子焼きは一口大に切られたものが8個も。
ホッケは大き目の皿からはみ出るほどのデカさだ。
そうそうそうそう。これだよこれ。
ホッケってのはこうこなくっちゃ。
アツアツなところに醤油&大根おろしをのせてパクリ。
ほくほくで脂もじゅわり。
なんという幸せ。

なんというか、調子こいて食べ過ぎた。
昼にだんごといなり寿司を食べて以来なにも食べてなかったからだが、
そのあと警察に捕まったのが尾をひいてストレスになり、余計に
空腹になっていた感じだった。

デザートにゆずシャーベットをいただき、ご馳走様でした。

ちなみにデザートのメニューに「おっぱいアイス」なるものがあった。
アイスクリームをふたつ盛って生クリームを頂点にトッピングした
だけなのだが、なぜか妙にそそられる。
可愛らしいウェイトレスに詳しく説明してもらおうかと思ったりしたが
冷たくあしらわれそうでやめておいた。アイスだけに。

2018/11/5 10:53  [1498-5460]   

個室で楽しくいただきました♪

会計をしようとレジに行くと、厨房から店長らしき30代の背の高い男性が
対応してくれた。
「どちらからいらしたんですか?」
そう聞かれ、新潟です、と答えると
「そんな遠いところからわざわざいらしてくれてありがとうございます」
と感謝されてしまった。

「瀬棚はいいところなんですけど、あんまり観光スポットがなくて
観光客も寄っていってもらえないんですよ」
店長が自嘲気味にボヤいたので、チャンスとばかりに立ち話。
昔、瀬棚のキャンプ場で楽しい思い出があり、その面影を辿るように
また訪れたのです、と言うととても喜んでいた。
この故郷が好きなんだろうな。

すぐ近くのローソンが24時間営業じゃなくて不便だ、と言うと
べつに彼のせいじゃないのに少し顔に影を落とした。
「地元の若い連中がみんな内地(本州のこと)に行って、漁業はもちろん
コンビニも働き手がないんすよ」
街の活性化のため道の駅を作ったらどうか、と思ったが、街の前後に
もう作られてしまったので今更ここに作っても集客は見込めないらしい。

あまり知られてはいないが、実はこの瀬棚の港からも奥尻島への
フェリーが運航されている。
しかし、瀬棚発奥尻行きがが午後2時、奥尻発瀬棚行きが昼12時発なので
非常に利便性が良くない。いわゆる日帰りが不可能なのだ。
しかもフェリー乗り場の駐車場が有料なので、ちょいイラっとしてしまう。
なので、ほとんどの利用者は日帰り往復が可能で駐車場も無料である
江差航路をチョイスするのである。

とはいえ、江差を含めこの日本海側の街を巡る観光客は少ない。
いるとしても、函館から江差や瀬棚をスルーして積丹半島へ行き、
ウニを食べたり積丹ブルーの海を見に行く人がほとんどだとか。
つまりは、のぼるのように渡島半島をのんべんだらりと旅するやつは
物好きの類になるわけだ。
ま、否定はしないが。道東ばかり旅してきたので、今回は初心に戻って
渡島半島の旅としたわけだからな。

まあ、のぼるにとっての聖地である瀬棚も、いろんな問題に直面して
まさにピンチな状態なのだそうだ。
瀬棚から太平洋へちょっと走ると、すぐ長万部だ。
1桁国道である5号線はあるし、高速道路はあるし、電車も走ってる。
挙句の果てには「かにめし」という、客を呼び寄せるグルメもある。
そりゃぁ、太平洋側にみんな行ってしまうわな。
悔しいが、これが現実だ。
ひどい話、のぼるも初日は長万部に行ったのでフォローの仕様がない、

とはいいつつも店長の男は、純粋に瀬棚が好きだから来た、という
のぼるに対して笑顔で接してくれた。
嬉しかったんだろうなぁ。
むかし来たときは、キャンプ場の入園料とスーパーでチャルメラを
買ったくらいしかお金を払っていなかったのにな。

そんな感じで長話を終え、お代を払って店を後にした。
外はひんやりと涼しく、やや湿気がある。
雨が止んで間もないからだろうか。もう一雨来そうな気もした。
今晩はどうでもいいけど、明朝からは晴れてほしいものだ。

真っ暗闇の中、スマホのライトを照らしながらクルマまで戻った。
シュラフにくるまり、目を閉じる。
いよいよ明日は車中泊最終日。
目的地は小樽近郊の道の駅なので移動距離は大したことはないが、
やることはまだまだたくさんある。
めいっぱい楽しんでラストを飾ろう。

そんな感じで意識がふとんのようにふっとんだ。

2018/11/7 04:04  [1498-5461]   

車中泊で使わせてもらった公園 野球場やテニスコートがあり広々 だんだん晴れてきた

5月4日。
旅の五日目だ。
残りあと2日。車中泊は今日が最後になる。

3:30に目覚める。
便意を催したわけではない。
土砂降りの雨がクルマの屋根にぶち当たる音にびっくりして
目覚めたのだ。
とうとうまた降り出したか。
ほどなくして、尿意を催す。
うええー。こんな雨の中外に出ろってか。
トイレまで徒歩20歩程度の短距離ではあるが、ドザーと降る音を聞くと
数歩だけでずぶ濡れになりそうなくらいの雨脚だ。

とはいえ、トイレに行かずに二度寝したらおもらししてしまう危険が。
車中泊でおもらしとか、冗談では済まされない。
ニオイとか、カルマとか。

少し雨脚が弱まったところを見計らってドアを開け、トイレへダッシュ。
LEDランタンの明かりで用を足す。
暗がりのトイレってめちゃコエー。
振り向いてもし誰かいたら怖さで気を失うことと予測される。

膀胱内強制排出コンプしたところで足早にクルマの中に逃げ込む。
そして二度寝の体制に入るが、ここにきて雨脚が急激に弱まり、
間もなくほぼ止んだ。
さっき雨の中必死こいてトイレに行ったのがバカみたい。
「なんでだよ!」
天井に向かってツッコミを入れた。

これが不幸三昧の1日の始まりとは、思いもせずに二度寝。

次に起きると外はすっかり明るくなっていた。
車中泊モードの車内は真っ暗に近いのでまったく気づかなかった。
7時半だ。
着替えて車中泊モードから走行モードにチェンジ。
空は曇ってはいるが、雲の切れ目から青空もちらほら。
晴れてくれよ、こんちきしょう。

本日の予定。
近くにある甲田菓子店という洋菓子の店で人気のシュークリームを
朝食として食べる。朝から血糖値を限界突破させるというのか。
次に島牧の道の駅「よってけ!島牧」に立ち寄り、賀老の滝の情報を
ゲットし、行けるならば行く。
昼前に吉野商店「かき小屋」にて昼食。牡蠣とかきめしを食べるのだ。
昼過ぎに雷電温泉跡地に立ち寄り、温泉。
そのあと積丹半島を経由し、よさげなところを観光しつつ
夕方に余市の道の駅「スペース・アップルよいち」に到着。
すぐ近くの食事処で夕食。
そんなパターンになっている。

https://mapfan.com/map/points/42.4127096
7105257,139.87437443840747,
北海道せたな町%20北檜山区北檜山,,,,/42.92414284254022,140.4038781830496
4,北海道岩内町%20敷島内,,,,/43.37002719790854,140.4776349203087
,北海道積丹町%20入舸町,,,,/43.18920832906551,140.7883886585142
6,北海道余市町%20黒川町%EF%BC%96,,,,/types/car/settings/2018043
0_050000,0,0,1,2,1,50,80,50/routes?c=42.
99400044613691,140.43687457252048,8&
s=std,pc,ja&p=none

2018/11/9 05:13  [1498-5462]   

沢を見ながら朝食 道の駅 よってけ!島牧 店内は明るくキレイで活気もある あの山の奥に賀老の滝があるのだ

では、8時になったのでまずは甲田菓子店へ行こう。
クルマで5分くらいの所なので楽勝・・・と思っていたら、
開店時間を過ぎてても店が開いてない。
どうやらGWで臨時休業しているらしい。
ええー・・・
クッキー生地に注文を受けてからクリームを注入するという
岩石のようなシュークリームを、三本杉岩という奇岩を見ながら
食べるのをすげえ楽しみにしていたのに。

まあ、仕方ない。諦めよう。
この先はきっと民家も少なくコンビニもないだろうと思い、瀬棚の
セイコマでおにぎりを買い、保温カップにお湯をもらった。

数分ほど進むと、トンネルの出口に沢が流れているところがあり、
その脇にクルマを停めて車内で朝食にした。
なんというか、朝食にシュークリームを食べられなかったショックで
セイコマのおにぎりもあまり美味しく感じられない。
ま、旅してるときに楽しみにしていた目当ての食事にありつけなかった
ショックというのは思った以上にでかいものだ。

朝食後、再び出発。
1時間ほどで島牧という村に到着。
さっそく賀老の滝へ行こうと思うが、その前に情報収集のため
道の駅「よってけ島牧」に立ち寄った。

海というか港町の道の駅らしく、朝も早くから敷地内に露天が立ち並び
浜焼きなんかが売られている。
ん〜、いい匂い。朝食をここで食べればよかったかも。
おにぎりを食べたばかりなので特に何も食べず、道の駅構内へ。

活気のある店内だ。
地元産の海産物はもちろん、すぐ近くに山があるので野菜や山菜も
豊富に売られている。
さらに、Tシャツやオリジナルグッズなどもセンスがよく、買おうか
迷ったくらいだ。
レストランでは水槽の生け簀から食べたいもの(主に貝類)をすくって
テーブルで網焼きにして食べられる。

20代の若い娘が何人も店員をしている。
その中のひまそうな可愛い子に賀老の滝について話を聞いた。
「あー。残念ながら賀老の滝は今行けないんですよー」
なんだと。

行けない理由を訥々と話してくれた。
その1 賀老の滝への道路で一部崩落があり復旧工事しないと無理
その2 賀老の滝への歩道で落石の危険があり、当分無理
その3 そもそもまだ除雪できてない

うへ。
どうにも無理なのか。
こりゃ諦めるしかなさそうだ。その可愛い店員に
「滝を諦めるならきみとデートする時間ができたわけだ。どこ行く?」
なんて言ったら何か起こるだろうか。
「熊に蹴られて滝壺に落ちろよジャァップ!」とか言われるだろうか。

ちなみに賀老の滝の付近はかなり険しい山に囲まれており、ヒグマが
たくさん生息しているらしい。
また、竜神が祭られているという伝説もあり、ドラゴンウオーターと
呼ばれる自然の炭酸水も沸いている。
山のどこかにドラゴンボールが眠っているという話もあるが、
まあ嘘だろう。

2018/11/11 05:19  [1498-5463]   

弁慶岬 弁慶「悪い子はえねがー!」 道の駅 みなとま〜れ寿都 施設内は大賑わい

さて。
この島牧から寿都のかき小屋まではわずか30分足らずの距離なので
ゆっくり行くとしよう。
まだ9時だし。

寿都の市街地の手前にとんがった岬がある。
ここは弁慶岬と呼ばれ、英雄である武蔵坊弁慶がこの地に滞在していた
という伝説がある岬なのだそうだ。
日本海を一望する岬には弁慶の雄々しく立派な銅像が建てられ、
この地の守り神のような風貌が漂っている。

そのすぐそばには東屋があり、小雨の降る中どこかのオヤジ3人が
そこで朝から酒盛りをしている。
見るからにここの駐車場で車中泊していた者同士が打ち解けて
酒飲んで盛り上がっている感じだ。
ていうか今呑んでたら今日はここで足止めじゃねえか。
いいのかお前ら?
ま、いいんじゃね? 連休なんだし。

武蔵坊弁慶というと、京都の五条大橋で牛若丸(源義経)に敗れて以来
義経に生涯の忠誠を誓ったという話が有名だ。
まあ、弁慶と義経の時代にはまだ五条大橋は建設されていなかったので
そのシチュエーションは後の世で脚色されたものだ。

弁慶は岩手県の平泉で、平家のアサシンから義経を守るため全身に
雨あられのような矢を討たれ、仁王立ちのまま死んだとされる。
だが、その話も歴史家の一部の人たちに言わせると実は違うのだそうだ。
死んだのは影武者であり、実際には義経と共に北海道へ逃げ延びたらしい。

そしてこの寿都の岬でアイヌの豪傑と相撲対決をしたとか、
来るべき義経と援軍をここで延々と待っていたとか、いろんな伝説を残したのだ。
まあ、東北のいろんな場所で弁慶にまつわるいろんな伝説があり、
どれが本当なのか、どれが嘘なのか、現代の歴史研究においても
もうひとつ判断できないという。
まあ、それもまたロマンというもの。
この地に弁慶が立ち寄ったという伝説が史実であったとすれば、
まさに和風コブラと云ってもいい。
海賊ギルド(平家)に狙われ、その攻防にうんざりしたコブラ(弁慶)は
平泉で死んだことにして、北海道で第二の人生を満喫したわけだ。

ちなみに、義経は後に大陸に渡り、モンゴルでチンギス・ハンと名乗って
名声を馳せたという。
チンギス・ハンは出生などが不明で、義経の生きていた時代とカブった
こともあり、チンギス・ハン=源義経という説が一世風靡したときがあった。
まあ、これはどう考えてもあり得ないとして現代では都市伝説と化している。
とはいえ、それが本当であるという可能性は決してゼロではないというのも
またロマンを掻き立てられるというものだ。

すっかり話が逸れてしまった。

弁慶岬からもう少し進み、寿都の市街地に入っていくと道の駅「みなとま〜れ
寿都」という施設に到着した。
なんか、このへんホントに道の駅が多いな。
瀬棚に道の駅を作れない、という話も納得だわ。

この道の駅もやたら客が多く、土産物やレストランが大賑わいだ。
ここ寿都はしらすやホッケが多く水揚げされることから、それらを使った
食べ物がさかんに売られていた。
屋外では炉端焼き、屋内では加工品や限定お弁当などが人気。
なるほど、やはり道の駅はその地元で獲れたものをアイデアでいくつもの
加工品にして提供するとウケるんだな。

テーブルにたくさんの客が座っていろんなものを広げて食べているのを見たら
だんだん腹が減ってきた。
もうすぐ11時か。
よし、かき小屋へ行って昼食にしよう。

2018/11/13 05:05  [1498-5464]   

寿都は風車の街でもある かき小屋の駐車場・・・イヤな予感しかしない 最後尾に並ぶ・・・

いやぁ、楽しみだねえ牡蠣。
久しぶりに調子こいて替え歌とか歌っちゃうよ。オレ、そういうヒトだから。
曲はダイラガーXV(フィフティーン)のOP「銀河の青春」


 牡蠣を食おうぜ 果てしない牡蠣を
 レモンの汁を かけて食え

 旅立て若者 腹が減ったら
 燃え立つ 炭火で 焼いて食え

 オイスター それが青春
 オイスター それがそれが愛

 若い命が 食らい尽くすと
 空と交わした 約束だ


いやぁ、懐かしいねえダイラガー。
15体合体とか壮絶だよ。
どれか1体でも壊れたら致命傷だし。
15人のパイロット全員が健在じゃないと合体できないし。
合体シーンとかすげえから。積み木だよ積み木。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm2118216
0


そんな感じで出発すると空がみるみる晴れていき、寿都のシンボルにも
なっている風車が田園風景に映えて見える。
ついには太陽も顔を出し、気温も上昇。陽気になってきた。

海岸線を少し進むと、すぐに「かき小屋」と看板のある店が見えた。
その店の前にはずらりと行列ができている。
その人数、ざっと数えて30人くらい。
「な・・・・!」
大慌てで駐車場にクルマを停め、その最後尾に並んだ。

なんてことだ。
かき小屋ってそんなに人気店だったのか。
窓から店内が見えるが、もう客がテーブルに腰かけてもりもり食べている。
なんでだ。今がまさに開店の11時だろうに。
たぶん、予想以上の行列だったので開店を早くしたみたい。

店内のテーブルが客でぎっしりで、そのあとに待ち行列が30人ほど。
ラーメン屋ならば1時間待ちというところだろうか。
まあ、それくらいならば待つのもしゃーなしと思うことにして待った。

30分ほど経った。
並びはじめて5歩くらいしか進んでいない。
なんか、言いようのない不安が押し寄せてきた。
これ、1時間じゃぜんぜん収まらないレベルじゃないか?

客が食べて出ていくまでの回転率が悪い。
テーブルはまあまあ多いと思うが店員の数がまったく足りていない。
この店は店員がカキを焼き、焼きあがった殻をむいてくれるまで
世話をしてくれる親切な店なのだが、それが仇となっているようだ。
ひとりの店員があっちのテーブルを行ったり来たり、レジや
待ってる人の世話までしている。
また、この店の特徴として45分間カキ食べ放題(4500円/人)という
壮絶なメニューがあり、それが目当ての客も多い感じなので
とにかく回転率が悪すぎる。

これは店を間違ったのでは、と思ったのが1時間ほど経ってからのこと。
行列はさほど捌かれていない。
のぼるの後ろにも多数の待ちができていた。
タブレットで黒ウィズ(クイズのネトゲ)をやりながら暇を潰す。

気付いたら1つのイベントのイージー、ノーマル、ハードの全部を
この待ち時間でクリアしてしまった。
ふつうにやっても4〜5日かかるのに、なんということだ。

2018/11/15 05:14  [1498-5465]   

やっと店内に入れた 店員さんが焼いて切ってくれる のぼるのカキ カキめし

2時間経過。
空は快晴、ていうか暑い。
じりじりと照り付ける直射日光は逃げ場なし。
ここまで待たされると、食わずして帰ることなどできない。
ここでようやく店の入口までたどり着いた。
だが店内フロアにも待ちがごったがえしており、まだまだ待ちそうだ。

前方の待ちのオヤジはあまりの待ち時間の長さに、店員に文句を
言っている。
文句を言いたいのは誰も一緒。のぼるもそうだ。
最初の時点でおおよそでいいから今から食べられるまでの待ち時間を
案内してくれれば、ふつうに諦めて別の店に行ったものを。
だが、この店はここに移転してから間もないようで、スタッフも
まだ勝手がわからない状態のようだった。
ま。今更なにをしたって待つことに変わりはないんだ。
店員に文句を言ったところで、その店員の仕事を邪魔するだけ無駄が
生じて自分の食べる時間が遅れるのだ。

3時間経過。
ようやくテーブル席に案内された。
ほんと、あまりの待ち時間の長さに、温厚篤実なのぼるも
いささかキレ気味だった。
締切を守らない漫画家を抱えた編集者ってのはこういう気分なんだろう。

カキ1s1200円+カキ飯800円を注文したら、それの他に鉄板で焼くため
ガス代が300円追加されるとの説明を受け、ちょっとキレそうになったが
我慢。
あとから2組の夫婦が同席となったが、そいつらは一緒に注文したら
「じゃあガス代は半分の150円ずつになりますねー」だと。
ふざけるな!
だったらオレの先ほどの注文はキャンセルして、今注文し直せば
ガス代は1/3ずつの100円となるわけだよな!
とか言いたかったのだが、後方にまだ食べていない待ちの人達が
殺気立ってる雰囲気を見ると、事を荒立てずさっさと食べてさっさと
その人たちのために出て行ったほうがいいのだろうな、と思った。

かくしてのぼるの食事が始まった。
牡蠣1sとは殻を含めての話で、実質5粒ほど。
それを殻ごと鉄板の上に置いてステンのボウルで蓋をし、蒸し焼きにする。
10分ほど待つと、ボウルを取って殻を割り食べやすい状態にして
提供される。
うーん、濃厚な味でうまい。
やっぱレモン汁をかけるのがいちばんうまい。
店員から「もともとタバスコはアメリカでカキのソースとして
作られたものだからかけてみると美味しいですよ」と言われたので
タバスコを試してみたが、辛みと酸味がカキのエグみや生臭さを
消してかつ旨味を引き出しており、なかなかの新発見だった。
でも多少の生臭さをあえて楽しめるレモン汁のほうが好き。
そもそも焼きガキなんだから生臭さなんてほとんど感じないし。

あっという間に5粒が無くなった。
物足りねー、と思っていたところにカキ飯が到着。
醤油ベースのダシで炊いた炊き込みご飯だ。
これは・・・期待を少し外れてしまった。
いや、炊き込みご飯としてはウマい部類には入ると思う。
しかしカキを前面に出した「カキ飯」としてはカキの風味を感じずに
食べ終わってしまう感があるのだ。
もうちょっとカキの風味を楽しめるとよかった。
あと、カキを分割して散りばめられていたのもいただけない。
切らずに1粒まるまる入れろや。

ごちそうさま。
うまかったけど、3時間並んでまで食べるものではない。
あとコスパちょっと悪い。
カキ5粒とカキ飯&味噌汁で2300円。
3時間並んで、食べるのは15分程度で終わり。
何か、大切なものを失った感に打ちひしがれるのである。


  牡蠣食えば ドラが鳴るなり 少林寺


牡蠣をもったいぶってゆっくりのんびり食べたりしたら、
後ろで待ってる人たちが「さっさと食って席を空けろ!」などと
キレて暴動が起きてしまうことだ。
そのトリガーとなる瞬間を巧妙に謳った、実に動的な秀句である。

2018/11/17 05:39  [1498-5466]   

雷電温泉跡 朽ちてしまっている みうらや旅館

駐車場に戻り、クルマに乗る。
大きなため息をひとつ。
なんてツイてない。
昨日もスピード違反で捕まってしまったし、今日はシュークリームを
食べ損ねた上にカキ食うのに3時間待ちという醜態。
アンラッキーはもうこれくらいにしてほしいものだ。
まあ、最後の最後に超絶最大級の大失態をしでかすのだが、
このときののぼるはまだ知る由もない。

もう2時過ぎか。
予定では今頃は温泉でのんびりして積丹半島へ向かうくらいだったはず。
まあ、覆水盆に返らず。今から急いでこなしていこう。

気を取り直して出発、再び海岸線を北上する。
午後は概ねいい天気だ。
快晴とまではいかないが、気温も上昇していきTシャツ1枚で
運転できるくらい暖かい。

少し走ると、トンネルとトンネルの間の短い区間に雷電温泉跡を発見。
「跡」とはなんぞや。
ここは、国道229号が開通した1963年(昭和38年)に開業した温泉地。
かつては9軒温泉宿があったが相次いで廃業してしまった。
現在はホテルや旅館の廃墟が佇んでいる非常に怖いスポットに
なっている。

いやホントマジで怖い。
国道から見える「ホテル雷電」は立派な建物なのだが、よく見ると
ガラスが割られ、無人の廃墟になっている。
脇の道路から奥へ進めばさらに無人の旅館などがあるのだろうが
柵によって立ち入りはできないようになっている。
深夜とかに来たら発狂しそうなレベルだ。

ちなみに「雷電」とは源義経がこの地でアイヌの娘に「来年戻る」と
言って別れたが、その「来年」を聞き間違えて「雷電」という地名に
なったとか。

雷電温泉は朽ちてしまったが、実は1件だけ現在も営業している宿が
存在している。
それが「みうらや旅館」だ。

めっちゃ狭くてめっちゃ勾配のキツい坂道を登る。
FFの駆動輪である前輪がぎゅるっと空転するほどきつい。
なんとか登り切ると、そこに宿があった。
丘の上の一軒宿。
二階建ての白い建物にスカイブルーの屋根が若々しい。
宿の前からは、奇岩に富んだ雷電の海岸を一望できる。
これはすげえいい所だ。

玄関を開けると、ばあちゃんが迎えてくれた。
温泉だけの立ち寄り湯で500円を払う。
「今は誰もお客さんいないから、ゆっくり入っておいで」
おお、昨日の宿の風呂に続いてここでも貸切!
ラッキー、とばかりに脱衣所へ。

2018/11/19 12:19  [1498-5467]   

宿からは、はるか彼方に積丹半島が見える 室内風呂 奥の隙間から女風呂と直結! けっこう外から丸見えの露天風呂w あの先っぽが神威岬

浴室はすごい湯気と熱気。
湯舟はかなり熱いが、なんとか入れるレベル。
我慢して肩まで浸かっていると、そのうち熱さが麻痺して長湯モードに
身体が切り替わる。
くあー、生き返るぅ。

ちなみにこの内湯の浴槽は女湯と地続きになっており、実は自由に
行き来できたりする。実質的に混浴である。
誰もいないとはいえ、すこしドキドキする。

それから、脱衣所を抜けて廊下を進み露天風呂へ。
屋外らしくぬる湯の岩風呂だ。
ここはもう完璧に混浴だ。
ここからも絶景の海が見渡せる。
なんという素晴らしき露天風呂。
もう何もしたくない・・・
完全脱力状態で小一時間この露天風呂でくつろいだ。

さすがにこれ以上居ると予定に差し支えてしまうので上がろうとした時。
駐車場にクルマが停まり、中から若い女性が出てきた。
「うわぁー、すごいいい景色〜♪」
ちょ、マジ? 女の子来た。
と思ったら運転席から旦那が降りてきましたとさ。
ま、1時間は独り占めできたんだ。あとは譲ろう。

着替えてロビーへ行き、ばあちゃんにお礼をして外に出る。
管理人室にはじいちゃんもいた。
この宿はこの2人で運営されている。
後継者もいないので、ここもいずれ朽ちてしまうのが残念でならない。
誰か継ぐ人が現れないものだろうか。

クルマに乗って再び出発。
今度は超怖い下り坂。FIT3のフロント下部に取り付けたリップが
地面に「がりっ!」と擦れる音が。うっわ、やべー!
あとで見たが、少し擦れただけで問題はなかった。

さて、国道に戻って再び北上。
岩内を過ぎ、積丹半島に突入した。
ごつごつとした荒っぽい岩場の海岸線を楽しみながら走る。
この荒々しい地形を快適に走れるのには、実は並々ならぬ道路工事の苦労が
あったという。
海岸沿いを走る国道229がきっちり開通したのは1996年と意外と若い。
とにかく岩場が多く、岩盤をくりぬいて掘られたトンネルが無数にあり、
とんでもない規模の工事費と労力がかかっていたのだ。

神威岬入口に着いた。
ちょうど17時。岬の売店の人だろうか、ゲートを閉じていた。
まだ空は明るいが、閉門のようだ。
これから夕方になるが、太陽は厚い雲によって姿は見えない。
快晴ならばすげえ夕陽が見れるのだろうにな。
まあ、神威岬は前回来たのでスルーするつもりだったし、このまま進む。

2018/11/22 05:24  [1498-5468]   

島武意の灯台 断崖の海岸 トンネルの先は絶景 この階段を往復する勇気はあるか?

もうちょっと進むと、今度は「積丹岬」の案内看板が。
そこはまだ行ったことがないので、ちと無理してでも行くことにした。
看板に沿って上り坂を進むと広い駐車場があった。
ここから海は見えず、岬まで歩いていくこととなった。

駐車場には数台のクルマが停まっており、観光客もそれなりにいるようだ。
土産物兼食堂が1件あるがもうシャッターが閉められていた。
もちっと早く着いていれば、なにか思い出になるものを買えたかもしれない。

案内に従って歩こうとしたところで、雨が降ってきた。
展望台らへんから戻ってきた同い年くらいの男性に「傘は要りそうですか」
と尋ねたら「んー、微妙。パーカーのフードがあれば大丈夫かな」
と言われたので、フードのある上着を着て進んだ。
傘はクルマに置いてあるのだが、片手が塞がれてしまうのはちとイヤ。

10分ほど上り坂を進むと、ようやく高台から海を見下ろすポイントに到着。
灯台もあっていい眺めが楽しめる。
天気が良ければ最高の賛辞をもって褒めたたえられる場所だろうに、
実に残念な天候だ。

駐車場に戻ると、なんだか脇から人がぞろぞろと出てきた。
人間が通れるくらいのトンネルから出てきたのだ。
なんだろう、行ってみたい気がする。
二人組の若い女性に「この先ってなんかあるんですか」と尋ねると
「この島武意(しまむい)海岸が一望できるところに行けますよ」
と教えてくれた。
ならば行ってみるとしようか。
「きみたちも一緒に行こう。両手に花はいいのだけど、どちらかを選ぶには
きみたちは二人とも魅力的すぎて困ってしまうね」
などと言ったら何か始まるだろうか。
「積丹ブルーの藻屑にしてやんよ!モブ以下のゴミ野郎!」などと
サムライ・ブルーのユニでツインシュート(キック)を食らい海に
落ちてしまうだろうか。

小ぶりながらけっこう長いトンネルを一人で進む。
観光用に掘られたものではなく、かつてニシン漁が盛んだった頃に
岸に揚げたニシンを街へ運ぶために掘ったトンネルなのだそうだ。

トンネルを抜けると、先ほど行った景観よりもいい眺めのポイントに出た。
積丹岬をはじめ島武意海岸が一望できる。
どんより雲のせいで積丹ブルーが楽しめないのが残念だったが、
それでもぜんぜんキレイ。
日本海の荒波に削られた奇岩の数々が並び複雑で独特の景観を生んでいる。
階段が整備されており、下まで降りれば砂浜のきれいな海で遊べる。
時間も体力も気力もないので行けないけど。
ここもまた、来てよかったと思った。
積丹はどの岬も行って損はナシだ。

駐車場に戻って再び出発。
少しずつだが辺りが暗くなりはじめてきた。
日が暮れる前に約束の地へ行かないと。

2018/11/26 01:24  [1498-5469]   

ふじ鮨 の前にある最高のウニ丼屋(ただし20年前) わずかに見えた積丹の夕陽

下り坂を進み、だんだんと高度が下がっていくと民家や民宿など
生活臭のあるところに出た。
その一角に「ふじ鮨」という寿司屋を見つけた。

忘れもしない、1997年にこの地にウニを食べにきたときの事。

まだ午前中の開店前ではあったが「ウニ丼を食べたいのですが」と
のれんをくぐったら「まだ開店前だ。外で待ってろ」と冷たくあしらわれて
しまった。
まあ、開店前に入店したオレも悪いのだが、そんな冷徹な対応をしなくても
よかろうに。
イラっとして外に出ると、目の前にちょっと小さな食堂があり、
ダメもとでそこに入ったら「開店前だけど、大丈夫、作ってあげますよ」
とおばちゃんが笑顔で対応してくれた。
その親切さもあってか、そこで提供されたウニ丼の美味さは20年経った
現在でも最高の味であった。
朝採ったばかりのウニを、最小限のタイムラグで食べれたのだ。
その話は豊浜トンネル崩落事故の翌年のことで、多くの観光客はその周辺を、
通行可能であっても避けており、そこを通らなければ来れないこの積丹町には
ほとんど観光客がいなかった。
なのであんな新鮮で美味しいウニをお腹いっぱい食べられたのだ。

現在その小さなお店は店じまいしてしまったようでのれん等は出ていない。
サービス良すぎて潰れちゃったかな。
それに対して「ふじ鮨」は健在のようだ。
まさか今でも当時のような応対をする店だとは思っていないが、過去の
イメージってのは意外と引きずるからな。
寿司屋なんて尚更だ。

5月の上旬は積丹半島ではまだウニ漁が解禁されていないので、まだ
新鮮なウニ丼を食べることはできない。
なので高いお金を出してまでここで食事をすることはしない。
無意味とは言わないが。
いつか6〜7月に来ることがあれば、真っ先にこの地へ食べに来るさ。

ちなみにこのすぐ近くには黄金岬というビューポイントがあり、宝島という
小さな島がある。
時間があれば岬まで行きたかったが、徒歩で片道15分かかるらしく
往復すると日が暮れそうだったので涙をのんでパスとした。

そこから少し海岸線を走っていると、後方から光るものが。
眩しい、とてつもなく眩しい何か。
太陽だ!
さっきまで小雨が降っていたのに、思いもよらないプレゼントだった。
雲の切れ目から眩しく輝き、そしてまさに今海に沈もうとしている。
思わずクルマを停め、沈む夕陽を眺めた。
夕陽のシーンの歌というと星の数ほどあると思うが、学生時代の頃から
この歌を越えるものをのぼるは知らない。

https://www.youtube.com/watch?v=FJlVmdQ8
wIc


最後の夕方に夕陽が見れるなんて、神様も粋なことをしてくれる。
こんないいものを見せられたら、また来ないわけにいかない。
またいつか、この地に来ることを誓おう。

2018/11/28 06:23  [1498-5470]   

セタカムイ道路防災祈念広場 左側の尖がった岩がセタカムイ岩 海はこんなにキレイなのに 事故のあったトンネルは封印されている

そして、クルマでもう少し進んだところで「約束の地」に到着した。
海のすぐそばにある、トンネルとの間にある小さな公園。
2年前に北海道に来たときは、到着初日に来た所だが、今回は旅の終盤に
来ることとなった。
古平町の「セタカムイ道路防災祈念広場」である。
なんとか暗くなる前に到着できてよかった。

1996年に起こった豊浜トンネル崩落事故の慰霊碑がある所だ。
北海道に来るときは必ずここに寄ることにしている。
駐車場に停め、慰霊碑に向かい
「(ここに来るのが)遅くなりました」
と言いながら手を合わせた。

のぼるが書いた小説「ヘビーデューティーシスターズ」のエピソードの
ひとつにこの豊浜トンネル崩落事故に関する一部始終を使わせていただいた
ことから、北海道に来るたびにこの防災祈念公園に来ている。
読んだことのない人向けに少しあらすじを記しておこう。

真実を知って傷ついた人。
真実を伝えられず辛い日々を送る人。
真実を知りたくて待ち続ける人。
それぞれの思惑がひとつに交差したとき、奇跡が起きる。
北海道へ自殺しに来た主人公、真子。
自殺を思い止まらせてくれた男性に紹介された富良野のペンション。
そこで出会った一人の少女、欄。
傷ついた真子を優しく思いやり、そしてひとつの悩みを抱える欄。
その真心はいつしか真子を奮い立たせ、生きる希望を持たせてくれた。
別れの日、この防災祈念公園で本当の真実を知ることができた欄。
その瞬間こそ、3人の交差した想いが未来に目を向けるターニング
ポイントになったのである。

そんな感じの物語だ。
興味があったら読んでみてほしい。

https://engawa.kakaku.com/userbbs/1498/T
hreadID=1498-4215/


事故後の豊浜トンネルは閉鎖され、積丹側からはそのトンネルの
入口すら見ることはできないが、逆の余市側からは入口を
見ることはできる。
頑丈なコンクリートで覆われ、まるでトンネル内の何かを封印
するかのような物々しさが感じられる。
そのトンネル入口でも手を合わせ、そしてこの地を後にした。

2018/11/30 14:12  [1498-5471]   

道の駅 スペース・アップルよいち センス高い ゆったりとした奥の駐車場 これでよし

そこからわずか数分足らずで余市に到着した。
ギリギリまだ明るい。
急いで道の駅に向かう。
道の駅「スペース・アップルよいち」になんとか到着。
スペースシャトル・エンデバーに搭乗したことで有名な毛利衛さんの
生まれ故郷であるこの余市で、記念に建てられたのがこの道の駅
併設された余市宇宙記念館であり、またこの地で豊富に採れる
果物がウリということで「スペース・アップルよいち」と
命名されたらしい。

まあ、それはともかく車中泊に適した場所を確保しよう。
記念館の前の駐車場は、記念館や物産展が閉館した後なのに
たくさん停まっている。
もしかしてみんなここで車中泊スタンバイなのか?

そんな混雑した所に居たくないので、奥の駐車場へ進む。
すると広大な敷地の駐車場があり、クルマもまばら。
よし、ここに決めた!
トイレまでちと遠いが、まあいい。
まずは静かな場所であることが重要なのだ。

考えてみたらここが今回の旅で最初にして最後の
道の駅での車中泊となったわけだ。
意外と道の駅の車中泊って、安心して寝てらんないのよね。
夜中騒ぎまくるドアホはいるし、夜中ずっとアイドリングして
エアコン入れっぱなしで寝るやつはいるし、早朝に爆音で
出ていくやつもいる。
ま、耳栓してればいいのだが、そんな騒がしい場所にわざわざ
車中泊の場を選ばずとも、北海道はもっと静かに寝れる車中泊の
場所がたくさんあるのだ。

ではなぜ今日はこの道の駅を車中泊会場に選んだのか。
それは、ここから徒歩圏内に「ニッカウヰスキー」の工場があり
工場見学&ウイスキー試飲を楽しもうと企んでいたのだ。
だが、到着した今は19時。
工場見学なんてもうとっくに終了していた。
それもこれも全てあの牡蠣の店のせいだ。

ま、過ぎたことを悔やんでも仕方ない。
慣れた手つきで車中泊モード&ジャージに着替えた。
ああ、腹減った。はやく晩御飯食べたい。

2018/12/2 09:55  [1498-5472]   

海鮮系どんぶりがいっぱい ほっけハーフ もっとデカいのくれやw 穴子天丼そば コスパ良し

財布を持って通りに向かうと「食事処たけや」というお店を発見。
食堂、寿司屋、居酒屋を足して3で割ったようなお店。
さっそく入ってみた。
「いらっしゃいませー。おひとり様ですね。ご案内いたします」
気さくなおねーさんに案内され、テーブル席に座った。
なかなか店内は広く、大人数にも対応できるようだ。

メニューには海鮮系の丼ぶり、寿司、定食、一品料理など
一通り揃っている。
今日はビールでなく、最初から日本酒で攻めていこう。
おねーさんにお勧めの地酒を持ってきてもらう。
「北海鬼ころし」という日本酒。
増毛地方で作られた酒だそうだ。
きりっと冷えた酒を猪口に注ぎ、キュっと呑む。
爽やかな風味が心地よい。これは旨い。

それから一品として頼んだホッケとおろし塩辛が来た。
どちらも日本酒にベストマッチ。うまー!
ちなみにホッケ焼きは、基本的にホネも食べて、そのあとに
身をくずしながら醤油をかけたおろしと共に食べる。
たまらん。なんという旨さ。

次はなにを頼もうか、とメニューとにらめっこする。
よく見ると一品料理を2〜3点頼むよりも、定食をひとつ頼んで
それを肴にするほうが遥かにコスパが良いことに気付いた。
というわけで「穴子天丼そば」というセットを頼んだ。
でっけえ穴子の天ぷらの乗った天丼とざるそば、あと茶わん蒸し等が
付いたセットメニューだ。

いや大満足の夕食だった。
外に出て、ちょっとそのへんを散策してみる。
もう22時を過ぎていて通りは誰も歩いていない。
ニッカウヰスキーの工場も見えたが当然明かりもなくひっそりしていた。

車中泊も今日で最後。
明日の夕方にはフェリーに乗って新潟に帰ることになっている。
明日の昼間は小樽でのんびりとするか。
そんなことを思いつつ、駐車場のクルマに戻って眠りについた。

2018/12/3 13:41  [1498-5473]   

このへんの桜も開花してる

5月5日。
旅の六日目だ。
泣いても笑っても、今日が最後。
フィナーレに相応しい1日となるか、それとも・・・?

7時に目覚める。
いつの間にかすぐ隣にワンボックスカーが停まっており、
そのドアの開け閉めの音で目覚めた。
もう嫌がらせもいいところ。
駐車場は広くてガラガラなんだから、わざわざ他人のクルマの
隣に停めることはなかろうに。

仕方なく着替えて車中泊モードから運転モードに切り替える。
空はどんよりとした雲に覆われ、また雨が降りそうな気配。
いやだねえ。最終日くらいカラっと晴れてくれや。

トイレから戻ると、ナビで近くのセイコマを検索し、そこへ向かう。
何はなくとも朝食だ。
店内のデリカコーナーで物色していると、なんか6人くらいの
家族連れが同じように朝食を買いに来て騒がしくなった。
彼等は主にパンとおにぎりとペットボトルのお茶をカゴに入れていた。
GWの家族旅行って感じだ。

のぼるは和風ベーコン醤油パスタ、チキンたっぷりペペロンチーノを
チョイスし、また土産にセイコマオリジナルカップラーメン・うどん等を
買った。
まあ、自分への土産なのだが。

クルマに戻り、ナビ画面のテレビのニュースを観ながらパスタを食べる。
はっきりいってウマイ。あっさり風味の味付が朝食にちょうどいい。

近くに停まっていたワンボックスカーで、先ほどの6人家族も
車内で朝食をしているようだ。
だが、彼等の朝食はメロンパン、カレーパン、三角おにぎりなど
車内で食べると食べカスが散乱するようなものばかり。
豪快ですなー。
ま、のぼるが車内掃除するわけでなし。知ったことじゃないわ。

さて。
水をがぶっと飲んで一息。
今日の予定を考えるとしよう。

今日の予定としては、小樽の山間の温泉施設で昼過ぎまで骨抜きにされ、
そのあとウマいと評判の個人経営の弁当屋でザンギ弁当をゲットして
フェリー乗船という、体力回復を主としたプランがある。
ただし、あくまで予定であり、何か他に魅力的なプランが思いついたら
それを実行するのもやぶさかでない。

なお、小樽運河など観光地巡りというのは却下。
それは前回やったし、大陸のヒトとか多すぎてマジでイヤ。
人が少ないのなら悪くはないが、今日は子供の日なので大陸のヒトと
子供がごっちゃになって騒いでいることは確定。だから却下。

2018/12/5 06:12  [1498-5474]   

連続FIT 小樽へ向かう海岸 以前はここに「おしょろ」があった 当時(1995年)の写真

こうしているのもナンなので、とりあえず小樽に向かうか。
エンジンをかけて出発。
ここ余市から小樽市街地まではたった15km程度。
あっという間に着いてしまうところだが、トンネルの入口手前に
差し掛かったところで強烈なデジャヴが!

ここは見覚えというか思い出のある場所だ。
そう。
ここは「ライダーハウスおしょろ」のあった場所。
1泊2食で2500円という宿だ。
ライダーハウスを知っている人だと「ちと高くね? ふつうは
一泊500〜1000円くらいじゃね?」と思うかもしれない。
だが、一度泊まってみれば「値段納得・・・つか安っ!」
とハマること間違いなしだ。
まず激烈にウマくてボリューム満点の夕食と朝食がつく。
刺身、肉、焼き魚、野菜など全てが付いて大満足。
そしてちゃんとした布団で寝れる。これはすごいこと。
たいていのライダーハウスはシュラフ持参の所がほとんどなので
このサービスは破格ともいえる。

のぼるも20年ほど前に一度泊まったことがあるが、そこで出会った
ソロ同士の男女4人と仲良くなり、夜中まで語り尽くした思い出が
ここにはあった。
店のおかみさんもとても親切で、朝もちゃんと見送ってくれた。

だが、いまはもう建物は解体されてしまった。
目の前の国道の拡張工事のせいで立ち退きさせられたのだそうだ。
みんなが愛する小樽のライダーハウスおしょろは、惜しまれつつ
その歴史を閉じたのである。
おかみさん、本当にお疲れ様でした。
ゆっくりと今までの疲れを癒してください。

道路脇にクルマを停めて、その面影を探す。
ライダーハウスのあった丘にはプレハブ調の建物が。
4車線にするらしく、その目の前まで砂利が敷かれている。
世の中が便利になるかわりに、多くの思い出と人の優しさが
失われてしまうようで、ほんと、世知辛い。

2018/12/7 05:41  [1498-5475]   

ダブルのカウントダウン! サブタイトル赤文字!! そして百式参戦!!!

またパラパラと雨が降り始めてきた。
最終日だってのにこの有様だよ。
慌ててクルマに逃げ込む。
こうなったら今日の予定は2つにひとつ。
攻撃か、防御か。
平たくいえば、パチンコで勝負しに行くか、温泉でのんびり過ごすか。
パチンコをするとしたら、まさに背水の陣。
もう後がなく、もし負けたら大変な事になる。

脳内の天使のぼるが「パチンコは危険だ、やめとけ。温泉に行け」
と叫んでいるが、悪魔のぼるは「昨日までの負けを取り返す最後の
チャンスじゃねえか、ここで勝負しなけりゃ男じゃねえぜ」などと
凶悪な挑発をしてくる。

そういえば、初めての北海道ツーリングの最終日にも小樽で
パチンコをして負けた記憶がある。
負けっぱなしは性に合わないんだよね。
この旅での負け分を取り返し、そして一気にプラスと転じ、
帰りのフェリー内で豪遊と洒落こもうじゃないか。
それこそが、ドラマチックなフィナーレに相応しいカーテンコールだ。

決まりだ。
最後の勝負に行くぜ!
脳内天使のぼる曰く「まったくもう、めったに来れない北海道なのに
そこで日常と同じことしてどうするんだ・・・」
それを言っちゃあおしめぇよ。

そして戦いの火蓋は切って落とされた。
向かったのはフェリーターミナルの近くのプレイランドハッピー築港店。
すぐ脇のほうに大きなイオンモールもあるので、フェリー出港の
ギリギリまで勝負ができる。

さあて、どの台で打つか。
ホール内を一通りまわって吟味し、台に座った。
CR機動戦士Zガンダム 1/319である。
1/319というのは大当たり確率のことで、カンタンに言えば
大当たりはかなり渋いが、当たればジャンジャカ玉が出る勝負台だ。

1時間経過。
出ない。アツい演出も特になし。
隣の台(同じZガンダム)では後から座ったやつが確立変動を当てて
余裕でタバコを吸っている。
ムカつく。

2時間を過ぎようとした頃、それは突然起こった。
ぴゆぅぅいいいい!
派手でチープなビープ音が鳴り、保留に百式が登場!
これが出現すると85%で大当たりとなる超絶チャンスだ!
しかもカウントダウン演出が2つも。これはアツい!
レコア「あんたたち、来るのが遅いのよ!」
そうだな。大当たりが来るのが遅かった。
だが安心して沈め、メッサーラ!
リーチ中、百式登場で更なるチャンスアップ。
エウーゴの裏切者レコアさんもクワトロ大尉には敵うまい。
もはや大当たり確定間違いなし。
ドヤ顔モードきたぜ!
ハンドルから手を離し、グローを吹かす。

脳内では
「当たりは確定で、確変を引き当てるだろ→」
「5〜6分の間で1セット連チャンして→」
「フェリーの時間まで当たり続けば→」
「間違いなく今までの負け分を取り返して豪遊モードだ!」

と残り時間と出玉計算を算出していた。
捕らぬ狸の皮算用ということわざを知っていても、
やらずにはいられないッ!
だが・・・・・・

は ず れ

カミーユ「うぁーっ!」
なん・・・だと・・・?
さらりと超絶チャンスリーチが外れた。
復活演出もなく、無常にも次の保留が回りはじめる。

目の前が真っ暗になる。
となりの台では再び大当たりが。
「うおおー。これがゼータガンダムの、本当の力だー!」
作品としてありえないカミーユの台詞が響き渡る。
くそぉぉぉー! 隣のやつめ。
遊びでやってんじゃないんだよー!

かくして最後のチャンスを見事に外し、のぼるの野望は
無常にも打ち砕かれたのであった。
くっ・・・我、この小樽の地にて死す・・・
土方ぁ・・・あの世で一杯やろうか・・・がくり。

この旅でパチンコで負けた額は、まあアレだ。
毎日温泉旅館で朝晩の食事付を頼んでもお釣りがくるレベルの
額であるといって間違いはなかった。
まったく、警察といいパチンコといい、のぼるは北海道に
嫌われているのではなかろうか(そういう問題じゃないと思うよ)

2018/12/8 16:40  [1498-5476]   

小樽フェリーターミナル 西日が眩しい(夕陽って言えよ) 翌朝も快晴 新潟到着・・・おしまい♪

すぐ近くのイオンでフェリーの中で食べるものと酒を買って
フェリーターミナルへ。
フェリーに載せるクルマもかなりの台数が並んでいた。
その最後尾フェリーに停め、持ち込む荷物をまとめていたら
手の爪を割ってしまった。
まったく、心がささくれたら爪までささくれたってか。
いま一番笑えねー冗談だぜ。
幸いにも伸びた爪の部分が割れただけだったのでそこだけ切れば
問題はない。

フェリーターミナルの受付のおねーさんに「爪切りないですか?」
と尋ねたが「こちらには置いておりません」と冷たくあしらわれた。
なんだよー。負け犬の赤貧野郎に用はないってか?
(誰もそんなこと言ってねーし)
2階の土産物屋のおばちゃんに聞いたら「あるよ。使ったら必ず
返してよ」と爪切りを貸してくれた。
そんなこと言われなくとも返すよ。いくらパチンコに負けたからって
人の爪切りをパクったりしねーよ(いちいち・・・w)

爪を切ってすっきりした。
そうだな、爪が甘かったんだ。あのリーチのときにもっと謙虚な
姿勢でいればアイヌの神は見捨てたりしなかったんだ。
欲にまみれていたから、罰を受けたのだろう。

フェリーにクルマを乗り入れ、船室へ。
行きのときとまるで同じベッドだ。
荷物をベッドに置くと、すぐに風呂へ行く。
昨日の雷電温泉以降どこにも風呂に入ってなかったのだ。

サウナで汗をだらだらと流していると、小樽を出港した。
さらば北海道。またいつの日か来るからな。

風呂からあがり、さっぱりしたところで船室のベッドで横になる。
まあ、連日車中泊ばかりしてると、きっちりと疲れがとれるわけでは
ないので速攻で意識を失った。

次に目覚めると19時だった。
もう外は真っ暗になっている。
ま、どうせ曇り空だったし美麗な夕陽なんて見れなかったはずだ。
外のデッキのテラスは誰もいないので、そこで夕食にした。
イオンで買ったオムライス。
パチンコで負けたショックであまり美味しく感じられない。
こんなつまらん気分になるくらいなら、もう旅先でのパチンコは
やらないようにしよう。そうだ、それがいい。

船内のロビーでのビンゴ大会も外れ、やさぐれ気分が増大。
「くっ・・・泣いたらダメだ。ひまわりさんに笑われてしまうぜ」
いい歳こいて小公女セーラの引用やめれ。
船室のベッドでヤケ酒を呑む。
チューハイの350ml缶を2本空け、現実を逃避するように寝た。

翌朝。
セイコマで買っておいたカップめんで朝食。
なんとも味気ない食事が哀愁を誘う。
外を見ると新潟の東港の火力発電所の煙突が見えた。
もうすぐ新潟港に到着か・・・。

そんじゃま、下船の支度をする前にタバコ一本吸いますか。
という感じで喫煙室へ行く。
狭い喫煙室には同じような考えの喫煙者が所狭しとタバコを吹かしている。
その一角でグローを吸っていたら・・・

「よう、のぼるくん、また会ったな」

不意に名を呼ばれ、顔を上げる。
初老のじいさんが嬉しそうにのぼるを見ている。
一瞬誰だかわからなかった。
というか、新潟を目の前にして、冒険モードからいつもの日常モードに
思考を切り替えようとしていたので頭がこんがらがったのだ。
だが、思い出した。
こんな大切な人を忘れるわけがない。

「行きのフェリーのじっちゃん!!」

そう。
新潟から小樽へ行くときのフェリーの船室で向かいのベッドの
じっちゃんだった。
トンネル工事の仕事をし、新しい豊浜トンネルの工事にも携わり、そして
のぼるの書いた小説をぜひ読みたい、と言ってくれた、あのじっちゃんだ。

「あのあと釧路の実家に帰ってな、きみのくれたメモをせがれに見せて
ネットにアクセスしてもらい、きみの小説を読むことができたよ。
まだ全部読んではいないが、せがれに小説をプリンタで出してもらって
後日わしの所(福島のいわき)に送ってくれるようにしたからな。
楽しみに読ませてもらうよ」

なんと・・・なんという奇跡的な再会だろうか。
そして、なんと嬉しい言葉だろうか。
灰色だった目の前が一気に鮮やかな8Kテレビの彩色になったような衝撃だ。

「きみは道南を旅してきたんだったな。どうだったかね? なんだか
浮かない顔をしていたが」
のぼるは道程をかいつまんで説明した。
じっちゃんは特に函館の宿での寿司食べ放題に感心していた。
「そうかそうか、そりゃ愉快な旅だったじゃないか」
まあ、そう言われればそうかもしれないけど、シャレにならないほどの
ドジもたくさん踏んできた。

だが、この最後の最後で「きっともう会うことはないだろうけど、
また会うことができたなら、最高に嬉しい」という人と再会できたのだ。
それで今までのネガティブな出来事と感情は全て帳消しになった。

自分自身で検討し、判断し、そして行動してきた。
そこに後悔があるのは当たり前だ。完璧なまでに理想の旅なんて
ありはしない。必ず次の欲というものが出てくる。
それが旅人の性ってやつだ。
だが、この旅はひとまずここで区切りだ。
まずは最後に相応しく空元気でもいいから元気いっぱいで終わるのが一番だ。
そして、それから次の旅に向かっていけばいい。

「じっちゃんありがとう。元気が出たよ。実は昨日パチンコで
大負けしちゃってさー。あははは!」
「バカだよそりゃ」

じっちゃんは笑い、のぼるも笑った。
そしてフェリーは新潟港に接舷して二人は別れた。

これだから一人旅は面白いんだ。
これからも、また楽しい旅を続けていこう。

そう心に誓い、のぼるのゴールデンウイークは幕を閉じたのであった。

エンディングテーマは、スタードライバーのOP「shining☆star」
9nineはもう解散してしまったけど、この歌は永遠に忘れない。

https://www.youtube.com/watch?v=WsN1c9JX
rd8




                      The End of Files....





2018/12/9 06:35  [1498-5477]   





あとがき

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
長かったですね。終わるまで半年もかかりました。
平均するとだいたい1日1時間くらい書いて(打って)ましたが
こんなに長くなるとは・・・

基本的に旅してるときは、ここでは旅行記にこう書こう、などと
旅行記ありきでの思考でやってましたね。
それをいざ旅行記を記す段階になってみると、なんと膨大な作業に
なったことか。
思考だけピックアップして書いたら何がなんだかわからない文章に
なるので、情景や時間経過などの必要な説明を加えて書いたら
こんなに膨大になってしまったわけです。

懐かしい場所に行っても、誰もオレのそういう過去の旅を知る人など
いるはずもないので、わかるように旅の思い出話を書いたりしたのも
意外と大変でしたね。

まあ、ちゃんと終わってよかった。
ラストまで楽しく書けて本当によかった。
辛いと思いながら書くと絶対バレるからね。後の自分にも。
旅から帰ってきて、翌週にはパチンコでの負け分を取り戻し、
更にプラスにもっていくことができたし、ほんとよかった。

これから新潟は雪の季節になり、基本はひきこもり生活になります。
ここまでテンションを引っ張ってきたので、春までダラけまくって
部屋の中でガンプラでも作って過ごします。

そして、来年のGWは新元号となり10連休が待っています。
また新たなる旅を今から少しずつですが計画してます。

次は、紀伊半島一周の旅を予定しております。
また旅行記を書くつもりでいますので、またよろしくです。
ご意見や感想などありましたら、以下に書き込みをお願いいたします。

2018/12/9 06:37  [1498-5478]   


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